京都で行われた「安倍やめろデモ」に参加した。
悪に対しては、「怒り」をこそ、表明すべきなのである。
安倍首相は突如として衆院を解散し、総選挙へ打って出た。
年末のクソ忙しい時期に、抜き打ちのように選挙をするのは、無党派層が選挙へ行かないことによる投票率の低さと、野党の選挙準備が整わないことを見越してのことだろう。
「消費増税延期の信を問う」としているが、それが見せかけであるのは言うまでもないことだ。
選挙で勝てば、安倍首相は、特定秘密保護法・強行採決や集団的自衛権・閣議決定、さらには噴出している「カネ」の問題、極右・差別団体と閣僚との不適切な関係についても、「信任された」と胸を張るに決まっている。
選挙の後は、衆院の任期4年のあいだ、衆院選挙を全くしないこともできるのだから、安倍首相にとっては、ますます「好き放題」にできる環境が整うことになりかねない。
これは、まったく腹が立つ。
安倍首相は、うわべは「国民のため」と言いながら、その実、自党と自身の利益のことしか考えていない。ウソを付くことをためらわず、事実に反することをいくらでも並べ立てることにより、自身を守り、ライバルを攻撃する、「クズ」とも言っていい人間だ。
さらに安倍首相は、法律をも気軽に無視する。
「戦争を放棄する」ことは、日本国憲法にはっきりと書かれていることだ。
「他国での戦争に、同盟国との関係などから、参加すべきかどうか」については、たしかに議論の余地はあるだろう。同盟国が金と人手をかけながら、平和を守るための戦争をしているときに、日本だけが「知らない」と言いにくいこともわかる。
しかしだったら、それを国民のあいだできちんと議論し、憲法を改正すればいいことだ。
それを安倍首相は、「閣議」という、国会でもないごく一部の人だけで、「憲法は無視する」ことに決めたわけだ。
法を無視し、法に反することをするのは、「犯罪」だろう。
安倍首相はすでに、クズであることにとどまらず、「悪」と言って差し支えないと、ぼくには思える。
悪人が、一国の首相であっていいわけがないのは知れている。
何とかして、首相の座を引きずり降ろさないといけないだろう。
そこできのう、京都で行われた「安倍やめろデモ」に参加した。
ツイッターで告知が流れてきて知ったものだ。
デモには、大きく分けると2種類ある。一つは「組合」などが主催するもので、動員はおもに組織で行われ、参加するのはほとんどが組合員だ。
このようなデモは昔から行われてきたわけだが、原発事故があってからあと、新しい流れが生まれている。特に20代、30代の若い人が、組合などの組織とは無関係に行うもので、動員は、ツイッターの告知によってのみ行われる。
ぼくのような組織に属さない者にとっては、後者の方が参加しやすい。
それに後者の方が、一般の人の感覚により近いから、デモを見る沿道の人に訴える力も強いのではないかと思う。
デモの参加者は、きのうは約200人。
200人ぽっちが京都くんだりでデモをやり、「何の足しになるのか」と思う人もいると思う。
しかしデモが行進する1時間半くらいのあいだ、少なくとも「数千」の人が、デモを目にすることになる。その数千の人が、今の政治について考えるきっかけになるのは間違いない。
もちろん、来月の衆院選挙で、安倍首相を引きずり降ろせるかどうかは、わからない。
でも、「戦わずしてあきらめる」のは、ただの「負け犬」になるだけだろう。
デモへは、プラカードを自作して持っていった。プラカードは手ぶらで行ってもレンタルできるが、やはり主張は、自分の言葉で表現したい。
裏表の2面にしたが、片面は、無難に「安倍やめろ!」。
「安倍やめろデモ」なのだから、これは当然必要だ。
しかしこれでは、どうもまだ物足りない感じがした。自分の「怒り」を、これでは表現し切れていないと思えたのだ。
「政権と個人」という、圧倒的な力の差がある戦いで、一番表現すべきなのは、単なる「主張」ではない。「怒り」だろう。
単なる主張は、相手がそれを聞き入れなければ、それで終わりだ。しかし怒りはちがう。
怒りは、人間のエネルギーそのものだ。
すべての行動の源となるものであり、「国民が怒っている」ことは、政権にとって「もっとも怖い」はずだろう。
そこであれこれ考えた末、もう片面は次のようにした。
「ブタ野郎!」。
ブタにはちょっと失礼かとは思ったが、これなら自分の怒りを、もっとも直截的に表現できるような気がした。
ただしこのプラカードは、安倍首相本人にではなく、沿道の一般の人に見せるものだ。
自分の怒りを、より受け入れてもらいやすいよう、可愛いイラストなどもちょっと添えてみたりもした。
デモは京都市役所前をスタートし、河原町通を南へ下り、四条通を西へ行く。
夕刻の繁華街、人でごった返している。
デモを見る人の反応は、まずまずだったのではないだろうか。嫌そうな顔をする人も中にはいたが、逆に手を振って応援してくれる人も多かった。
ぼくのプラカードも、何人かの人が指をさし、「クスリ」と笑ってくれていた。
まさに期待通りの反応だ。
デモは新京極通でUターン、元来た道を引きかえし、1時間半ほど歩いた末、三条大橋下の河原で解散となった。
それからは三々五々、夜の街へと流れていく。
ぼくは顔見知りの人も何人かいたから、その人達について行き、打ち上げに参加した。
中華料理屋の2階個室に、総勢20名以上が集まった。
デモのあとの打ち上げは、共通の話題と、いっしょに戦った「戦友感」があるからだろう、知らない人ばかりでも格別に楽しい。
参加すれば、顔見知りが増えるから、次のデモに参加した際の居場所ができやすいのもいい。
それから延々、11時近くまで、打ち上げは続き、ぼくも何人もの人と話ができた。
そのあとさらに、飲みに行く人もいたが、ぼくはこれで切り上げることにして、挨拶をして皆と別れた。
まだ少し腹が減っていたから、ラーメンを食べに行くことにした。
ちょうど近くに、前から行ってみたいと思っていたラーメン屋があったからだ。
木屋町にある「博多長浜ラーメン みよし」。
10人ほどが並んでいたから、人気がある店のようだ。
さらにビール。
それからラーメン。
きちんと獣臭がする、本格的な長浜ラーメン。
酒のシメには打ってつけで、ぼくは替え玉をおかわりした。
家に帰ったのは12時ごろ。
いつもよりだいぶ早かったが、もう眠くなって布団に入った。
それから爆睡すること、9時間あまり。
考えてみたら、おととい、きのうと2日続けて、昼寝をせずに出かけたから、やはり疲れていたようだ。
「年なんだから無理しないようにね。」
そうだよな。
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