言わずと知れた、黄金の定番メニュー。キャベツは、蒸し焼きにしてから合わせると死ねるはず。
残りもの整理をすることは、料理初心者の場合には「苦手」と感じる人も多いのではないだろうか。
初心者は、レシピを見ないと料理ができない。残っているものを都合よく、まとめて使っているレシピなどないわけだ。
なので初心者の場合には、まずは「できる限り食材を残さない」ことを考えるのがいいと思う。
そのためには、買い物をマメにして、できるだけ少なく買うこと。「特売で安いから」などと買い込むと、まず余してしまうことになる。
それから料理につかう食材の数を、できるだけ少なくすること。
スーパーで売っている食材は、1パックがある程度の量になる。複数の食材をつかう料理は、それぞれの食材は使う量が少なくなるから、どうしても余してしまいやすい。
そういう意味で「八宝菜」など、初心者にはもっとも向かない料理といえる。
あとは保存法に気を使うということもある。野菜を保存する場合、コツは2つあると思う。
野菜はスーパーに売られている際、セロファンのようなものに包まれていることが多いと思う。そのセロファンを捨ててしまわず、保存する際にはまずはそれで包むこと。
あのセロファンは、適度な吸湿性があるのだ。
それをさらにコンビニ袋なり、ジップロックなりに入れる場合、封をピッチリしないこと。封をすると袋の中で湿気がこもり、かえって悪くなりやすい。
このようにして野菜室に入れておけば、だいたいの野菜は1週間くらいは持つはずだ。
さらに、それでもどうしても食材を余して、悪くなってしまった場合。
捨てる際に、罪悪感を持たないことが大切だ。
食材をダメにしたのは、まずスーパーの1パックの量が多すぎるからだし、自分の料理や保存の腕がまだ未熟だからであって、べつに自分が悪いわけではないのである。
外食店やコンビニが大量の食材を廃棄していることを思えば、ちょっとの余り物をすてることなどカワイイものだ。
とはいいつつも、料理にだんだん慣れてくれば、残りもの整理は自然にできるようになると思う。残りもの整理は、新しい食材の組み合わせを発見する機会になったりして、意外とおもしろいものだ。
きのうの場合は、簡単だった。冷蔵庫に残っていたのは、豚のコマ切れ肉とキャベツ。
となれば、豚肉とキャベツのピリ辛みそ炒めでキマリとなる。
豚肉とキャベツをピリ辛のみそ味で炒めるのは、中華ならホイコーローがそうなわけだし、定番中の定番料理。豚肉とキャベツが合ううえ、ピリ辛のみそがまた、豚肉にもキャベツにも合うわけだ。
ここに味出しとして、玉ねぎを加える。玉ねぎは腐らないから、常備してある。
仕上げに青ねぎの小口切りをたっぷり入れれば、色合いも完璧という話。
味つけは、八丁・赤出しみそを使う。ふつうのみそだと、火を通すとどうしても味が抜けてしまうのにたいし、八丁みそは火を通せば通すほどコクが出る。
ここにみりんを加え、辛みのもとは豆板醤。隠し味にオイスターソースを使えば、こちらも完璧という話になる。
あと問題は、キャベツにどうやって火を通すか、ということだ。やわらかな新キャベツは別として、キャベツはただ炒めるだけだと、なかなか火が通らない。
豚肉はやはり先に入れるから、そのあと延々とキャベツを炒めているうちに、豚肉がカチンコチンに硬くなるということになりかねない。
初めに下ゆでしておくとするレシピもある。でもキャベツはゆでてしまうと、味が抜けてしまうのだ。
やはり王道なのは、蒸し焼きにすること。
キャベツを蒸し焼きにする料理の代表は、広島のお好み焼き。時間をかけて蒸すことで、キャベツはうまみが凝縮し、甘くなるのだ。
フライパンに
- 水 4分の1カップ
- キャベツ 4分の1個 (中心の芯だけ落としてざく切りにする)
を入れ、上から
- 酒 大さじ1
- 塩 小さじ2分の1
をふりかける。
フタをして中火にかけ、煮立ってきたら弱火にし、5~10分、食べてみて、キャベツがしんなりとするまで蒸す。
その間に調味料も合わせておく。
調味料は、
- 八丁赤出しみそ 大さじ3
- 酒 大さじ2
- みりん 大さじ2
- オイスターソース 小さじ1
- コショウ 1~2ふり
キャベツが蒸しあがったら皿にとり出し、フライパンに改めて、
- サラダ油 大さじ1
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- ショウガ 1~2センチ大 (みじん切り)
- 豆板醤 小さじ2
を入れて、じっくりと弱火で熱する。
ニンニクがきつね色になってきたら、
- 豚コマ肉 100グラム
- 玉ねぎ 2分の1個 (タテの細切り)
を加え、やはり弱火でじっくり炒める。
豚肉の色がほぼ変わったら、合わせておいた調味料を注ぎ込む。
弱火のまま1分ほど煮立て、アルコールを飛ばして味をなじませる。
火を弱めの中火くらいにし、とり出しておいたキャベツを入れる。
和えるような感覚で全体をまぜ、十分味が絡んだら、ゴマ油・小さじ1を鍋肌からまわしかけて火を止める。
ご飯に乗せ、好みで粗挽きコショウをかけて、ガッツリいく。
これは、タ・マ・ラ・ン、、、
味がある蒸したキャベツにさらにピリ辛みそが絡んだのは、ご飯がいくらでもイケるやつで、絶対に死ねるはず。
作るのもたいして難しいことはないから、試してみるのはオススメだ。
あとは、白菜とウインナーのわかめスープ。
鍋に、
- 水 2+2分の1カップ
- 煮干し 1つまみ (頭とワタをとる)
- ニンニク 1かけ (包丁の腹でつぶす)
- 乾燥わかめ 2つまみくらい
- 白菜 2~3枚 (ざく切り)
- ウインナー 2本 斜め切り
を入れて中火にかけ、煮立ったら弱火にして5分くらい、白菜がやわらかくなるまで煮る。
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- 薄口醤油 大さじ1
- 塩 小さじ4分の1
- コショウ 1ふり
で味をつけ、お椀によそって青ねぎとゴマをふる。
酒は、焼酎水わり。
きのうはガッツリどんぶりにしたわけなので、酒はそれほど進まないだろうと、飲みはじめる前は思った。
でもどちみち料理をする前としながらたらふく飲み、食べる時点ですでにヘベレケになっているのだから、べつにどんぶりだからといって違いなどないのである。
「威張る話じゃないからね。」
そうだよな。