バーで話をするうちに、ある考えがひらめいたのである。(スピナーズ)

立ち飲みてら チェブラーシカのチェブ夫 京都・大阪の飲食店

昨日は四条大宮で外食し、その後「スピナーズ」でさらに飲んだ。

立ち飲みてら チェブラーシカのチェブ夫

スピナーズの常連さんとあれこれ話しをするうちに、今後についてのある考えがひらめいてしまったのである。

 
食べに行ったのは、大宮通錦小路を東にちょっと行ったところにある、新宿会館1階奥の立ち飲み「てら」。

四条大宮 立ち飲みてら

ここの串揚げは大変うまく、このところしばらく、「食べたい」と思っていたのだ。

まずビール。

立ち飲みてら 生ビール
 

それから鶏肝お造りと・・・、

立ち飲みてら 鶏肝お造り
 

厚揚げ焼き。

立ち飲みてら 厚揚げ焼き

てらはまず、料金が安いのが良く、生ビールは400円、焼酎なら350円、鶏肝お造り400円に厚揚げ焼きは150円の、超破格の値段である。

 

そして串かつ。

立ち飲みてら 串揚げ
 

それに焼き鳥。

立ち飲みてら 焼き鳥
 

この串かつが、実にうまい。

立ち飲みてら 串かつ

衣はサックリとし、かつふんわりと柔らかい。

 

てらの常連さん達のことは、ぼくはまだそれほど知らない。

立ち飲みてら 焼酎水割り

だから主に、常連さん同士の話を聞き、口を挟めるところがあれば、たまに話しをするくらいにした。

京都に来てしばらくは、飲み屋でお客さん同士があれこれ話す関西流のやり方に、なかなかなじむことができなかった。

でも今は、関西では会話が「芸」に近いところがあるから、とりあえずは観客として、それを楽しめばいいと分かり、緊張することもなくなっている。

 

てらを出て、まだ小腹が空いていたのでラーメンの「ミニ」を食べ・・・、

ラーメン ミニ

それからいつものスピナーズへ。

スピナーズには画家の小森さんと、市毛良枝似の女性が一席あけて座っていたので、ぼくはその間に座って芋焼酎の水割り氷抜きをたのんだ。

四条大宮 スピナーズ

 

いつもは焼酎を1杯飲んで、さっくりと帰ることが多い小森さんだが、昨日は週末だったからだろう、お酒をお代わりしてリラックスした様子である。

やおら前にあったおしぼりを手にし、あれこれひねり回したあげく・・・、

四条大宮スピナーズ 小森文雄さん
 

またカエルを作ってくれた。

小森文雄さん カエル

 

そのうち小森さんは、「旅」の話をはじめた。
若い頃から今に至るまで、全国各地で個展をひらき、旅歩いてきたのだそうだ。

小森さんは旅をする時、各駅停車の電車を選び、初乗りの切符を買って乗るのだそうだ。
そして電車に揺られながら外を眺め、景色が良さそうなところがあると、降りてみる。

宿を予約したりはせず、駅に降りてから電話帳を調べ、電話して探すという。
真冬の男鹿半島に灯台を見にいった時には、吹雪の中、どうにも宿が見つからず、たまたま通りがかった車に隣村まで乗せてもらい、何とか事なきを得たこともあったそうだ。

「旅はいいですよ」

小森さんは言う。

「旅こそが、人間を成長させてくれると思いますね・・・」

 

やがて小森さんは帰って行き、ぼくは今度は、反対側の隣にいた市毛良枝似の女性と話をはじめた。
市毛良枝はこのブログを見てくれていて、ぼくの最近のことやらこれからのことやらを、あれこれ尋ね、丁寧に話を聞いてくれる。

ぼくは市毛良枝に、前の彼女と別れたことや、今回の失恋のことなどを話しながら、ふと、

「彼女がいない今でなければ、できないことがあるかもな」

と思った。

それは、「旅」である。

前の彼女は京都に引っ越してくることになっていたから、ぼくも来年の初めに予定されているアパートの更新を手続きし、まだしばらくは京都に住むつもりにしていた。

京都は居心地がいいし、それでとくべつ、問題は感じていなかったけれど、小森さんの話を聞き、思い出したのである。

「ぼくは、旅がしたかった・・・」

 

ぼくはライターの仕事を広告会社から受けているが、それはネットにつながるパソコンがあれば、全ての用が足りるようになっている。

だから日本中、さらには世界中のどこにいても、今と同じように仕事ができる。

もし荷物を整理し、アパートを借りないことにすれば、アパートの家賃に払っていたお金を、旅の宿泊費に充てることができるようになる。

安い宿を泊まり歩けば、今の家賃と同じくらいで、1ヶ月泊まることができるだろう。

 

ぼくは東北や福島の実情を、この目で見たいと思っていた。
そこに住む人の話を聞き、何を思い、感じているのか知りたいと思っていた。

全国津々浦々の、うまいものも食べてみたい。
市場へ行って買い出しをし、自分で料理もしてみたい。

「いずれはそういう生活がしたい」と思っていたが、彼女がおらず、アパートの更新が迫っている「今」がその機会なのではないか。

さらにブログも、「料理ブログ」は卒業したから、旅の徒然を書き連ねれば、読者の人にも変わらずに楽しんでもらえるのではないか・・・。

 

