キムチをみそ汁に入れると、大変うまい。普通のみそでも問題はないと思うけれども、八丁みそならなおうまいはず。
何しろニンニクをベースとした唐辛子の味と八丁みそ(豆みそ)は、マーボーに豆板醤と甜麺醤を入れることから分かる通り黄金の取り合わせなのだ。甜麺醤は豆みそにゴマと砂糖を加えたものだから、八丁みそのキムチみそ汁は「マーボーの液体版」とでもいう風情になる。
このキムチみそ汁、きのうのメイン具材はあさり。
あさりはキムチチゲに入れることがあることからも分かる通り、キムチとは相性が大変いいし、みそ汁も、あさりの食べ方として代表的なもの。
きのうはここに、さらにコク出し具材として豚肉をくわえ、豆腐、ネギ、もやし、ニラなどの野菜を入れた。
これが、大変うまい。過不足のないコクがあり、今がまさに旬のあさりの食べ方としても、かなり有力なのではないか。
作るのも簡単であっという間にでき、しかもこれ一品で十分メインのおかずになるから、試してみるのがオススメだ。
キムチと豚肉は、キムチチゲのときと同様、ゴマ油でまず炒める。あさりは煮すぎると縮むから、最後に入れるようにする。
もやしやニラも、やはり煮すぎないことが肝心。なのでこの料理は「煮すぎないこと」がコツといえばコツになると思う。
あさり・200グラムくらいは、
- 水 2分の1カップ
- 塩 小さじ2分の1
くらいの塩水に30分~1時間くらい浸けて砂抜きする。それから水を3~4回替えながら、両手で殻をこすり合わせてよく洗う。
鍋に、
- ゴマ油 大さじ1~2
- 豆板醤 小さじ1
- 豚コマ肉 100グラムくらい
- キムチ 100グラムくらい (豚肉と見た目同量)
- キムチの汁 少々
- ニンニク 1~2かけ (すり下ろす)
を入れて弱火にかけ、フタをして5分くらい、時々混ぜながら蒸し焼きにして味をひき出す。
- もやし 1袋
- 長ねぎ 1本 (斜め切り)
を加え、火を少し強くして1~2分混ぜ、味を絡める。
- 水 3カップ
- 酒 大さじ3
- みりん 大さじ1
- 薄口醤油 小さじ1
- コショウ 1振り
- 豆腐 2分の1丁 (食べやすい大きさに)
- 洗ったあさり
を入れて中火にし、煮立ってきたら火を弱めてアサリの殻が開くのを待つ。
アサリの殻が開いたら、
- ニラ 2分の1把 (ざく切り)
- (八丁赤だし)みそ 大さじ4~5 (味を見ながら)
を入れて、火を止める。
好みで粗挽きコショウをかける。
これは、タマラナイ・・・・・・。
あさりと豚肉、キムチ、それに八丁みそのコクは、100万回飲み干したくなるくらい。
味を吸った豆腐が、また死ねる。
あとは、白めし。
漬物は、5ミリ角くらいの短冊に切った大根を、味ポン酢、ラー油、包丁の腹で押しつぶした粒コショウ・それぞれ少々で漬けたもので、きのうは漬けてからまだ1時間ほどだったけれど、すでにかなりウマかった。
それでこのあさりのキムチみそ汁が、言うまでもなく酒に合う。
汁を一口すすり、酒を一口飲むという往復運動にどうしてもハマってしまうことになるわけで、この運動から抜け出すには汁を飲み干すしかないのだから、飲み過ぎるのは仕方ないのだ。
「仕方なくないよ。」
そうだよな。