仕事のし過ぎには、気を付けないといけないのである。(酒房京子)

2014/03/03

昨日はなじみの飲み屋から連絡があり、ブログを見てくれている女性と食事をした。

酒房京子

女性と話をしているうちに、「仕事のし過ぎには気を付けないといけない」と、改めておもったのである。


 
連絡をくれたのは、「酒房京子」の女将、京子さんである。

ぼくのブログを見た人が、訪れることがあるようで、気が向くと、「今から来ませんか」と電話してくる。

電話をもらったからといって、いつも行けるとは限らないが、また京子さんの、タイミングがいいのである。

「5分ズレたらもう行けない」という、計ったような時間のすき間に電話が鳴るのだ。

 

昨日もぼくは、もう晩酌の支度をはじめていた。

献立も、こと細かに考えていたのである。

下ごしらえを終わり、これから火を使おうという、まさにその寸前に、
「ブログを見た女の人が来てはるんやけどー」
と電話が入った。

下ごしらえだけだから、冷蔵庫に入れれば済むし、「女の人」というのもポイントは高く、出かけることにしたのである。

 

酒房京子は大宮で、女性が一人で入ってもまず間違いなくたのしめる、数少ない店の一つである。

酒房京子

早い時間は年配の男性が多いが、夜がふけるにつれて若い人が多くなる。

料理が気が利いているのはもちろん、女将である京子さんの細やかな配慮が行きとどく。

まわりのお客さんとうまく話をつないでくれ、気の置けないひと時をすごせるのはうけあいだ。

 

酒房京子で待っていたのは、堀北真希にすこし似た、20代半ばの女性。

酒房京子 ビール

京都に住み、「四条大宮」で検索していて、ぼくのブログを見つけたそうだ。

初めての酒房京子にいきなりは入れないと、何度か行ったことがある立ち呑み「てら」で、生ビールを5杯も飲んでから来たという。

かなりの酒豪なのである。

 

京子さんは早速、心づくしの品々を次々とならべてくれる。

酒房京子には品書きがなく、京子さんも何を作るか、はっきりは決めていないそうだ。

お客さんの顔を見て、それから考えるとのことで、出てくるものは毎回ちがう。

かなりのご馳走が出てくるのだが、お勘定はお客さんの年齢に応じて、「安いな」とおもえる値段になる。

 

昨日はまずは、セリと湯葉の和えもの。

セリと湯葉の和えもの

醤油と砂糖のやさしい味つけ。
 

イカとゴーヤのごま和え。

イカとゴーヤのごま和え

イカとゴーヤの取合せがまずよく、ゴマで和えるのも気が利いている。
 

レタスの焼きうどん。

レタスの焼きうどん

豚ひき肉にネギ、レタス、細うどんで、醤油ベースの和風の味つけ。

すりつぶした山椒をかけて食べる。
 

ソイの煮付け。

ソイの煮付け

豆腐がやさしく煮えている。
 

アユの煮付け。

アユの煮付け

これが非常にうまかったのだが、味つけを聞くのを忘れたのである。
 

柿のなます。

柿のなます

柿の甘みと酸味の取合せが、しみじみと癒やされる。

やわらかな柿と、シャッキリとした大根の、歯応えの違いもたのしくなる。
 

ニシンのうどん。

ニシンのうどん

このころには酔いがまわり、写真がブレているのである。

 

昨日も一人でこれだけ食べ、酒も存分に飲んだのに、「えっ?」とおもうような値段だった。

炭水化物が多めなのは、若者を意識したからだったとおもう。

 

堀北真希は、よくしゃべる女性で、昨日はあれこれ話がはずんだ。

話をしながら、ぼくはあらためて、「仕事のし過ぎには気を付けなければいけない」とおもったのである。

 

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さて堀北真希と話したのは、「会社」についてである。

堀北真希はつい最近、会社を辞めたのだそうだ。

憧れて入社したが、すぐに失望したという。

「石の上にも三年」と言うが、「これ以上いても時間のムダ」と見切りをつけ、3年をまたずに辞めたそうだ。

 

その会社は、社員にたいし、「人間的成長」とか、「自己実現」などということを強調していたのだそうだ。

それ自身は悪いことではもちろんなく、堀北がその会社に入ったのも、「仕事をとおして人間的に成長したい」というのが一つの理由だったという。

しかしその一方、時間外労働がひどく、労働基準法など守る気もなかったとのこと。

先輩社員と話しても、「人間的に成長している」ようには見えず、「これはダメだ」とおもったのだそうである。

 