市毛良枝にそう話すと、

「ぜひそうしてください、私もブログ楽しみです」

と言う。

ぼくも自分でも、そんなぼくの旅のブログを、ぜひ読んでみたいと思える・・・。

 

「これ以上年をとると、体もガタが来るだろうしね。」

チェブラーシカのチェブ夫

かろうじて元気な、今のうちかもしれないよな。

 

◎関連リンク

立ち飲み「てら」(食べログ)

 

◎関連記事

スピナーズで盛り上がって長居して、そのあと帰ってニラの味噌鍋を食べたのである。

昼は新サイトの手入れにハマり、夜はスピナーズで遅くまで飲み、何だかよく分からずに終わった一日だったのである。

コメント

  1. たぬ吉 より:

    いつも宮城から拝見しています。

    旅、いいと思います!
    行けないでモヤモヤするより、行けるとき行った方が気持ちがいいですよね。
    ぜひ東北にもいらして下さい。

  2. まるぽ より:

    旅のブログ、とっても良いですね!
    私までワクワクして来ましたw
    京都も素敵な所なので名残惜しいですが、高野さんのうまいもんレビューも好きなので楽しみです♪
    私の弟も車で旅をしていました。
    気ままな一人旅は男の人にしか出来ないものだから、羨ましいですw

  3. ニモ より:

    旅、是非行って来てください!!
    ご当地のおいしいものを載せたり、ちょっと恋もしてきてください。
    私は島根県に住んでいますが、今年は出雲大社が60年に一度の大遷宮で、11月神在月で神事もいろいろありますよ!!
    恋愛だけではなくて、いろいろなご縁に恵まれるそうです。

  4. もとっきょ より:

    おくればせながらブログの新装開店おめでとうございます ^^
    旅のブログ、いいですね!何だかワクワクしてきました!

  5. みなしぃ☆ より:

    いつもブログ楽しく見させてもらってます。Twitterもフォローしてますがこの度初めてコメントさせていただきます。私も料理と美味しい食べ物・お酒が大好きなので高野さんのブログは大変勉強になります。
    旅ブログも面白そうですね。ぜひ私の地元の宮城で牛タンやホヤ、牡蠣、笹かま、うーめん、山形の芋煮、こんにゃく、また、福島の凍天、ままどおる、喜多方ラーメンなどを食べていただきたいです。これからもブログ楽しみにしています。

  6. まつのじ より:

    な、なんと旅ですか!何をひらめきはったのかと読ませていただいたのですが・・・しかし高野さんのおっしゃられる条件について考えると「確かにそうだな・・・」とも思える。危ぶんでいてばかりでも何も出来ない。とは言うものの楽しく読んでいる自分も居る。難しい決断でしょうがどちらの道にせよ良い方向へお進みになる事をお祈りしております。

  7. 栗田三江(くんだみえ) より:

    高野さんの書かれた内容から「遠くへ行きたい」の歌詞が浮かんできました。私は鉄道マニアで若い頃に全国を回りました。その結果、南九州がもっとも身体に合うと感じたのです。ですから全線完乗後には集中して南九州に行きました。鉄道の無い利尻礼文や波照間島にも行きました。どこも印象深い地でしたが、特に南とが相性よかったです。最近は連休に作りにくいので2泊程度で出かける事しかできません。高野さんの旅行記楽しみにしています。旨いもの情報期待してます。

    上記に島根の話がありましたが、山陰は旨い物の宝庫だと感じています。最近は日本海の魚に拘っています。鯖、鯵、飛魚・・。昨年松江でいただいた宍道湖七珍も美味しかったです

  8. se より:

    旅、いいですね。いろんな場所の素晴らしい食べ物や酒が楽しめるのは羨ましいです。機会があれば京都へ遊びに行こうと思っていましたが、理由が一つ減ったのはちょっと残念ですけど。

    オセアニアに来られる時は是非お立ち寄りください:)

  9. ニモ より:

    上記で松江の話が出てきてうれしくなりました。
    友達曰く、松江の人は親切だそうです。
    住んでいるとあまり感じないんですけどね。
    山陰ってアクセス悪いから、今の時代案外いいのかも…

    • 栗田三江(くんだみえ) より:

      松江の街が大好きです。新鮮な魚と街中なのに静かで上品な雰囲気。宍道湖を見ていると癒されます。「なかはら」というカウンター居酒屋と隣にクラシックバー「山小屋」がよかったです。前者では美味しい魚を堪能し後者では雰囲気を楽しみました。まるで自分の住んでいる街のような感覚で呑めたので、益々親しみを持って帰りました。県西の江津、浜田、益田・・・。山陰本線沿線の主要都市にも一通り立ち寄りました。

      粕淵の湯抱温泉では、海のイメージしかなかった島根県の別の顔が垣間見えて嬉しかったです。同趣味(鉄)のヒトらと温泉旅館で山菜や川魚で島根の酒を飲みました。

  10. けんた より:

    素晴らしい、です。
    漂泊の思い湧き上がるって感じでしょうか。
    道が招いてますね。

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