小鯛がスーパーで見切り品になって安く出ていた。
となれば、作るのはやはり「鯛めし」なのである。
冷蔵庫にゴーヤが入っていたから、これを「ツナと卵と炒めよう」と思っていた。フェイスブックのコメントに、「ゴーヤチャンプルーの豚肉の代わりにツナを入れたらうまかった」とあったからだ。
仕事を終えてスーパーへ行き、「卵だけ買おう」と思っていたら、小鯛が見切りで250円になっていた。
これは買わないわけにはいかないだろう。
小鯛は、小さいとはいえ「天然」だ。また鯛はわりと日持ちがするから、2日くらい経っていても火を通す分には味は落ちない。
小鯛といえば、やはり何といってもうまいのは、「鯛めし」だ。
鯛の欠けたところがどこにもない、完璧に調和したうまみがご飯にしみたのはたまらない。
鯛めしを作るときは、他の炊き込みご飯とはちがって「余分なものを入れない」ことが大事だ。油あげやゴボウはもちろん、ねぎやゴマも、鯛の味の邪魔をする。
薬味はわさびをチョンと乗せるだけでいい。
小鯛はきのう、下処理がされていなかったから自分でウロコとエラ、ワタを取ったが、これは魚屋やスーパーの鮮魚コーナーでやってもらえば問題ない。
よく洗い、小さじ2分の1ずつくらいの塩を表と裏にそれぞれ振って、こんがりと焼き色が付くまで焼く。
グリルがあれば、それでやれば問題ないが、ない場合には焼き網でやるよりフライパンを使った方がきれいに焼ける。中火にかけ、魚を置いた時「ジュッ」と音がするくらいまで熱して鯛を入れ、フタをして5分焼き、裏返したらフタを外して5分焼く。
土鍋に5センチ角くらいのだし昆布を敷き、研いだ米1カップを入れる。焼いた鯛を上にのせ、水1カップ、酒とみりん、淡口しょうゆを大さじ1ずつ入れる。
中火にかけ、湯気が勢いよく噴き出してきたら弱火にし、10分炊く。
湯気のにおいを嗅ぎ、「おこげ」の気配がしてきたところで火を止めて、10分蒸らす。
鯛をほぐし、わさびをのせて食べる。
実に簡単にできるのに、極上のうまさなのである。
お湯や氷水をかけて食べるとまたうまい。
きょうの昼めしは、氷水をかけたのにした。
あとはゴーヤのツナぽん和え。
2~3ミリ幅に切り、サッとゆでて水で冷まし、水気をよく拭き取ったゴーヤをツナと味ぽん酢で和え、一味をかける。
それにとろろ昆布の吸物。
おばさんの古漬。
酒は冷や酒。
2杯飲んだら気分がよくなり、きのうはソファで朝までそのまま寝てしまった。
「気を付けないと風邪ひくよ。」
そうだよな。
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