この会社は、今流行りの言葉でいえば、「ブラック企業」になるのだろう。

こういう会社が、今は増えているのではないかとぼくにはおもえる。

 

「社員を会社にしばりつける」のは、外国のことは知らないが、日本では昔から、よく行われてきたとおもう。

社員が「仕事だから」と割り切っていると、なかなか力を発揮しない。

「自分ごと」になって初めて、人間は大きな力を出すようになる。

それで社員に、仕事を自分ごとにさせるため、会社は様々な工夫をするわけである。

 

「仕事を自分ごとにする」こと自体は、ぼくは間違っていないとおもう。

たしかに単に「仕事」のままだと、身を入れてやる気にならない。

しかし同時に、会社が社員に教えなければならないのは、「仕事を就業時間内に終わらせるすべ」であるはずである。

でも伝統的に日本では、その反対の方向に行くようである。

 

バブル以前に、日本で長く行われてきたのは、「飲ませろ食わせろ」だったとおもう。

上司が部下に酒を飲ませて、自身の考え方を聞かせ、部下の愚痴を聞いてやる。

それによって部下と強いきずなを作り、部下は仕事をやる気になる。

飲み代は、ポケットマネーの場合もあるが、会社の経費が使われることも少なくなかったはずである。

 

しかしバブルがはじけてしまい、上司も会社も、社員に金を使えなくなった。

それで、それに代わって出てきたのが、「人間的成長」や「自己実現」なのではないかとぼくは見ている。

誰でも人間的に成長したいし、自己実現もしたいだろう。

そこにつけ込まれることで、時間を忘れて仕事をすることになってしまうわけである。

 

これらのことは、「洗脳」ともいえることである。

洗脳された人間が、どのような末路を辿るのかは、ぼくたちは散々目にしてきている。

 

バブル以前は、会社に全ての時間をつかい、「仕事が生活」と錯覚した莫大な数のお父さんが、退職したあと、何をしたらいいのか分からなくなってしまった。

「会社」という擬似生活しか経験していないから、本当の生活ができなくなってしまったのだ。

退職したその途端に、奥さんから離婚をされたお父さんも少なくなかった。

奥さんも、ご主人のあまりの錯覚ぶりに嫌気がさしていたのである。

 

このことにたいする反省があるから、男性については、生活のすべてを仕事につぎ込む傾向は、減ってきているのではないかとおもう。

「料理男子」「お弁当男子」などが登場するのは、それを反映しているだろう。

しかし今は、「女性が危ない」のではないかとおもうのである。

 

多くの女性が結婚しても、または結婚をせずに、仕事をするようになったのは、ここ最近のことだろう。

だから女性は、その結末をまだ見ていない。

男性とは異なり、反省材料がないのである。

 

ずいぶんの年齢になっても、仕事しかしていない女性を、ぼくは何人も知っている。

プライベートな初めてのメールで、「お疲れ様です」とか、「お世話になっております」などと書いてくることも少なくない。

「ああ、この人は、プライベートで人と出会ってきていないのだ」と、それを見てぼくはおもうのだ。

 

日本ではこれから、バブル期の、退職したお父さんと同じことを、女性が経験するようになるのだと、残念ながらぼくはおもう。

洗脳されているのだから、止めることはむずかしい。

もしわずかでも、「自分の今の状態はおかしい」とおもったら、とりあえず立ち止まってみることを、ぼくは願うばかりである。

 

ただ昨日の堀北真希は、世代がずいぶん下だからだろう、洗脳とは無縁に見えるのが頼もしかった。

「もし子供を作りたいなら、早めに考えないといけませんよ」と言ったら、

「もう彼氏はいますし、子供は作る気がないのでだいじょうぶです」

としっかりしている。

 

堀北真希とは、12時ごろまで酒を飲み、そのあとタクシーまで送っていった。

シャンとしていた堀北にひきかえ、ぼくはまたしても飲み過ぎて、昨日も終盤、記憶があいまいなのである。

 

「でもおっさんみたいに、仕事しなさ過ぎるのもどうかとおもうよ。」

チェブラーシカのチェブ夫

ほんとだよな。

 

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◎関連情報

酒房京子
大宮通錦小路下ル「養老乃瀧」向かいの路地を東へ入り、2軒め南側
不定休で営業時間もマチマチのため、ぼくにメールをくれれば、京子さんの携帯番号をお教えします。

立ち呑み「てら」(食べログ)
 

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