イワシのつみれは、鍋に入れると最もおいしいものの一つだ。
作るのに多少の手間はかかるけれど、それほど難しいこともないのである。
イワシは比較的安い魚で、金をかけずに自炊するにはありがたいものの一つなのだが、つみれに仕立てて鍋に入れると、しみじみうまい、「ごちそう」と言えるものになるのは知れた話だ。
イワシのつみれを作るのは、多少の手間はかかるけれど、それも大したことはなく、ましてや難しいことは何もない。
料理をするのが「面倒くさい」と思う人もいると思うが、酒を飲みながら料理するのは、ぼくは非常にオススメだ。
酒を飲むと、「ON」だった気分が一気に「OFF」になり、料理に多少の時間がかかることがあったとしても、「たくさん酒が飲めてうれしい」という話になるから、料理の作業を楽しむことができやすくなるのである。
イワシのつみれを作るには、スーパーで売っている普通のイワシで問題ない。
これを昨日は、300グラム買ってきた。
包丁も、普通のものでいいけれど、使う前に研ぎ器で研いでおく必要はある。
包丁で、洗って手でウロコを落としたイワシの頭を切り落とし、腹を割いてワタを取り出す。
イワシを横に持ち、親指の爪を背骨の上に差しこんで、身を外していく。
背骨両側の身を外したら、背骨をつまむようにしながら身から外し、最後に尾びれと一緒に引きちぎる。
イワシの骨を外すのは、多少のコツは必要だが、どうせ叩いてしまうのだから、別にきれいにやらなくていい。
要は背骨が外れればいいだけの話だから、適当にやってしまえばいいのである。
骨を外したイワシはよく洗い、水気を拭きとる。
よく洗い、血やワタの残りを取り除くのは、イワシの臭みを残さないための大きなポイントだ。
水気を拭きとったイワシをならべ、包丁で、初めはグサグサ、やがてトントン、イワシを叩いてすり身にする。
どの程度まで細かくするかはまさに好みの問題で、ぼくは多少コロッとした身が残るくらいにするほうが、食べ応えがよくて好きである。
イワシのつみれに入れるのは、まずはゴボウ。
これは絶対に入れたほうがよく、イワシのつみれにゴボウを入れないのは、コーヒーにクリープを入れないのと同じである。
10センチ長さくらいのゴボウをナイロンたわしでよく洗い、まず斜めに薄く切り、さらにタテヨコに切ってみじん切りにする。
ゴボウは泥をつけたまま、野菜室に入れておけば、軽く1ヶ月くらいは持つから、常備するのがオススメだ。
さらにあとは、10センチ長さくらいの長ねぎのみじん切り。
溶き卵を1/2個分。
卵の残りは、その場で醤油を入れて飲む。
酒とうすくち醤油、おろしショウガを小さじ1。
塩小さじ1/2と、片栗粉を大さじ1。
これを手で、粘り気が出てくるまでよくこねる。
さてあとは、材料を全部テーブルに運び、そちらで鍋をやることにする。
鍋は酒を飲みながら、のんびりとやるのが醍醐味だ。
鍋が煮えるのをのんびりと待てるよう、鍋とは別に、酒のつまみを用意する。
昨日は豆腐を半分残し、冷奴にした。
野菜は好きなのを何でも入れる。
昨日入れたのは、白菜、長ねぎ、豆腐にシメジ、それから麸。
麸は水でもどして絞っておく。
味つけは、水炊きにポン酢醤油でももちろんうまいが、魚を使った鍋の場合、醤油で味をつけてもうまい。
醤油で味をつける場合は、鍋に10センチくらいのだし昆布と水4カップを入れて中火にかけ、煮立ってきたら、酒とみりんを大さじ4、うすくち醤油大さじ3を入れる。
煮立った鍋に、まずはつみれをスプーンでまとめ、落としていく。
アクが出たらサッと取り、5分くらい煮る。
あとは煮えにくいものから順番に入れていく。
材料は、1回に食べられる分だけ入れ、全て煮えたら火を止める。
器によそい、七味をふって食べる。
汁がまた、イワシのうまみが出まくっていてうまい。
鍋は時間が静かにすぎていくのがいい。
酒はやはり、日本酒が合う。
最後はもちろん、食べられるなら、雑炊にしたらいい。
冷凍ごはんを放り込み、煮えたら卵で閉じるようにすれば最高である。
「食べ始める時点でもうずいぶん酔ってたね。」
また少し飲み過ぎちゃったな。
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コメント
おっさん!参考になります!今日はイワシ買ってくるかな!