白菜はいいだしが出るのでスープに入れるとウマイです。ここにナマの中華麺をゆでないで入れて一緒に煮込むと、画期的にウマイです。
白菜はスープに入れるとウマイ
白菜は、地味といえば地味ですがほんとによくできた野菜だと最近しみじみ思っていて、何しろスープに入れるとウマイです。白菜がスープの味をよく吸い込むのとともに、白菜もいいだしを出すのでスープの本体もおいしくなります。
これが、スープが恋しくなる冬場に白菜が旬になるわけですよね。スープと白菜は互いにあずかり知らない仲であると思いますが、自然とは、そしてその自然を活用してきた人間とは、スゴイものだと思います。
このところ汁そばをいろいろ試してきましたが、やはり入れる具材がいいだしの出るものだとウマイです。アサリは言うまでもありませんし、野菜なら青菜より、圧倒的に白菜です。
ナマの中華麺をゆでずに煮込むと画期的にウマイ
それでその汁そばに入れる麺ですが、これまで僕は袋麺、ゆで麺または蒸し麺を使ってきました。ですが今回、ナマの中華麺をゆでずに入れてそのまま煮込むという荒業を試してみたところ、これが大成功、画期的にウマイです。
まず生麺を使うと、落ち着いて作れます。ゆで麺・蒸し麺だと煮すぎるとやわらかくなり過ぎるので、急いでトロミをつけたりなどして仕上げがせわしなくなるからです。
それから、ウマイ。マジに画期的にウマイです。
麺をナマから煮ますので、スープが麺にしみ込みます。「圧倒的」といえるウマさです。
それから、麺が伸びにくいです。塩分の入ったスープで煮るため、ゆでるのにもやや時間がかかるくらいで、どんぶりに入れたあとは食べているあいだじゅう、そのままの硬さを維持します。
長崎のチャンポンや山梨のほうとうは、ナマ麺をいっしょに煮込むんですよね。その存在を知りながら、なぜ自分はナマ麺を煮込むことを思いつかなかったのか、後悔することしきりです。
作り方
材料は、白菜のほかには豚肉と、玉ねぎとシメジ、それにたけのこ。玉ねぎとシメジはコクと風味を増しますし、たけのこの歯ごたえは、やわらかな白菜とよいコントラストになります。
白菜は茎と葉の部分を分けて、それぞれ鍋に入れるタイミングもずらします。白菜の茎は、包丁を斜めにしてそぎ切りにすると味がよくしみ込みます。
白菜の茎はトロトロにやわらかくなるとおいしいので、10分くらいは煮込みたいところ。麺は5分程度で火が通りますので、まず白菜の茎を煮て、少ししてから麺を入れ、最後に白菜の葉とシメジを入れるようにすると、どの具材にも申し分なく火が通ります。
STEP1 豚肉と白菜の茎を炒めて煮る
フライパンに、
- ゴマ油 大さじ1
- にんにく 1かけ(みじん切り)
- 豚コマ肉 100グラムほど(かるく塩コショウしておく)
を入れて中火にかけ、豚肉に火が通るまで2~3分じっくり炒める。
つづいて、
- 白菜の茎 8分の1株分(食べやすい大きさにそぎ切りする)
- たけのこ 4分の1本ほど(食べやすい大きさに切る)
を入れ、さらに1分ほど炒めて油をなじませ、
- 酒 大さじ2
- 塩 小さじ2分の1
- ナンプラー 小さじ2
- コショウ 少々
を加えて1分ほど炒め煮して味を含ませる。
- 水 600cc(100ccは煮詰まる分)
を入れてフタをして、煮立ったら弱火にして5分くらいコトコト煮る。
STEP2 ナマ麺を煮てトロミをつける
フタを外して中火にし、
- ナマの中華麺 1人前
を入れ、2~3分煮たら、
- 白菜の葉 8分の1個分(ざく切り)
- シメジ 3分の1袋など
を入れ、さらに2~3分、麺が適度な硬さになるまで煮る。
- 片栗粉 大さじ2
- 水 大さじ2
の水溶き片栗粉を混ぜながらゆっくり加えてトロミをつける。
器に盛って粗挽きコショウをかけて食べます。麺にしっかり味がしみ、さらにその麺にとろみのついたスープがからむのは、マジでたまらないです。
だいたい738回くらいは泣けます。