きのうは、かきのチョジャン和えが大層うまかった。これは日本の食卓にも、違和感はまったくない。
きのうは和食をあれこれ並べたくなり、メインは鯛あらの塩焼き。
鯛は、シンプルに塩焼きしたのがいちばんうまい。
魚は何でも塩焼きすればうまいが、中でもやはり、鯛は王者。ただほんとに塩で焼いただけ、大根おろしだのぽん酢だの、調味料は何も使わないのに、出過ぎたところも足りないところもまったくない、完璧な味になる。
ちなみに魚は、フライパンでもおいしく焼ける。
コツは、フライパンをきちんと熱してから魚を入れること。そうすれば、テフロン加工のフライパンなら、油を引かなくてもくっつかない。
基本は、5分くらい中火でフタをして焼き、ひっくり返してまた5分くらい、今度はフタを外して焼く。フタをするのは中まで火を通すためで、フタを外すのは水気を飛ばすため。
ただし鯛あらの頭の部分は分厚いから、5分だと、中まで火が通らない。
焼色をみて加減をしながら、表と裏をそれぞれ7~8分、焼いたらいいのではないかと思う。
それから万願寺とうがらしの炊いたん。
鍋に、
- 万願寺とうがらし 1袋(7~8本)
- ちりめんじゃこ 大さじ1
- 水 1カップ
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 淡口醤油 大さじ1
を入れて中火にかけ、煮立ったら弱めの中火くらいにして、落としブタをして15分~20分、煮汁がほぼ完全になくなるまで煮る。
ほうれん草の赤出しみそ汁。
ほうれん草はあらかじめゆで、水にとってよく絞り、食べやすい大きさに切っておく。
煮干しだしに酒・少々と八丁赤出しみそで味をつけ、まず油あげ、それからしめじをサッと煮て、お椀によそい、ゆでたほうれん草を浮かべる。
ほうれん草はいっしょに煮ると、色は悪くなるし、アクも出る。
さらにきのうは、かきを買った。半額になっていたから、鯛とダブルと張り込んだのだ。
このかきを、青ねぎと合わせてチョジャン和え。
これが、大層うまかった。
このごろおれは、最近知り合った在日コリアンたちの影響で、韓国料理にハマっている。特に李 信恵さんがツイッターに投稿する自作料理写真のファンで、いつも楽しみに眺めている。
信恵の料理は、和洋中韓、さまざまなメニューがいっしょにならぶ。
食材もバラエティー豊かで彩りもきれい、心底おいしそうなのだ。
その信恵さんが、先日投稿していたのがこれ。
和風っぽいメニューも並ぶなか、「春菊のチョジャン和え」が気になった。
チョジャンは、甘辛酸っぱい韓国のタレ。韓国料理屋で蒸し豚をたのむと、いつも出てくる。
「なるほど、こうして野菜にかけたりしてもいいのか、、」
これは使い出がありそうだから、今度買ってみようと思った。
すると信恵さん。「コチュジャンがあれば簡単に作れるよ」とのツイートをくれた。
@shunichitakano コチュジャンを酢と砂糖でゆるく溶いて、ゴマ入れたらチョジャンになります^^ サラダとか温野菜、しゃぶしゃぶ系に掛けても美味しいです。刺身の醤油代わりにしてもOK!
— 李信恵 이(리)신혜 (@rinda0818) October 19, 2015
これをみて、合点がいった。
チョジャンは、日本でいえば「からし酢味噌」なのだ。
からし酢味噌は、白みそとからしに砂糖と酢をくわえて作る。この「白みそとからし」が、コチュジャン=唐辛子みそになれば、チョジャンなわけだ。
「そしたらこれは、からし酢味噌で食べるものなら、何でもチョジャンで食べればうまいにちがいない!」
そう思い、きのうはかきに、チョジャンをかけた。
かきは、青ねぎとからし酢味噌で「ぬた」にするから、チョジャンにも合うはずだ。
そしたらやはり思った通り、バッチリだったというわけだ。チョジャンはまさに「からし酢味噌の唐辛子版」という味。かきとの相性は最高だ。
しかも特筆すべきは、日本の食卓に並べて違和感がまったくないこと。
コチュジャンにはにんにくが入っていないから、これを「新種の和風メニュー」と言っても、信じる人は信じるはずだ。
チョジャンを作るには、器にまずコチュジャンを適当な量だけ取り、ここに酢を、「ドロリ」と適当な粘り気になるまで、溶きながら入れる。
つぎに味を見ながら、ちょうどいい甘みになるまで砂糖をくわえ、最後にゴマ少々を入れる。
かきは、生食用なら水洗い。加熱用の場合には、片栗粉少々をふって軽くもみ、水を4~5回換えながら洗う。
沸騰した水で、生食用ならほんの一瞬、加熱用なら1分ゆで、すぐ水にとって水気をふき取る。
かきをゆでたら火を止めて、斜め切りにした青ねぎを湯通しし、やはりすぐに水にとって水気をふき取る。
かきと青ねぎを器に盛り、チョジャンをかければ、かきのチョジャン和え。
これはマジで、試してみるのがおすすめだ。
あとは、白めし。
酒は、冷や酒。
きのうも酒は、飲み過ぎた。
でもこれだけうまい肴があると、「飲むな」というのが土台無理なのだ。
「言い訳は聞きたくないよ。」
そうだよな。
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