いよいよ季節が始まった、栄養てんこ盛りの牡蠣。いちばん手軽でうまいのはオイスターソース炒めです。
栄養てんこ盛りの牡蠣
牡蠣は18種類のアミノ酸を始めとし、ビタミン、ミネラルをバランスよく含み、「海のミルク」と呼ばれます。戦国武将の伊達政宗や武田信玄も、牡蠣を好んで食べたそうです。
牡蠣に特に豊富に含まれている栄養成分は、まずは亜鉛。亜鉛は体内の新陳代謝に欠かせない成分で、不足すると味覚障害や脱毛などの症状が現れる、亜鉛欠乏症になります。
また鉄分も豊富です。鉄は貧血を予防するほか、冷え性も予防します。
そして何といっても酒飲みに嬉しいのは、肝臓の機能を強化するグリコーゲンとタウリンを豊富に含んでいること。牡蠣を食べると翌日は身体がポカポカし、二日酔いにもなりにくいです。
手軽でうまいのはオイスターソース炒め
その牡蠣の料理で、いちばんポピュラーなのはカキフライだと思います。鍋に入れたり、サッとゆがいてポン酢で食べたりするのもうまいですが、牡蠣は低脂肪なためそれだとご飯のおかずになりません。
やはりそれなりに値が張る牡蠣を食べる以上、きちんとご飯のおかずになるメインディッシュにしたいと思うと、脂肪を補うフライがいいとなるのだと思います。
ですが揚げ物は家では面倒、特に一人暮らしが少量の揚げ物を作るのはバカげているというのが筆者の考え。揚げ物は大量に作るのには向いていますが、作ったあとのレンジ周りの掃除や廃油の処理の手間を考えると、一人分を作るのはまったくワリに合いません。
そこで家で作るなら、牡蠣は炒めるのが圧倒的におすすめです。
炒め物の中でも特におすすめなのは、オイスターソース炒めです。オイスターソースの原料は何を隠そう牡蠣ですので、味的に文句なくバッチリと合うからです。
合わせる野菜は、牡蠣の味を活かすためあまりゴテゴテ入れすぎない方がいいです。牡蠣はちょっと味にクセがありますので、やはりクセがあるニラがとてもよく合います。
作り方
牡蠣を料理する場合、「火を通しすぎない」ことが何よりも肝心です。牡蠣は火を通しすぎると、ミジメなほどに小さく縮こまってしまうからです。
生食用なら温めるくらいのつもりでやるのでOKですし、加熱用の場合なら、火を通す時間は2分です。
なので炒め物なら、調味料や入れる野菜はすべて事前に準備して、牡蠣を火にかけてから手間取らないように気をつけましょう。
STEP1 牡蠣を洗って片栗粉をまぶす
- 加熱用牡蠣 100グラムくらい(=1パック)
を器に入れて、片栗粉少々をまぶして揉む。そのあと水で、汚れが出なくなるまでよく洗う。
キッチンペーパーなどで水気をふき取り、
- 片栗粉 大さじ1
をまぶす。
STEP2 牡蠣を炒める
フライパンに、
- ゴマ油 大さじ1
- にんにく 1かけ(みじん切り)
を入れて中火にかけ、1分ほど炒めたら片栗粉をまぶした牡蠣を入れる。途中で箸でひっくり返し、表と裏を30秒ずつ炒めたら、
- 酒 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1
を加えてひと混ぜし、
- ニラ 2分の1把(ざく切り)
を入れてさらに30秒ほど炒める。
皿に盛り、粗挽きコショウをかけて食べます。
プリプリの牡蠣にオイスターソースが絡まったのは、883回くらいは泣けます。