韓国料理は、日本人の心の故郷なのである。(豚キムチ)

2015/09/26

昨日はふたたび豚肉とニラが食べたくなり、ニラがたっぷり入った豚キムチを作った。

ニラ入り豚キムチ

韓国の料理は、日本料理とは随分ちがって見えるけれど、実は日本人の心の故郷だと思えるのである。


 
韓国料理はここ20年ほどで日本に完全に定着し、韓国式の飲食店もたくさんあるし、キムチを常備するようになっている家庭も少なくないのではなかとおもう。

最近では、韓国にたいして侮辱的な発言をくり返す人も、出てきているようだけれども、このことも裏を返せば、韓国文化がそれだけ日本に浸透するようになったことを示していると言えるのだろう。

ぼくも30年ほど前に初めて韓国へ行って以来、韓国は大好きな国の一つである。

韓国料理も、食べるのはもちろんのこと、韓国で、そして日本にいる韓国人から、作り方を教えてもらって、あれやこれやと試してきている。

 

ただ初めて韓国へ行った時には、まさに「カルチャーショック」だったのだけれど、韓国の文化を受け入れることができなかった。

2週間ほどホームステイをしたのだけれど、お腹をこわし、食べ物が食べられなくなり、ピザやハンバーガーなどばかり食べていた。

韓国の文化は、街並みや人の服装など、パッと見ると、日本ととてもよく似たところがあるとおもう。

ところがよくよく見てみると、日本とは全くちがうところがあり、それをどのように受け入れたらいいのか、初めて行った時には分からなかったのだ。

 

しかし2回めに韓国に行った時には、韓国の文化を素直に受け入れることができ、食事もおいしく食べられるようになった。

韓国の文化は、どっぷり浸ってみると本当に居心地がいいもので、食べ物にしても、「どれを食べてもおいしい」とおもえる。

食べ物は基本的に、すべて「辛い」わけなのだが、これも体が慣れてくると、辛くないものは物足りなくなってくる。

日本へ帰り、日本の食事を食べてみると、「塩っぱいばかりで味がない」とまで、思ってしまうくらいである。

 

韓国は歴史的には、日本ともっとも関係が深い国である。

地理的に一番近いわけだから、古来から人の行き来は盛んだった。

古墳時代には、中国から、そしてもちろん朝鮮から、たくさんの人が渡ってきて、仏教をはじめとし、様々な文化を日本に伝えた。

奈良時代の仏像でも、広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像など、非常に優れたものの中に、「朝鮮で作られた」と言われるものもあるわけである。

 

韓国と日本とは、それからもずっと行き来がつづき、日本の侵略など不幸な時代はあったけれど、今に至るまでその行き来はつづいている。

近いのだから、放っておいても人は行き来するわけだ。

だから韓国と日本は、お互いに強く影響し合いながら、文化を形作ってきているはずである。

文化的には、中国を「お母さん」とするならば、韓国と日本は、「兄弟」ともいえる間柄だと言えるのではないだろうか。

 

例えば「ラーメン」を考えてみても、これはまずはもちろん、中国の影響が大きいわけだが、韓国の影響も少なからずあるとおもえる。

特に九州北部のとんこつラーメンなど、釜山へ行くと、そっくりな味のスープがある。

「テジクッパ」と呼ばれる白濁した豚のスープで、ニンニクやニラ、塩辛などで味付けし、ご飯を入れて食べるのだが、これなどはこちらが先で、それが日本に渡ってきたのではないだろうか。

とんこつラーメンは公式には、「中国人が作った」と言われているそうだけれど、九州北部が韓国から目と鼻の先であることを考えれば、韓国から渡ってくることも十分あり得そうにおもうのである。

 

実際の話、韓国の料理と日本の料理をくらべると、全体のあり方として、大変よく似ているとおもう。

酒やみりん、醤油、味噌などの調味料は基本的に同じだし、また韓国は、日本と同様、そして中国とは異なり、料理に砂糖をかなり使う。

日本のように、砂糖の少ない、醤油ベースのうす味と、砂糖を入れてコッテリさせた、味噌ベースのコッテリ味との両方があり、この味つけの仕方は世界でも、韓国と日本だけなのではないだろうか。

これは料理の根幹にかかわることだから、おそらくは、「どちらが先」ということでもなく、韓国と日本がお互いに影響し合い、いっしょに発展したものだろう。

 

ただもちろん、韓国の料理と日本の料理で、大きくちがうところもあり、それは一言でいえば「ニンニク」である。

韓国ではニンニクを大量に使うが、日本ではほとんど使わない。

これは日本で鎌倉時代に、当時の社会に大きな影響力のあった禅宗の僧侶のあいだで、ニンニクが禁止されたからである。

そこで僧侶は、ニンニクを使わずに味付けする精進料理を編み出すこととなり、それが日本の料理の源流になったから、今でも日本の料理はあまりニンニクを使わないというわけだ。

