「自炊隊」を結成することにした。
目標は、集団的自炊権を行使することである。
ぼくは常々、
「自炊は日本を変える」
と思っているのである。
食は何より、「生きる」ことの一番大元にあることで、自分が何を食べるかを丁寧に考えることは、自分がどのように生きるかを考えることに、直接つながっていくだろう。
現代は、少し前までの価値観がくずれ、「どのように生きたらいいか」や「幸せとは何か」が見えにくくなっていると思う。
自炊をすることは、それを見つける大きなきっかけになってくれる。
以前は「男子厨房に入らず」などと言われ、男は料理しないものとされていた。それでももっと以前には、男は奥さんに事細かく注文し、自分の食べたいものを食べていただろうと思う。
しかし共働きが当たり前になったいま、奥さんがご主人の注文を聞くような時代ではないだろう。
その結果、男が主体的に食べるものについて考えることが減り、家でも店でも、ただ「出されるものを食べる」ようになっているのではないだろうか。
それが堕落であることは、いまさら言うまでもないだろう。
「食べる=生きる」という、最も重要な問題を除外してしまったら、あとに残るのは瑣末なことばかりである。
その瑣末な、つまらない問題ばかりをこね回しているのが、現代日本であるような気が、ぼくはする。集団的自衛権の閣議決定など、その最たるものではないだろうか。
そこでぼくは、「自炊隊」を結成することにした。
目標は、「集団的自炊権」の確立である。
男も自分の食べるものを主体的に考え、女性も、ご主人のためではなく、自分のために料理をする・・・。その延長にこそ、次に日本が向かうべき新しい方向が見えてくるのではないだろうか。
まずは何をしたらいいのか考えたのだが、とりあえず、フェイスブックに「自炊隊」のページを作った。
(自炊隊は、ちょっと場所を移動し、こちら
https://www.facebook.com/groups/330656943760553/
でやることにしました。ページ右上にある「参加」をクリックしてください!)
管理人は、チェブ夫である。
ここに自炊愛好者が集い、それぞれが自作した料理の写真を投稿し、互いに鑑賞しあえたら・・・、という構想だ。
特に一人暮らしの場合には、自炊を続けるために、どうモチベーションを維持するかが、大きな課題となる。
料理写真を撮影し、それを公開することは、モチベーションを維持するのに大きな一助となるだろう。
自炊隊のページが、そのための場になればとの考えだ。
しかし「場」は、集まる人がいて初めて出来るから、この自炊隊のページも、作ったはいいけれど、開店休業になる危険を感じないでもない。
とりあえずは、自分が細々と投稿するところから、始めようかとは思っている。
前々から、自炊を何か、運動として展開できないかと思っていたのだ。
もし展開できれば、これほど平和的な運動はないのではないだろうか。
きのう食べたは、まずはサンマの塩焼き。
こないだ「たこ焼き壺味」で食べたのがうまかったから、また食べたくなった。
塩を振って焼くだけなのに、味は王道。
スダチと大根おろしは、あれば越したことはないけれど、なくても問題なくうまい。
それから厚揚げと水菜の一人おでん。
これは「煮物」が一般的な呼び方だが、あえて「一人おでん」としたいわけである。
ぼくの考え方は、「おでんから2品を選ぶ」のではなくて、主役を一つ、決めるのだ。そして、その主役を最も引き立てる脇役を考える。
きのうの主役は、厚揚げ。
じんわりと味を吸った、やわらかな厚揚げを引き立てるといえば、やはりシャッキリとした水菜だろう。
昆布と削りぶしのだしで煮ればうまいけれど、このところはいつも簡易式。昆布だしで煮て、たっぷりの削りぶしをかけるのだが、これでもかなり十分うまい。
だし昆布を敷いた鍋に、食べやすい大きさに切った厚揚げを並べ、厚揚げがかぶるまで水を入れて、中火にかける。
水がフツフツと沸き始めたら、入れた水が2カップなら、酒とみりん、淡口しょうゆを大さじ2ずつ入れ、弱火で20~30分煮る。
ざく切りにした水菜を加え、サッと煮る。
水菜がやわらかくなれば、汁に浸したままにせず、すぐ器に盛りつける。
削りぶしと一味、それにこの写真では忘れたのだが、青ねぎをかけて食べる。
言うまでもないことだが、これがまた、酒によく合う。
あとはもやしの酢の物。
もやしは、酢の物にするととてもうまい。
もやしはサッと塩ゆでし、水にとってよく絞る。
塩もみし、水洗いしたキュウリと、ワカメ、うす切りの竹輪、ちりめんじゃこと合わせ、砂糖小さじ4、酢大さじ4、塩少々でよく和える。
ナスのツナマヨ和え。
塩もみし、水洗いして絞ったナスを、ツナとマヨネーズ、塩コショウで和える。
ところがきのう、実は大事故があったのだ。
サンマを焼くとき、グリルの排気口にチェブ夫を置き去りにしてしまい、背中が焦げてしまった。
いつも酒を飲み、酔っ払いながら料理するのだ。
「気を付けないといけない」と思っていたのに、怖れていたことが、とうとう現実になってしまった。
「熱いじゃないか!」
ほんとにごめんな。
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