マーボーの肉みそに、トマトとカレー粉を加えた中華風ドライカレー。異常に簡単にできるのにうまいから、作るべきだ。
おれはどう考えても、自炊の天才なのである。何しろ毎日、これだけうまいものを作ってしまう。
中には「自分の作るものは不味い」と思っている奴もいるだろう。そういう奴には、おれの爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいところだ。
さてその天才がきのう作ったのは、中華風ドライカレー。
みそ煮込みハンバーグを作ろうと思っていたのだ。それで牛豚合いびき肉を買ってあった。
ところがあれこれ用事もあり、そのあといつもの調子でダラダラ酒を飲んでいたら、10時をとうに回ってしまった。今から肉をこね、焼いて、さらに煮込んでいては、寝るのが何時になるかわからない。
そこで急遽予定を変更し、牛豚合いびき肉を使ってもっと手軽にできるものを作ることにしたわけだ。
幸い、冷蔵庫にはこないだ買って使っていなかったトマトがあった。となれば、ドライカレー。
ドライカレーは、ただ炒めれば出来上がる。世の中でもっとも簡単な料理の一つといえる。
といっても、おれのドライカレーは、インド風のじゃない。だいたい、インド風のドライカレーをどうやって作るのか、知らない。
そこはそれ、中華風にやるのである。
まずマーボー豆腐の肉みそを作る。この肉みそは、香味野菜と調味料をじっくり炒めてあるから、それだけをご飯にかけて食べたらうまいだろうと、前から思っていた。
このマーボーの肉みそに、トマトとカレー粉を加えれば、中華風ドライカレーの出来上がりという話。
カレー粉は、とにかく個性が強烈だ。ベースがどんな味であっても、カレー粉を入れさえすれば、カレーになってしまうから簡単だ。
これはただ炒めるだけだから、コツなどは特にない。
ただあえて言えば、火をあまり強くせず、じっくりやるのがポイントといえばポイントだ。
フライパンに、
- サラダ油 大さじ2
- 牛豚合いびき肉 150グラム
- 玉ねぎみじん切り 2分の1個分
- ニンニクみじん切り 1~2かけ分
- しょうがみじん切り 2センチ大分くらい
- 豆板醤 小さじ1~2
- 八丁赤出しみそ 大さじ1
を入れ、弱めの中火にかける。
5分くらい、肉汁や野菜の水分がパチパチという音が収まってくるまで、じっくり炒める。
粗みじんにしたトマト・1個(皮はむかなくてよい)を加え、さらに炒める。10分くらい、やはり水気が弾ける音がおさまるまでじっくり炒める。
カレー粉(S&B赤缶)・大さじ1を入れ、2~3分炒める。
- 砂糖 小さじ2分の1
- しょうゆ 小さじ1
- 塩 少々(味を見ながら控えめに)
で味をととのえ、火を止める。
皿に盛って、青ねぎと粗挽きコショウをかけ、ご飯とキムチ、たくわんを添える。
カレーには、やはりキムチとたくわんだ。
これはウマイ、、、
申し分のないコク。最後の粗挽きコショウがまた利いている。
中華風ドライカレーはこんなに簡単にできるのにウマイから、絶対に作るべき。
あとは残り野菜のわかめスープ。
鍋に、
- 水 2カップくらい
- ニンニク 1かけ
- 頭とわたを取った煮干し 1つまみ
- 乾燥わかめ わりとたっぷり
- ちぎった豆腐 2分の1丁
を入れて中火にかけ、煮立ってきたら弱火にして5分煮る。
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- 淡口醤油 大さじ1
- 塩 少々(味を見ながら)
- コショウ 少々
で味をつけてさらに5分くらい煮て、最後にしめじ(とニラを入れたのだが、これは入れない方がうまい)を入れて、サッと煮る。
お椀によそい、ひねり潰したゴマをかける。
酒は、焼酎水わり。
天才だから、酒も当然飲むわけだ。天才は酒を飲むと決まっている。
飲めば飲み過ぎるに決まっているわけなのだが、それは仕方がないのである。
「仕事もしてね。」
そうだよな。
◎関連コンテンツ