イタリア料理『ペペロンチーノ』は、もちろんウマイに決まっている。
パスタにたいして文句をつけるわけではないのだ。
しかし、パスタ、ゆでるのがめんど臭くはないか?
しかも、ゆでるのと並行して具を炒め、ゆで上がったちょうどそのタイミングでパスタを加えられるよう、準備しておかなくてはいけない。
お昼間の、仕事の合間に作る料理として、そこまで時間と気を使うのは負担が大きすぎるところである。
しかし、僕らには強力な味方がいるのである。
それは、焼きそばの袋麺!
袋麺の焼きそばは、すでにゆでたり蒸したりされているから、そのまま炒めることができる。
しかも、味についても、普通においしく食べられることは誰でも知っているとおりである。
焼きそばは、ペペロンチーノの味つけにも、泣けるくらいよく合う。
じっさい僕は、ここ10日間ほど、ペペロンチーノの味つけにした『ペペロン焼きそば』を毎日のお昼に食べ、感涙にむせんでいるほどだ(ウソ)。
もちろん、パスタが死ぬほど好きな人には、ペペロン焼きそばは勧めない。
パスタが死ぬほど好きな人は、やはりパスタを食べるべきだ。
しかし、麺についてそこまでこだわりがない人は、このペペロン焼きそば、まちがいなく試してみる価値がある。
ベーコンとキャベツのペペロン焼きそば
ペペロンチーノは、オリーブオイルとにんにく、赤唐辛子に塩コショウだけでパスタを炒めるのが基本だそうだ。
しかし、家庭で作るなら、おしゃれさより栄養が大事になるから、具だくさんにした方がいい。
具は、ベーコンとキャベツがやはり基本となる。
これだけでも、十分おいしくできるはずだ。
しかし、僕はせっかくだから、以下の具をさらに加える。
- ウインナー(ウインナーを合わせると、ベーコンだけより55倍くらいはおいしくなる)
- 玉ねぎ
- しめじ
- かいわれ大根(トッピング)
これだけ加えれば、完全に申し分ない、不満な気持ちが絶対におこらない味になる。
作り方の手順は次の3工程。
- ベーコンを炒める
- 野菜を炒める
- 麺と調味料を加えて炒め上げる
火を強くしすぎず、じっくりと炒めるのがポイントだ。
1.ベーコンを炒める
フライパンに、
- オリーブオイル 大さじ1
- にんにく 1かけ(みじん切り)
- 輪切り赤唐辛子 1つまみ(2~3本分。すでに輪切りにされているのを買うのが手軽)
- ベーコン 50グラムくらい(短冊に切る)
- ウィンナー 1本(うすく細く切る)
を入れて中火にかけ、「ジュージュー」と音がしだしたら「強めの弱火」にし、3~4分、ベーコンにかるく焼き色がつくまでじっくり炒め、脂を出す。
2.野菜を炒める
つづいて、
- キャベツ 8分の1のくし切り(芯を落とし、1センチ幅くらいにヨコに切る)
- 玉ねぎ 4分の1個(3ミリ幅くらいにタテに切る)
- しめじ 1つまみ程度(石づきを落としてほぐす)
を入れる。
もし、野菜を切り終わるまえにベーコンに火が通ってしまったら、火を止めておいても全然OK。
「弱めの中火」くらいで、やはり3~4分、キャベツがしんなりとしてくるまでじっくり炒める。
3.麺と調味料を加えて炒め上げる
一度火を止め、
- 焼きそば袋麺 1人前
- 酒 大さじ1
- 水 大さじ1
- 鶏ガラスープの素 小さじ1
- 塩 小さじ4分の1くらい
- コショウ 2~3ふり
を入れ、「弱めの中火」をつける。
酒と水は、麺の上からかけるようにすると、麺がほぐれやすくなる。
菜箸で麺をほぐし、上下を返し、汁気を麺に吸わせながら3分くらいじっくり炒める。
皿に盛り、かいわれをトッピングする。
ペペロン焼きそばのバリエーション
上で紹介した『ベーコンとキャベツのペペロン焼きそば』は、「まさに王道」と思える味がする。
しかし、それ以外の具をいろいろと使ってもおいしくできる。
これまでにやってみた、
- 水菜のペペロン焼きそば
- もやしのペペロン焼きそば
- 豆苗とセロリのペペロン焼きそば
を紹介する。
水菜のペペロン焼きそば
キャベツのかわりに水菜を使ったペペロン焼きそば。
水菜のシャキシャキとした食感がクセになるやつ。
水菜は、炒めるとあっという間に火が通るので、いちばん最後、麺にほぼ火が通った時点でざく切りにしたのを加え、2~3まぜするだけにして炒め上げるのがコツ。
もやしのペペロン焼きそば
もやしを使ってもウマイ。
ここでは、彩りとしてピーマンも加えてある。
作り方はキャベツの場合と基本的におなじ。
ただし、もやしは、キャベツに比べれば火が通りやすいので、「手順 2」のところでは1~2分炒めるだけでよい。
この時点では、まだしんなりとしていなくてもOK。
豆苗とセロリのペペロン焼きそば
豆苗とセロリは、両方が冷蔵庫に入っていたためどちらも使った。
でも、豆苗だけ、セロリだけでも全然おいしいはず。
セロリはキャベツと同様、じっくり炒める。
豆苗は、水菜と同様、最後にサッと炒めるだけにする。
まとめ
ペペロンチーノの味つけで作る『ペペロン焼きそば』。
ペペロンチーノより手軽にでき、しかも、死ぬほどパスタが好きでない限り、まちがいなくペペロンチーノとおなじくらいウマイ。