豚肉と厚揚げ・白菜をしょうゆ味で煮込むのは、日本の惣菜の一つの王道。これを水を使わず、中華っぽいコッテリ味で炒め煮すると、263回は死ねるものになるのである。
白菜は、コッテリとした味で煮込むとうまいのだ。クッタリとするまで煮込み、白菜に、そして厚揚げにも、味がしみまくっているのが「たまらない」という企画。
豚肉と厚揚げ・白菜の煮込みを完全に日本風につくるとすると、だしに酒やみりん・しょうゆなどで味つけした、いわゆる「おでんだし」的なもので煮込むことになる。これがすでに文句のつけようがなくうまいのは知れたことだが、これをさらにコッテリさせると、263回死ねるわけだ。
コッテリとさせるためには、まず水は使わない。白菜は火が通るにつれて大量の水を出すので、煮込むにはこれで十分。
次にニンニクと豆板醤を油で炒めたのを加え、最後にゴマ油をたらす。さらにだし代わりにオイスターソースを使う。
これが、マジですごいのだ。
263回死ねるのみにとどまらず、ため息を100回はつかないといけないから、つくってみるのはおすすめだ。
つくり方
最低限必要な材料は、豚肉と厚揚げ、白菜に長ねぎ。きのうはここに、歯ごたえと色合いで、冷蔵庫に余っていたピーマン(万願寺とうがらし)とたけのこを加えたが、これは省略しても問題ない。
つくるのは、難しいことは一つもない。白菜に、とにかく十分クッタリするまで、ひたすら火を通すのがポイントだ。
ピーマンを入れる場合は、食べやすい大きさに切り、大さじ2分の1くらいの油を引いて、中火で30秒~1分ほど、最初にサッと炒めておく。火が通ったら、皿にとり出す。
あらためてフライパンに、
- サラダ油 大さじ1
- ニンニク 1~2かけ (みじん切り)
- 豆板醤 小さじ1
を入れて弱火にかけ、2~3分炒めて味をひきだす。
つづいて豚うす切り肉・100~150グラムを入れ、やはり弱火で火が通るまで炒める。
3ミリ厚さくらいに切った水煮たけのこ・2分の1本を入れてさらにサッと炒めたら、
- 酒 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 薄口しょうゆ 大さじ2
- オイスターソース 小さじ2
- コショウ 少々
を加え、弱火で2~3分炒めて味をなじませる。
- 厚揚げ 1袋 (1センチ厚さくらいの食べやすい大きさに切る)
- 白菜 4分の1株 (3センチ幅くらいのざく切り)
- 長ねぎ 2分の1本 (ななめ切り)
を入れてフタをして、初めは強めの弱火くらい、煮立ってきたら弱火にし、白菜が完全にクッタリするまで、20~30分じっくり煮込む。
- 片栗粉 大さじ2
- 水 大さじ2
の水溶き片栗粉を用意して、これ全部だと多いかもしれないから、加減をみながら適量を、混ぜながらすこしずつ加えてトロミをつける。
とり出しておいたピーマンを入れて混ぜ、トロミになじんだら、
- ゴマ油 小さじ1
- 酢 小さじ2
を加え、ひと混ぜして火を止める。
皿に盛り、粗挽きコショウをかけて食べる。
こ・れ・は、う・ま・い……。
中華っぽくしてあるものの、日本人にとっては完全なまでに王道の味。
ご飯も何杯でもイケる。
そしてもちろんこれが、酒も何杯でもイケるわけだ。
しかもオートチャージ機能までついているらしく、グラスの酒がなくなったと思ったら、気づいたらまた上まで入っているから、飲み過ぎないことはできないのだ。
「あきれるね」
ほんとだな。