きのうは、「最強」ともいえるスタミナフード、豚とニラ・カキのマーボー鍋。
これは、疲れが一瞬でとれるのである。
きのうの昼、喫茶店「PiPi」にビールをのみに行ったら、池井くんがいた。
池井くんは、さいきん仕事が忙しく、なかなか休みをとれないため、疲れがたまっているそうだ。
「疲れ」のことなら、ぼくにまかせてもらいたい。何しろこちらは齢52、36歳の池井くんよりはるかに長く、疲れと戦ってきているのである。
「疲れには、豚肉とニラだよ」
ぼくは言ったが、これは絶対にまちがいない。
なにしろ40を過ぎたころ、押しよせる疲れに悩まされ、睡眠を十分とってもダメ、風呂やサウナに入ってもダメ、運動してもダメだったのが、「豚とニラの鍋」を食べたら、翌朝、前の日まで疲れていたことをすっかり忘れるくらい、疲れがとれていたのである。
「昆布だしにぽん酢でもいいし、キムチを入れてみそで味付するのもいいよね」
「なるほど、なるほど」
池井くんに、簡単に料理法を指南したが、
「あとはカキも、疲れをとる効果は高いよ」
そう言ったあとの、池井くんの答をきいて、ちょっと心を動かされた。
「ああ、そうしたら今夜、豚肉とニラ、それにカキのみそキムチ鍋を食べることにします!」
これまで豚肉とニラの鍋も、カキの鍋も、何度となく食べてきたが、それらを一緒にしたことは、まだ一度もなかったのだ。
「豚肉とニラの鍋は、疲労回復効果が最強だ」
ぼくはこれまで言ってきた。
でもそれは誤りで、最強なのは、あきらかに、「豚肉とニラ・カキの鍋」である。
「これはぜひとも、やってみなくてはいけない、、、」
そう決心し、スーパーで豚肉とニラ、それにカキを買ってかえった。
味付は、はじめ、池井くんにいった通り、「みそキムチ」にしようとおもった。ところがネットを見ていたら、知り合いがぼくのレシピで「マーボー鍋」をつくっていた。
「激辛マーボー鍋のほうが、みそキムチ鍋より疲労回復効果は高そうだ、、、」
そこで最強とおもわれるスタミナフード、「豚肉とニラ・カキのマーボー鍋」をつくることと相なった。
うどんを入れて、ガッツリいくことにする。
カキは煮すぎると、みじめなほど縮んでしまう。
ほかの材料といっしょに煮ないで、食べる直前に、食べる分だけ、いれるようにするのがいいだろう。
いれることにした材料は、豚肉とニラ、カキのほかには、豆腐と玉ねぎ、もやしとシメジ。
ニンニクをいれれば、さらに疲労回復効果はアップするが、ぼくは家では、ニンニクを使わないことにしているから省略する。
だしは、鶏がらスープの素などでも問題ないが、きのうは昆布と削りぶし。
4カップ半の水に、10センチくらいのだし昆布と一つかみの削りぶしをいれ、煮立てないようにしながら10分ほど煮出し、削りぶしは絞ってから、昆布とともにとり出す。
並行し、マーボーの素をつくる。
鍋に、
- わりとたっぷりのゴマ油(大さじ5くらい)
- 豆板醤 小さじ2~4(好みで)
- 2~3センチ大のショウガみじん切り
- ねぎみじん切り 大さじ3~4分くらい
をいれ、弱火で5分くらい、じっくりと火を通す。
カキも、洗っておく。
「生食用」なら水洗いするだけ、「加熱用」なら、片栗粉をふってもみ洗いし、さらに何度か水を替えながら洗う。
マーボーの素の、豆板醤やねぎの香りがしっかりと立ったところで、だしを加える。
ここに、
- 酒 大さじ4
- みりん 大さじ2
- みそ 大さじ2
- 淡口しょうゆ 大さじ2
- 塩 少々
で味付けする。
あとから豆腐だのもやしだの、水の出る材料をいれるから、塩味はちょっとキツめにつけておくのがポイントだ。
鍋を中火にかけながら、煮えにくいものから順にいれていく。
豆腐、玉ねぎ、うでうどん、豚肉、シメジ、もやし、ニラ、、、。
あとは卓上ですこし煮て、食べる直前に、食べる分だけ、カキを加える。
カキはくれぐれも、火を通しすぎないことが大切だ。
生食用なら、ほんの温めるだけでよく、加熱用でも、1分くらい。
器によそい、粉山椒をふってたべる。
豚肉とカキの両方のだしが出るから、味はもちろん、折り紙つきだ。
酒は、熱燗。
それでこの疲労回復効果だが、すごかった。
食べている最中に、体が「ポカポカ」どころか、「ジンジン」というくらい、あたたまってくる。
食べおわった頃には、すでに疲れは、すっかりとれ切ってしまったくらいだ。
しかしこれは、きのうは風呂にも入っていたし、ぼくは仕事もたいして頑張りはしないから、もともと、あまり疲れていなかったのだ。
ムダに疲労回復効果の高いものを食べてしまった、、、
疲労回復効果は、翌日であるきょうも発揮されていて、いまだに体が「ジンジン」とあたたかい。
さらにカキのおかげで、酒はまったく残らないから、やはり豚肉にニラ、それにカキの組み合わせは、体のためには「最強」だ。
「その威力で仕事もがんばらなくちゃね。」
そうだよな。
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