カキを白菜や豚肉などと薄味の中華風で煮込んだ八宝菜。カキの食べ方として、これはまた死ねる。
これからがまさに旬のカキは、「海のミルク」と呼ばれるほど様々な栄養をふくんでいるそうだ。何よりもまず体をあたためる効果が高く、食べた翌日はポカポカする。
それから酒飲みに嬉しいのは、「酒毒を消す」といわれること。二日酔いの原因となる「アセトアルデヒド」を、カキは分解するそうだ。
このカキを、きのうは八宝菜にすることにした。
白菜や豚肉などと煮込んでうす目に味つけ、しっかりとトロミをつける。
これはいわば具材としては、「カキ鍋の中華版」という位置づけだ。
ここにトロミをつけると、味を吸わないカキはまたうまい。
八宝菜だから、具をどう選ぶかがやはり大切。カキと合い、しかも色や食感、種類ができるだけちがうものを7つ選ぶ。
きのうは白菜、豚肉、白ねぎ、だしにも使う干し椎茸、食感のたけのこ、青みのニラ、そして赤いニンジンとした。
味つけは、酒・みりん・淡口醤油の和風うす味に、干し椎茸とオイスターソースのだし、さらにニンニクやゴマ油などをくわえた和的中華風。このごろハマりまくっているのだが、これが八宝菜の味つけとしてもまたウマかった。
カキはとにもかくにも、火を通し過ぎないことが大切。加熱用でも1分半の加熱時間が限界で、それ以上だと小さく硬く縮まってしまう。
なので油に味をつけた時点で炒めて一旦とり出しておき、トロミをつける直前にもどし入れるようにする。
まず干し椎茸のだしを取る。
鍋に、
- 水 1+2分の1カップ(1カップのだしが取れる)
- 干し椎茸(中) 2~3枚
を入れ、フタをして中火にかけ、煮立ったら火を止めてそのまま置く。
15分くらいで椎茸はやわらかくなり、だしが取れる。
それからカキ・100グラムを洗う。
生食用なら、サッと水洗いすればいい。加熱用の場合は片栗粉少々をふって揉み、そのあと4~5回水を替えてすすぐ。
フライパンに、
- サラダ油 大さじ2
- みじん切りのニンニク 1~2かけ
- タネを取りだし細かくちぎった赤唐辛子 1本
を入れて弱火にかけ、2~3分じっくり熱して味を引き出したあと、一旦火を止め、豚こま肉・100グラムを広げて入れる。
- 酒 小さじ1
- 塩 ほんの1つまみ(小さじ4分の1)
- コショウ 少々
をふりかけて、さらに弱火で色が変わるまで炒める。
水気をふき取り、片栗粉・大さじ1をまぶしたカキを入れ、1分炒める。炒めたら、皿にとり出しておく。
中火にし、
- そぎ切りにした白菜の芯 8分の1株
- 斜め切りにした白ねぎ 2分の1本
- 汁気をしぼり、石づきの先端の硬いとこだけ落として2センチ大に切った椎茸
- 2~3ミリ厚さに切った水煮のたけのこ 2分の1くらい
- 細く刻んだニンジン ほんのちょっぴり
を入れ、2分ほど油がまわるまで炒めたら、白菜の葉を加えて1分ほどさらに炒める。
- 干し椎茸のもどし汁 1カップ
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ2
- 淡口醤油 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1
- 塩 味をみて少々
- コショウ 1~2ふり
を入れ、5分くらい、白菜の芯がやわらかくなるまで弱火で煮る。
- 皿にとり出しておいたカキ
- ざく切りにしたニラ 4分の1把
を入れ、ひと混ぜしたら、中火にし、
- 片栗粉 大さじ1
- 水 大さじ2
を溶きまぜた水溶き片栗粉を、スプーンで混ぜながら加えてトロミをつける。
- 酢 小さじ1
- ゴマ油 小さじ1
を入れ、ひと混ぜして火を止める。
カキは余熱でも縮むから、間髪入れずに器に盛る。
これは、たまらん、、
味つけにオイスターソースを使っているから、カキとの相性は言うまでもなく最高。
食感も味もさまざまな具のなかで、プリっとしてやわらかで、濃厚な味のカキがまた死ねる。
それに、白めし。
酒は、焼酎水わり。
カキを食べると、「二日酔いを防いでくれる」という頭があるから、ついいつも以上に飲み過ぎる。
それでいつもと変わらず酒が残ってしまうのだが、べつにおれは、二日酔いなど怖くないから、それでいいのだ。
「仕事もしてね。」
そうだよな。