チキントマト煮は、普通はあまりご飯に合わない。しかしこれを、余計な調味料を省き、ゴマ油とオイスターソースを加えることで、ご飯にバッチリ合うようになる。ご飯を添えて、ガッツリ食べるのがおすすめだ!
きのうは、梅田での戦争法案・反対アピールが終了し、すぐに電車で家に帰った。アピールは、これから何度か続くので、外食していたのでは金もかかるし時間もかかり、おまけに体調が維持できない。
帰りの電車に揺られながら、何を作るかを考えた。電車に乗っているあいだの時間は、献立を考えるには打ってつけだと、普段通勤しないおれは、初めて知った。
作ることに決めたのは、チキントマト煮のライス。
手早く作れて、しかもアピールで疲れていたから、ガッツリしたものが食べたいと思ったのだ。
チキントマト煮は、フライパンに材料を順に入れていき、ちょっと煮込むだけで出来上がるから、最も簡単にできる料理の一つといえる。しかもトマト缶で味のベースができるから、よっぽどのことをしない限り失敗することもない。
ただし洋風に、普通に作ったのでは、あまりご飯に合わないことが、チキントマト煮の欠点だ。オリーブオイルにローリエ、ハーブ、パセリなどなど、入れる調味料がパスタやパンに合うものばかりだからである。
「醤油や味噌を入れればご飯に合うようになるのでは」と思うかもしれないが、それがそう簡単な話ではないのである。これはおれも、研究に研究を重ねたが、醤油や味噌と煮込んだトマトは、たぶんどちらも植物性のうまみ成分で性質が似ているからなのだと思う、ケンカをしてしまうのだ。
そこで長い研究の末、編み出したのが、「ゴマ油とオイスターソース」。これはトマト缶と最高の相性で、しかもご飯にバッチリ合う。
レシピではニンニクも入れないのだが、これはご飯とは関係なく、おれが家ではニンニクを使わないことにしているからだ。入れたければ、ショウガのかわりに入れればいい。
チキントマト煮には、じゃがいもも入れる。これで間違いなく、グンとおいしくなるのである。
まず鶏の手羽元8本に、4本につき小さじ2分の1くらいの塩と、粗挽きコショウ少々をすり込む。
8本は、1食分では多すぎるが、おれはいつも、その日の夜と次の日の昼で食べ、余ればさらにどこかの晩飯の一品にできるくらいの量を作る。
フライパンに、
- オリーブオイル 大さじ2
- ゴマ油 大さじ1
- 豆板醤 小さじ1
- ショウガみじん切り 1~2センチ大分
- 玉ねぎみじん切り 4分の1個分
と塩コショウした手羽元を入れ、弱めの中火で4~5分炒める。
ゴロゴロに切ったじゃがいもを3個を入れ、さらに2~3分、じゃがいもに油がまわり、味が絡まるまで炒める。
- カットトマト 1缶(400グラム)
- オイスターソース 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
を入れ、ちょっと混ぜたら、フタをして弱火で20~30分、じゃがいもがやわらかくなるまでコトコト煮る。
最後に味をみて塩を加え、粗引きコショウ少々をふる。
青ねぎの小口切りにしたのをかける。
ホックリしたじゃがいもが、またたまらないわけである。
あとは、とろろ昆布とみょうがの温く奴。
豆腐をお湯であたため、とろろ昆布と削りぶしを入れたお椀にお湯ごと注ぎ、淡口醤油で味つけし、細く刻んだみょうがを浮かべる。
それにサラダと、
キムチ。
酒は、冷や酒。
きのうもまた気持よく飲み過ぎて、食べ終わったらそのままソファで寝てしまったのだ。まったく我ながら、自堕落なことこの上ない。
しかし男の一人暮らし、文句を言われることもない。
したいようにしたらいいだけの話である。
「だから彼女ができないんだよ。」
そうだよな。
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