牡蠣とにらのオイスターソース炒め。「牡蠣&牡蠣」は完璧なまでの相性で、牡蠣を食べるならこれなのだ。
東京への旅で食べ過ぎて、カロリーをちょっと控えたいと思ったのだが、それでも栄養価が高いものといえば、牡蠣なのだ。
牡蠣のカロリーは、100グラムあたり60kcal。でありながら、ビタミンB1をはじめとするビタミンや、ミネラル、タウリンなどのタンパク質を豊富に含み、体がポカポカと温まることこの上ない。
おまけにアルコールの分解を促進する栄養を含んでいるから、ちょっとくらい飲み過ぎても次の日残らない。
中高年の酒飲みには、まさに理想的な食べ物なのだ。
で、この牡蠣を食べるには、まずは生食がうまいのは間違いないが、それだとご飯のおかずにならない。
ご飯のおかずになる牡蠣の料理となれば、人気ナンバーワンなのは牡蠣フライ。それから手軽なのは牡蠣鍋というあたりだろう。
しかしおれは、絶対にこれだと思うのだ。
牡蠣とにらのオイスターソース炒め。
牡蠣フライが人気なのは、牡蠣があまりにあっさりし過ぎているからだろう。それをパン粉の衣をまとわせて、ソースをかけ、コッテリとした味にする。
その点、このオイスターソース炒めも遜色ない。片栗粉をまぶして炒めるわけだし、オイスターソースの味つけはご飯のおかずに死ぬほどなる。
またこのオイスターソース炒めにはニラが合うのもいい。ニラに含まれる硫化アリルは、牡蠣のビタミンB1と手を組んで、体を温める力をよりパワーアップしてくれる。
しかし、それだけではないのである。
オイスターソースの原料は、、、そう、牡蠣なのだ。
牡蠣のオイスターソース炒めは、牡蠣の牡蠣ソース炒めというわけで、「牡蠣&牡蠣」のコンビになる。親子丼にしても、豆腐と油あげのみそ汁にしても、イカの塩辛にしても、おなじ原料のものの組み合わせが最高の相性なのは知れた話。
つまり牡蠣のオイスターソース炒めは、完璧なまでに黄金の味なのだ。
牡蠣の料理のなかで最もうまいのと同時に、数あるオイスターソース炒めの中でも、最もうまいと言っていいだろう。
そのような、「料理界のマッターホルン」ともいえるものが、これが意外に簡単にできるのだ。牡蠣フライよりはよっぽど手軽だと思うから、やってみるのはおすすめだ。
この料理の最大のポイントは、「牡蠣に火を通し過ぎないこと」。これは100回言ってもいいほどだ。
牡蠣は火を通し過ぎると、みじめなまでに小さく硬く、縮まってしまう。
生食用なら、炒め時間は1分ほど。ほんの温まるくらいでいい。
加熱用の場合には、「中心温度85℃で1分間の加熱」が必要。なので、炒め時間は1分半。
この短時間で、牡蠣を炒め、ニラを加え、合わせ調味料を入れとしないといけないから、モタモタしているわけにはいかない。
おすすめなのは、頭のなかで、秒数をカウントすること。「90」となった瞬間に、火を止めるわけである。
まずは、牡蠣・100グラムを洗う。
生食用なら、サッと水洗いするだけでいい。
加熱用の場合には、片栗粉少々を振ってもみ洗いし、さらに水を4~5回取り替えて、よくすすぐ。
水気を切り、さらにふきんで水気をふき取って、片栗粉・大さじ1をまぶしておく。
それから合わせ調味料も、あらかじめ用意しておく。
合わせ調味料は、
- 酒 大さじ1
- オイスターソース 大さじ2
- コショウ 1ふり
- ゴマ油 小さじ1
の分量。
フライパンに、
- サラダ油 大さじ1
- みじん切りのニンニク 1かけ
- ちぎった鷹の爪 1本
を入れて、弱めの中火にかけ、2~3分じっくり熱して味を引き出す。
火加減を中火にし、フライパンをよく温めてから、まず牡蠣を40~50秒炒める。
つづいてざく切りのニラ・1把を入れて、ひと混ぜし、合わせ調味料を入れて、上下を返しながら炒め上げる。
皿に盛るまでが調理である。
これは、たまらん、、
ぷりっぷりの牡蠣にまとわりつく、コッテリとしたオイスターソース。
シャキシャキのにらが、また死ねる。
あとは、ソーセージとじゃがいものワカメスープ。
鍋に、
- 水 3カップ
- 頭とわたを取った煮干し 2つまみくらい
- つぶしたニンニク 1かけ
- ワカメ 3つまみくらい
- 斜めに切ったウインナーソーセージ 2本
- 拍子木に切ったじゃがいも 2個
を入れて火にかけ、煮立ってきたら弱火で5分ほど煮る。
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- 淡口醤油 大さじ1
- 塩 少々
- コショウ 1ふり
で味をつけ、焼麩を入れて、じゃがいもが柔らかくなるまで煮る。
お椀によそい、青ねぎとゴマを振る。
酒は、焼酎水わり。
牡蠣を食べると、「牡蠣がアルコールを分解してくれるから」と、気がゆるむのだ。それでいつもより、つい余計に飲んでしまう。
おかげで今朝は、いつも通り酒が残ってしまうわけなのだが、これは「意味がない」わけではなく、余計に飲めたのを「ありがたい」と思わなければいけないのだ。
「アホだよね。」
ほんとだな。