サバ缶を使うと、みそ汁がとてもおいしくできます。長野の郷土料理でもあるこのサバ缶のみそ汁、長野ではタケノコやうどなどを合わせるそうですが、ピーマンとトマトを使っても2,582回は死ねる味になります。
一般に魚のみそ汁がうまいことは、あらを使った「あら汁」があることからも言うまでもない話。それにだいたいそうでなくても、みそ汁のだしはかつお節なり煮干しなりで取るわけなので、みそ汁と魚は切っても切れない仲にあるといえます。
なのでサバをみそ汁の具に使うのも、当然のこと理にかなっているのですが、生のサバだと臭みを抜くのに多少の手間がかかります。
そこで登場するのが「サバ缶」というわけ。
サバ缶は、すでに水で煮られて臭みが抜かれた状態になっています。そのままINできるので、サバのみそ汁がまったく手間をかけずにつくれるという企画です。
ピーマン・トマトと合わせると大変うまい
じつはサバ缶のみそ汁は、海のない長野県で郷土料理となっていて、長野ではここに「根曲がり竹」という細長いタケノコや、ウドなどを合わせるそうです。要はサバがこってりとした、やや「クドい」ともいえる味なので、シャッキリとしたさわやかな野菜を合わせるということだと思います。
「ならば」とここでさらに登場するのが、ピーマン&トマト。
ピーマンとトマトは豚汁の具として、豚肉のクドさをやわらげる働きがあってとてもよく合います。サバのみそ汁もおなじ話で、実際つくってみると、あまりのうまさに2,582回ほど死にました。
今回はさらにここに玉ねぎ・しめじ、それに厚揚げをくわえて具だくさんにしてあります。
つくり方
要は水にサバ缶と野菜を入れていっしょに煮て、最後にみそを溶き入れるだけなので、つくるのは超カンタンですが、あらかじめうすくち醤油でうすく味をつけておくと、厚揚げに味がよくしみます。またにんにくを粒のまま入れていっしょに煮込み、一味を多めにふるようにすると、コクがさらにアップします。
つくるコツは、野菜を煮すぎないこと。ピーマンや玉ねぎはシャキシャキさせるのがうまいですし、トマトは煮すぎると溶けてしまうので、野菜を入れたらすぐにみそを溶き入れ、煮立ってきたら出来あがり、というくらいのタイミングがおすすめです。
STEP1 サバ缶と厚揚げを煮る
鍋に、
- 水 600cc
- サバ水煮 1缶(汁ごと入れる)
- 厚揚げ 1枚(5ミリ厚さくらいの食べやすい大きさに切る)
- にんにく 2~3粒(お尻の硬いところを落として軽く押しつぶし、薄皮をとる)
- 酒 大さじ3
- みりん 小さじ3
- うすくち醤油 大さじ1
を入れて中火にかけ、煮立ってきたら弱火にし、コトコト5分くらい煮る。
STEP2 野菜を入れてみそを溶き入れる
弱めの中火くらいにし、
- 玉ねぎ 2分の1個(1~2センチ幅のくし切り)
- ピーマン 2個(1~2センチ幅の食べやすい大きさに切る)
- しめじ 2分の1袋(石づきを落としてバラす)
- トマト(中)1個(8等分のくし切り)
を入れ、
- みそ 大さじ3くらい(味をみながら)
を溶き入れる。
煮立ってきたら、火を止めてお椀によそう。
一味をたっぷり振って食べます。