あさりの酒蒸しを、キャベツと豚肉を加えて和風ペペロンチーノ炒めにしたもの。実はコッテリとして見事にご飯のおかずになるのに、サッパリとした味わいなのがスゴイ。
あさりも旬に突入した。旬のあさりは身が大きくて、他の季節のあさりとは比べ物にならないほどウマイから、ぜひとも精々食べたいところだ。
あさりを和風に食べるとしたら、まずは酒蒸し、それからみそ汁となると思う。これがどちらもうまいことには文句がないし、あさりのうま味を純粋に味わうなら、これらが一番だと思う。
ただしそれだと、いまいちメインディッシュになりにくい。一人暮らしだと、皿をあれこれ増やすより、一皿ですべて解決したいと思うところだ。
そこであさりの酒蒸しを、もう少し膨らませることにする。
となれば「ペペロン」なのである。オリーブオイルにニンニク、唐辛子で炒めるペペロンチーノであさりを料理すれば、「ボンゴレ」だ。
ただし純粋にペペロンチーノにするとご飯に合わなくなるから、ここに昨日開発された新しい技、白ワインではなく酒を使い、みりんと薄口醤油をくわえる「和風ペペロンチーノ」を駆使することにする。
このボンゴレが、まずキャベツによく合うのである。それから豚肉にも非常によく合う。さらにあさり、キャベツ、豚肉のいずれともよく合うトマトを彩りと酸味で加え、「あさりとキャベツ・豚肉のペペロン酒蒸し」という企画。
これが大変うまくて、250回くらい死んだ。
「和風ペペロン炒め」の技法、大変使いでがあると思う。見事にご飯のおかずになるから、ぜひ試してみてもらいたい。
作るのは、火加減は一貫して弱めの中火、材料や調味料を順番に入れていくだけだから、べつに難しくはないと思う。ただし身が縮んでしまうから、あさりに火を通し過ぎないようにすることが唯一ともいえるポイントだ。
あと気を付けたほうがいいのは、塩加減。
あさりは殻を開くときかなりの塩水を吐き出すから、初めは塩を薄めにしておき、最後に味をみて足すようにするのがおすすめだ。
あさりは、
- 水 2分の1カップ
- 塩 小さじ2分の1
くらいの塩水に30分~1時間くらいつけておき、そのあと水を3~4回替えながら、両手で殻をこすり合わせて洗う。
スーパーなどで売っているあさりはすでに砂抜きされているから、あさりの下処理は塩水につけることより、むしろ臭みのもととなる殻の汚れをきちんと落とすことが重要だ。
フライパンに、
- オリーブオイル 大さじ2
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- 赤唐辛子 3本 (ヘタを取って種を出し、細かくちぎる)
を入れて弱めの中火くらいにかけ、2~3分、ニンニクがきつね色になるまでじっくり熱する。
一旦火を止め、豚バラ薄切り肉・100グラムくらい(これは脂を出すためにバラ肉である必要がある。4~5センチくらいの長さに切る)を並べ、
- 塩 小さじ4分の1
- コショウ 1~2振り
をかけ、再び弱めの中火にして3分くらい、肉から脂がきちんと出て、ちょっと焼色がつくくらいまでじっくり炒める。
(この豚から出た脂とあさりのだしが、この料理の味のポイントだ)
キャベツ・4分の1玉(芯の部分を落として3~5センチ大のざく切りにする)を入れ、
- 塩 小さじ2分の1
- (粗挽き)コショウ 少々
をかけて、3分くらい、キャベツがしんなりとするまで炒める。
あさりを加えてさらに1分くらい炒めたら、
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- 薄口醤油 小さじ1
を上からまわしかけ、ミニトマト5~6個を入れてフタをして、2~3分、あさりの殻が開くまで蒸し焼きにする。
あさりの殻が開いたら、味をみて塩コショウをする。
全体をざっくり混ぜて、皿に盛る。
(以上の分量は、僕の場合は2食分)
あさりと豚肉のうま味がキャベツにしみて、これはほんとにタマラナイっす・・・・・・。
実はかなりコッテリしていて、バッチリご飯のおかずになるのに、オリーブオイルのおかげで「サッパリさわやか」な味わいなのが、和風ペペロン炒めのスゴイとこですわ。
あとは、若竹スープ。
鍋に、
- 水 2+2分の1カップ
- 煮干し 1つまみ (頭とワタをとり除く)
- ニンニク 1かけ (つぶして薄皮を取る)
を入れ、弱火でコトコト10分くらい煮て、
- 酒 大さじ2
- みりん 小さじ2
- 薄口醤油 大さじ2
- コショウ 1~2振り
で味をつける。
- わかめ 適当な量 (乾燥ならそのまま、ゆでたのなら食べやすい大きさに切って、塩漬けなら水で洗って食べやすい大きさに切って)
- 水煮タケノコ 4分の1本 (2~3ミリ厚さの食べやすい大きさに切る)
を入れ、5分くらい煮てお椀によそい、ネギと、ゴマをひねり潰しながらかける。
それに白めし。
あさりとキャベツ・豚肉のペペロン酒蒸しが、言わなくてもわかると思うが、また最高に酒に合う。
飲み過ぎないようにするためには、その前に十分飲み過ぎておくしか方法がないと思う。
「250回死んで。」
そうだよな。