そろそろ旬も終わりの牡蠣を、キムチと炒め合わせたもの。牡蠣とキムチの相性は最高で、まちがいなく100回は死ぬと思う。
牡蠣は、一番うまいのは生か、サッとゆでてポン酢にもみじおろしで食べること。これは「酢牡蠣」で、広島の人がまず牡蠣を食べるといえば、「やはり酢牡蠣」となるそうだ。
ただしこれだと、安くもない牡蠣なのにメインのおかずになりにくい。そこで鍋に入れたり、牡蠣フライにしたりを考えることになる。
特にご飯のおかずにしようと思うと、牡蠣はまったく脂肪がないから、油を使ってコッテリとさせることが必要。牡蠣フライはその代表料理となるのだが、家では揚げ物は面倒だから、やはり炒めるのがおすすめなのだ。
牡蠣を炒めるといえば、まずはオイスターソース炒め。オイスターソースは牡蠣ソースなわけだから、牡蠣と相性がいいことは言うまでもない。
そしてコレ。牡蠣のキムチ炒めである。
これは前にも作ったことがあり、うまいのは知っていた。しかし今回あらためて作ってみて、もしかしたら料理の腕が上がったのかもしれない、100回死んだ。
牡蠣もそろそろ旬はおしまい。なくなってしまう前に、この牡蠣のキムチ炒め、作った方がいいと思う。
キムチは、魚介との相性がとてもいいのだ。「イカのキムチ炒め」は、韓国では定番料理。
実はそのイカの場合、ワタも一緒に炒めるのがうまい。キムチはクセのある具材ととてもよく合うからだ。
クセのある魚介類といえば、やはり何といっても牡蠣だろう。しかも牡蠣は、ポン酢にもみじおろしで食べることからも分かる通り、唐辛子のピリ辛味もよく合うから、この牡蠣のキムチ炒め、完全に「王道」と言っていいと思う。
牡蠣に火を通す場合、火を通し過ぎないようにするのが何より重要。生が一番うまいのだ。生食用なら、ほんとに温めるくらいで問題ない。
加熱用の場合は、今回買った牡蠣の場合だと「中心温度85℃~90℃で90秒以上の加熱」と書いてある。
でもこれは業者が絶対に当たらないようにするため安全側に幅をもたせた数値であり、通常は60秒。ということは、温度が上がるまでの時間を考慮して、「90秒間炒める」ということになる。
この90秒は、ほんとに頭のなかでカウントした方がいい。材料などは全てきちんと用意しておき、カウントが「90」となった瞬間に皿に盛ることが必要だ。
材料は、キムチと牡蠣の他にはニラとタケノコ。タケノコは歯応えのアクセントになるから絶対いれた方がいいともう。
味つけは、キムチの味を強化するためニンニクと豆板醤、あとはみりんに薄口醤油を入れる。ただし醤油は、キムチに塩気があるわけだから、入れ過ぎないようにするのが大切だ。
牡蠣・1パック(きのうは120グラムだった)は生食用なら、水洗いするだけでいい。
加熱用なら、片栗粉少々を振ってもみ洗いし、水を3~4回替えて洗う。水を切り、水気をよくふき取って、片栗粉・大さじ1くらいをまぶしておく。
フライパンに、
- ゴマ油 大さじ1
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- 豆板醤 小さじ1
- キムチ 牡蠣と見た目同量くらい
を入れて弱火にかけ、5~10分じっくり炒め、味をひき出す。
水煮タケノコ・4分の1本(2ミリ厚さくらいの食べやすい大きさに切る)を入れてサッと炒めたら、
- 酒 小さじ1
- みりん 小さじ1
- 薄口醤油 小さじ1 (薄口にするのは色を濁らせないため)
- コショウ 1~2振り
を加え、さらに弱火で1分ほど炒めて味をなじませる。
中火にし、牡蠣を加える。キッカリ60秒炒めたら、ニラ・2分の1把(ざく切り)を加える。
さらに30秒炒め、ニラがしんなりし始めたところで火を止める。
牡蠣は余熱でも縮むから、モタモタせずに皿に盛る。
プックリとした牡蠣がキムチのピリ辛味に絡まっているのは、本当にたまらないですわ。
あとは、わかめスープ。
鍋に、
- 水 2+2分の1カップ
- 煮干し 1つまみくらい (頭とワタをとり除く)
- ニンニク 1かけ (つぶして薄皮を取る)
- わかめ 適当な量 (乾燥やゆでならそのまま、塩漬けならサッと洗い、食べやすい大きさに切る)
- 長ねぎ 5センチくらい (斜め切り)
を入れ、弱火で10分くらい煮る。
- 酒 大さじ2
- みりん 小さじ2
- 薄口醤油 大さじ2 (味を見ながら)
- コショウ 1振り
を入れ、1~2分煮て火を止める。
お椀によそい、ゴマをふる。
それに、白めし。
酒は、焼酎水わり。
牡蠣のキムチ炒めは言うまでもなく、酒に合うことこの上ない。
飲み過ぎないためには、これを食べないようにするしかないと思うほどだ。
「なわけないよ。」
そうだよな。