豚肉とニラのみそ炒め。料理をしない男が、まず作るならこれなのだ。
きのう、料理をしない男のクソさ加減を、あらためて実感する事例があった。ブログの内容がよっぽど癪に障ったのだろう、ツイッターでこういうメッセージを送ってくるわけである。
「まゆみ」はもちろん偽名で、アカウントも作りたての捨てアカだ。
普通に返信すればいいものを、わざわざ関係のないツイートに引用リツイートしてしまっているところをみると、2ちゃんねるばかりやっていて、ツイッターはあまり経験がないのだろう。
もちろんのことサックリとブロックすると、さらにアカウントを作り直して、似たようなメッセージを計3度も送ってくるから、暇なのだ。しかもわざわざ好き好んで会社を辞め、自由業を謳歌しているおれにたいして、「定職についていない」ことがケナし文句になると思っているところを見ると、知能レベルもかなり低い。
何か文句があるのなら、堂々と言ってくればいいものを、このようにコソコソと卑屈にしかできないところが、クソのクソたる所以である。
こういうクソが、心を入れ替え、料理をするようになる可能性はないだろうから、クソはクソのまま、一生を送ってもらいたい。
ただしもちろん、料理をしない男の中にも、ここまでのクズではなく、「料理をしてみたいけれど、踏ん切りがつかない」と思っている奴もいるだろう。
そういう人間にたいしては、どのように料理を始めたらいいかについて、指南したいとは思うのだ。
まず、料理を始めるにあたっては、初めのハードルをできるだけ上げないようにすることが大切だ。
料理をするためには、どうしても道具や調味料が必要になる。あれこれ揃えなくてはいけないと思ってしまうと、それだけで、料理を始めるのが億劫になる。
特に家電製品については、一つも買わないのがオススメだ。炊飯器や電子レンジ、トースターなど、なくても問題なく料理はできる。
調理器具で買ったらいいのは、テフロンのフライパンと片手鍋、包丁とまな板、菜箸にお玉、計量スプーンに計量カップ、それにザル。そのくらいのものである。いずれもスーパーで、500円くらいで売っている。
調味料は、塩と砂糖、みそと醤油(淡口と濃口)、酒とみりん、ゴマ油、酢、豆板醤、オイスターソース、それにチューブのわさびとカラシ、コショウに一味。あとはだし昆布と削りぶし、トロロ昆布くらいを揃えれば、それなりの料理が作れるはずだ。
そして、まず最初に作ってみたらいいものが、この豚肉とニラのみそ炒めなのである。
これは比較的簡単で、しかも炒め物の基本が一通り分かるようになっている。ガッツリしていて、酒の肴にも、ご飯のおかずにも、バッチリなる。
さらに外食などに頼ってきている奴は、栄養が足りていないはずなのだ。特に30代も半ばになれば、疲れがなかなか抜けなかったりするだろう。
この豚肉とニラの組み合わせは、疲労回復効果が高く、疲れた時には非常におすすめなのである。
材料は、豚こま肉が200グラム、ニラ1把、玉ねぎ2分の1個、油あげ2分の1枚、2センチ大のショウガ。
豚肉は食べやすい大きさに切り、ニラはざく切り、玉ねぎと油あげは細切り、ショウガはみじん切りにして、合わせ調味料
- みそ 大さじ2
- 酒 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 醤油 小さじ1
も、あらかじめ合わせておく。
フライパンに、大さじ2くらいのゴマ油とみじん切りのショウガ、小さじ1の豆板醤を入れ、中火にかける。
混ぜながら1~2分、じっくり温め、香りを引き出す。
豚こま肉と、玉ねぎ、油あげを入れる。
豚肉をほぐしながら、豚肉の色が変わるまで炒める。
炒めるときに使うのは、ヘラよりも菜箸が、ほぐしたりするのがしやすくてオススメだ。
合わせ調味料を入れる。
ここで火加減を強火にし、汁気を飛ばしながら1分ほど炒め、味をしみさせる。
最後に、ざく切りのニラを入れる。
混ぜながら炒め、時間にして30秒程度、「まだちょっと生だ」というくらいで火を止める。
ニラは生でも食べられるものだから、火を通し過ぎないことが、この料理のコツである。
皿に山盛りにして盛り付ける。
味を吸った油あげが、またうまい。
ご飯だが、炊飯器がなくても、片手鍋でおいしいご飯が苦もなく炊ける。
米1カップを、4~5回は水を替えながらよく洗い、ザルにあけて水を切る。鍋に入れ、1カップ+大さじ3の水を加えて30分くらいおいておく。
フタをして中火にかけ、湯気が勢いよく吹き出してくるようになったら弱火にし、8分炊く。
30秒ほど、一旦中火にもどして水気をとばし、火を止めて10分蒸らす。
鍋で炊いた米は、下手に炊飯器などで炊くより、よっぽどうまい。
あとは、とろろ昆布の吸物。
お椀にとろろ昆布と削りぶしを入れ、お湯をそそいで淡口醤油で味をつけ、小口切りにしたネギと一味をかける。
冷奴。
わさびをのせ、醤油をかける。
それに、すぐき。
酒は、冷や酒。
自分で作った飯がおいしくできると、それを食べながら、この上なく幸せな気持ちになる。
これこそが、誰もが味わうことができる、「最低限の幸せ」なのだと、おれは思う。
「呑気すぎるのもどうかと思うよ。」
そうだよな。