土井善晴のレシピ「洋風おでん」を参考にしたもの。手軽に作れ、煮込み時間はたったの10分なのに、死ねるはず。
ポトフは、本場フランスではかたまり肉とゴロゴロに大きく切った野菜をコトコト煮込み、ニンニクと黒こしょうやハーブなど、それに塩で味つけしたもの。
牛肉などならやわらかくなるまで4~5時間がかかるわけで、そうして長く煮込むことにより、いいだしが取れることになる。
これを『おかずのクッキング』の中で、土井善晴は「洋風おでん」として、和風の素材を使うことで煮込み時間を短縮している。
煮込みに時間がかかる牛肉は使わずに、洋風だしの素材としてはベーコンのみ。あとは煮干しとたっぷりの酒、それに淡口醤油でコクをつけ、煮込み時間は約30分となっている。
きのうはこの土井善晴・洋風おでんを参考にし、「ポトフ的すまし汁」を作った。
「すまし汁」としたのは、具を小さめに切る必要があったから。
冷蔵庫に半分だけ残っていた、鶏もも肉を使いたかった。鶏もも肉は、いいとこ10分で火が通るから、野菜も小さめにして、おなじくらいの時間で火が通るようにしないといけない。
でもおかげで、煮込み時間10分で、ポトフ的なおいしい料理が作れるということになった。
土井善晴のレシピとちがうのは、まず上のとおり、ベーコンではなく鶏もも肉を使ったこと。ただしそれだけだと洋風だしの味が足りないので、土井善晴はだしの素材として使っていないウインナーに、切込みを入れて味が出るようにする。
それから干し椎茸を、もどさずにそのまま入れた。
干し椎茸はそのままでも10分煮れば、ちょうどよく柔らかくもなり、またいい味も出て非常におすすめ。
さらに淡口醤油だけでなく、みりんも加えた。これはその方が、絶対ウマイ。
土井善晴のレシピでは、黒粒コショウをつぶしたものを初めに入れるようになっている。それで「底味」がつくそうだ。
マネして初めてやってみたら、スープの味が引きしまって大変うまかった。
入れる野菜は、残りもの整理を兼ねて、洋風っぽいものならわりと何でも入れてしまっていいと思う。きのうは白菜も入れてみたら、これまたよかった。
作り方は異常に簡単。鍋に材料と水を入れて煮て、最後に味を整えるだけ。
煮込み時間は10分で、手間もかからず、しかも抜群においしくできるから、忙しいときの料理としてもとてもオススメだと思う。
材料を鍋に、次々と入れていく。
10分で火が通るようにするためには、野菜の「厚さ」がポイントになる。大根やニンジンなら1センチくらい、じゃがいもは2センチくらいという感じ。
- 皮をむき、2センチ厚さに切った【じゃがいも】 2個
- 皮をむき、1センチ厚さに切った【大根】 5センチくらい
- 1センチ厚さに切った【ニンジン】(皮はむかない) 3センチくらい
- 8等分のくし切りにした【玉ねぎ】 1個
- 包丁で浅く切れ込みを入れた【ウインナー】 4本
- 両面にそれぞれ塩・小さじ4分の1、コショウ・少々をすり込んで、1口大に切った【鶏もも肉】 150グラム
- 石づきの先端の部分だけ切り落とした【干し椎茸】 4枚
- 包丁の腹で押しつぶした【ニンニク】 1かけ
- 包丁の腹で押しつぶした【黒粒コショウ】 5~6粒
- 煮干し(そのまま) 1つまみ
- 水 3カップ
- 酒 2分の1カップ
- 塩 小さじ2分の1
を入れて中火にかけ、煮立ってきたらさっとアクを取って弱火にし、フタを斜めにかけて5分煮る。
ざく切りの白菜・2~3枚を加え、さらに5分くらい、大根がやわらかくなるまで煮る。
最後に味を見ながら、
- みりん 小さじ1
- 淡口醤油 小さじ2
くらいを加えて、火を止める。
どんぶりにたっぷりよそい、青ねぎをかける。
申し分のないコクがあり、汁をすすると、思わず「ハ~」と天を仰いでしまうことはうけあいだ。
土井善晴は、「好みでマスタードと塩を添える」としている。
これは、
- 和からし
- レモン汁(ポッカレモン100)
- 粗挽きコショウ
- オリーブオイル
それぞれ少々を溶きまぜたのを、肉やソーセージにつけて食べるようにすると、死ぬほどうまい。
白めしは、もちろん合う。
酒は、焼酎水わり。
きのうも料理を作りはじめる時点までのところで、自分でも呆れるくらいに飲んでしまい、さらに料理を作りながらまたガブガブ飲むから、食べはじめるときにはフラフラだった。
だったら食べるときには飲まなければいいのに、料理がうまいとやはり飲む。なのできのうも、食事の後半は記憶がない。
記憶はないが、なのにきちんと歯を磨き、歯間ブラシまでして寝ているわけで、べつに問題はないのである。
「早死するよ。」
そうだよな。