いまが盛りのタケノコは、中華にすると大変ヤバイ。
考えてみたらタケノコは中華料理で多用されるわけだから、それは知れた話だったのである。
タケノコを使う中華料理として、先日作ったのは家常豆腐。それからやはり、「木クラゲ卵炒め」を思い出す。
木クラゲ卵炒めは、木クラゲと卵がもちろん主役。でもタケノコも、欠かせない脇役となっている。
それを今回は、タケノコを主役に大々的に抜擢!
ならば木クラゲは中途半端に入れる必要もないから省略したわけなのだが、これが大変うまいのは、木クラゲ卵炒めを食べたことがあれば、誰でも同意するはずだ。
タケノコは大ぶりに切ったのをガツンと入れたいから、となれば少し煮込んで味を含ませたい。この場合でも家常豆腐同様だし代わりにオイスターソースを使えば、鶏がらスープなどは使わなくていい。
具材はタケノコと卵のほかは、ピーマンと、それから玉ねぎ。今回は木クラゲを入れないから、このピーマンと玉ねぎが「歯応えのアクセント」を担当することになる。
ピーマンと玉ねぎ、それに卵はあらかじめ火を通しておき、煮込んだあとに加えてトロミをつける。ピーマンと玉ねぎを炒めるとき以外はべつに急ぐ必要もないので、弱めの火でじっくりやるのがいいと思う。
フライパンに、
- サラダ油 大さじ2分の1
くらいを入れて中火にかけ、フライパンが温まったら、
- 玉ねぎ(中) 2分の1個 (2センチ幅くらいのくし切りにする)
を1分くらい炒める。玉ねぎがバラけてきたら、
- ピーマン 2個 (玉ねぎと同じくらいの大きさに切る)
を入れ、さらに1分くらい炒めて、炒め過ぎないうちに皿に取りだす。
つづいてフライパンに、
- サラダ油 大さじ1
を入れて中火にかけ、フライパンが十分温まったら、
- 溶き卵 3個分
を入れる。あまり細かくかき混ぜず、ある程度固まるまでしばらく放置し、大きめにまとめて皿に取りだす。
フライパンにあらためて、
- サラダ油 大さじ1~2
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- 豆板醤 小さじ1
を入れて強めの弱火くらいにかけ、2~3分じっくり熱して味をひき出す。
- 豚うす切り肉(今回はバラ肉) 150グラムとか (食べやすい大きさに切る)
を入れ、弱い火のまま2~3分、豚肉に火が通るまで炒めたら、
- 水煮タケノコ 2分の1本 (1センチ厚さ程度のくし切り)
を入れ、1~2分、油が絡みつくまで炒める。
- 水(またはお湯) 1カップ
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- (薄口)醤油 小さじ1
- オイスターソース 大さじ1
- コショウ 1~2振り
を入れて煮立てたらフタを閉め、弱火で10分くらい煮る。
- 片栗粉 大さじ1+2分の1
- 水 大さじ2
を、少しずつ入れては混ぜしてトロミをつける(水溶き片栗粉の量はトロミを見て加減する)。
皿に取り出しておいたピーマン、玉ねぎ、それに卵をもどし入れる。
- 粗挽きコショウ 少々
を加え、全体を大きく混ぜてトロミがきちんと絡みついたら火を止める。
ガッツリと皿に盛る。
これはたまらん……。
しゃっきりタケノコとふんわり卵、それに豚肉の取り合わせは最高。
オイスターソースベースの味は、タケノコに死ぬほど合う。
これがまた、やはり死ぬほど、酒に合うのだ。
ここまで酒に合ってしまうと、手が勝手に酒のおかわりを作ってしまうことになるわけで、止めようがないのである。
「止められます。」
そうだよな。