 

ニンニクが禁止されたのは、多分に政治的な意味があったのではないかとおもえる。

奈良時代に肉食が禁止されたのは、肉食をする中国や朝鮮からの渡来人をけん制する意味があったという説があるそうだし、ニンニクも同様に、ニンニクを大量に食べる渡来人の影響力を削ぐことが目的だったとは、十分考えられるようにおもう。

そう考えると、もしそのような政治的な意図により、日本で肉食とニンニクが禁止されることがなければ、日本は今、韓国とほとんど同じような料理を食べていたとも考えられるのではないだろうか。

 

「ニンニクを使わない料理の体系」は、世界に誇る、日本独自の発明品である。

ただ一方、韓国の料理にたいし、ある「懐かしさ」のようなものを感じることはないだろうか。

それは日本人が、韓国の料理を「自分がそうであり得た道」として、直感的に察知するからではないかという気がするのである。

だから韓国の料理は、「日本人の心の故郷」とも言うことができるのではないかと、ぼくは思うのだ。

 

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というわけで、昨日はまたも、豚肉とニラが食べたくなった。

豚肉とニラが疲れを回復させ、精をつけてくれる度合いはハンパがなく高いから、ぼくはついつい、これをちょくちょく食べたくなってしまうのである。

 

豚肉とニラの食べ方として、「ニラを豚キムチに入れる」ということがある。

キムチはニラとの相性は最高だから、これはまさしく王道の一つと言える。

ニラ入りの豚キムチを作るのなら、豚肉とキムチを炒め、醤油で味つけをしたらニラを入れ、皿に盛って目玉焼きでも乗せればいいというだけの話である。

ただ昨日は、もう少しだけ、手を加えることにした。

 

まず豚肉は、キムチといっしょに漬け込んでおくようにする。

ニラ入り豚キムチの作り方(1)

昨日は豚コマ肉を200グラム、それに同量の、200グラムくらいのキムチと、たっぷりのキムチの汁、さらにみりんとうすくち醤油を大さじ1、おろしショウガ小さじ1を器に入れ、手でよく揉み込んだ。

これは豚肉に下味を付けるためで、下味をつけてから焼くと、いかにも韓国らしい、やさしい味になる。

ショウガでなく、ニンニクを入れてももちろんいいが、ぼくは家では、ほかの和食サイドメニューの味が消し飛んでしまうため、ニンニクは使わないようにしている。

 

それから卵は、目玉焼きではなく、あらかじめ炒めておいて、最後に加えるようにする。

ニラ入り豚キムチの作り方(2)

中火にかけたフライパンに溶き卵を、昨日は2個分、流し込み、細かく混ぜず、大きめにまとめる。

これは目玉焼きよりこちらのほうが、ふんわりとやさしい味がするから、ぼくは好き、という話である。

 

あとは強火にかけたフライパンにゴマ油を引き、漬け込んだ豚肉とキムチを入れてよく炒める。

ニラ入り豚キムチの作り方(3)

 

豚肉に火が通ったら、ざく切りにしたニラ1把と5ミリ幅くらいに切った玉ねぎ4分の1個、それに炒めた卵を入れ、混ぜながらさっと炒め、最後に味を見て塩加減して火を止める。

ニラ入り豚キムチの作り方(4)

ニラと玉ねぎも、いっしょに漬け込んでしまってもかまわないのだが、ぼくはニラと玉ねぎは、歯ごたえがあるのが好きだから、こうしてあとから入れるのである。

 

昨日もご飯に乗せて、どんぶりにした。

ニラ入り豚キムチ

好みでゴマを振ってもうまい。

 

これもスタミナは満点である。

ニラ入り豚キムチ

ガツガツ食べるのがオススメだ。

 

あとは、とろろ昆布の吸物。

とろろ昆布の吸物

お椀に削り節ととろろ昆布、青ねぎとゴマ、それに醤油を入れ、お湯を注ぐ。

 

キムチの冷奴。

キムチの冷奴

キムチの残りを冷奴にのせた。

青ねぎとゴマ油をかける。

 

長芋の千切り。

長芋の千切り

削り節とわさび、それに醤油。

 

キュウリのじゃこポン。

キュウリのじゃこポン

スリコギでたたき、手でちぎったキュウリを一つまみの塩で揉み、5~10分置いて水洗いして水気を拭きとり、ちりめんじゃことポン酢醤油をかける。

 

酒は日本酒。

酒は日本酒

韓国の料理には、甘めの日本酒が合うのである。

 

「韓国は、また行きたいね。」

チェブラーシカのチェブ夫

一月くらいは滞在したいよ。

 

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◎関連リンク

「ニンニク」(Wikipedia)

「日本の獣肉食の歴史」(Wikipedia)
 

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