沖縄から帰ってきた知人から、おみやげに沖縄野菜「ハンダマ」をもらった。
これをベーコン・卵とあわせてちょっと洋風に炒めたら大変うまかったわけなのだが、この食べ方は、ほうれん草の食べ方とまったくおなじなのである。
ハンダマは葉の表が緑、裏が紫色をしている。
沖縄では古くから「血の薬」「不老不死の薬」といわれてきたそうだ。
ビタミンB2・ビタミンA・鉄分を含むほか、紫色の部分はポリフェノール・アントシアニンが含まれているとのことで、そのまま生でサラダにしたり、ゆでて和え物・雑炊・汁の具、さらに天ぷらなどにもするそうだ。
生のままかじってみると、やわらかで、ちょっとほろ苦い味がして、これはほうれん草と似たようなものだと判別できた。
となれば、ほうれん草の料理法を流用すればいいわけで、ベーコン・卵と炒め合わせるのが王道だ。
味つけはオリーブオイルとニンニク、酒と塩・コショウ、それにオイスターソースをコク出しとしてすこし使う、「ちょっと洋風」仕立てとする。
ちなみにこのベーコンと卵を使うちょっと洋風の味つけは、オリーブオイルとにんにくを除けば「チャンプルー」の構成とほぼおなじ。
沖縄野菜に合わないわけがないのである。
ちなみにこの料理法は、青菜全般に流用できる。
ほうれん草や小松菜などはもちろんのこと、今が旬の菜の花なども、おなじように炒めるとうまいと思う。
フライパンに、
- オリーブオイル 大さじ1
- にんにく 1~2かけ(みじん切り)
- ベーコン 50グラムくらいとか(食べやすい大きさに切る)
を入れて中火にかけ、ベーコンとにんにくに軽く焼き色がつくまで、2~3分じっくり炒める。
- 酒 大さじ2
- オイスターソース 小さじ1
- 塩 小さじ8分の1くらい(ほんのひとつまみ)
を入れてひと煮立ちさせたら、
- ハンダマ 1把(茎の一番下のところは硬いから、5センチくらい切り落とし、あとはざく切り)
を入れて1~2分炒める。
- 溶き卵 2個分
を流し入れ、あまり細かく混ぜてしまわず、卵焼きでも作るつもりで2~3回上下を返し、卵が固まるまで焼く。
皿に盛り、粗挽きコショウをたっぷりかける。
これはウマイ……。
ハンダマは、味としてはほうれん草と空芯菜を合わせた感じ。
ただしちょっと粘りがあって、いかにも身体によさそうだ。
ちょっと洋風の味つけもバッチリ合い、913回くらいは死ねる。
そしてこのハンダマとベーコン・卵のちょっと洋風炒めはまた、死ぬほど酒に合うのである。
これで飲み過ぎないというのなら、酒を飲む回路がどこかイカれているのではないかと思う。
「イカれてないよ」
そうだよな。