きのうはおとといの疲れが残っていたから、力の出るものが食べたかった。となれば、「豚肉とニラ」に決まりなのだ。
豚肉のビタミンB1とニラの硫化アリルが助け合い、エネルギーの生産効率を高めてくれるのだそうで、溜まった疲れがしゃっきりと抜け、翌朝の寝覚めもよくなることこの上ない。
40を過ぎ、疲れが抜けにくくなっている奴も多いだろう。そういう奴は、豚肉とニラを食べてみるのは絶対におすすめだ。
豚肉とニラの料理といえばキムチチゲ
豚肉とニラの料理といえば、やはりキムチを使うのが定石だ。
そこできのうは、キムチチゲを作ることにした。
おれは以前韓国で、ベテラン主婦にキムチチゲの作り方を習っている。これが、材料は豚肉と豆腐、それにキムチだけ、調味料も塩だけのとてもシンプルなものなのだ。
しかしそれは、キムチが自家製で、死ぬほどうまいからできることだ。今回もそれをベースにはするのだが、キムチは普通にスーパーで買ったものだから、それよりはもう少し手を加えることにする。
キムチチゲに使う材料
まずキムチだが、煮込んだり炒めたりして使うには、買ってすぐのものよりも、少し日が経って酸っぱくなったものの方がうまいのだ。賞味期限は4~5日後になっていると思うのだが、これは大嘘、2週間くらい経ったあたりが食べ頃だ。
もし買ったばかりのを使う場合は、使うまで、冷蔵庫に入れずに常温で置いておく。
それから豚肉は、コマ肉などでも問題ないが、きのうはかたまり肉を使った。
煮込む場合は、肉がゴロゴロしていた方が食べ応えがいい。
部位はバラ肉だと脂が出すぎるから、それ以外のところがいいと思う。
韓国で習ったキムチチゲの作り方
まず鍋にゴマ油大さじ2を引き、1~2センチ大に切った豚肉300グラムを平らに並べる。
その上に、おろしたショウガ・2センチ大と、キムチ200グラムくらいをかぶせ、キムチの汁をあるだけかけたら、10分くらい置いておく。
こうすることで、肉に下味をつけるのだ。ショウガはキムチがそれほどでもないから加えるもので、ほんとにいいキムチを使う場合は必要ない。
10分おいたら火をつけて、弱めの中火くらいにし、フタを閉めて蒸し焼きにする。
途中で一度くらい混ぜ、これも10分くらい、じっくりやる。出てくる豚の脂がキムチの汁と溶け合うわけで、これが味の決め手になるのである。
蒸焼きしたら、水を入れる。量は2カップ。
キムチチゲは、余計な調味料をあまり使わないから、水を入れ過ぎないのがポイントだ。
フタをして、弱火で30分くらい煮る。
豚肉が柔らかくなったところで、キムチがそれほどでもない場合には、
- 酒 小さじ1
- みりん 小さじ1
- 淡口しょうゆ 小さじ1
で味を補い、あとは味を見ながら塩を加える。
木綿豆腐を加え、さらに10分くらい煮る。
最後に味をみて塩加減し、ざく切りにニラ1把を加えてひと煮立ちさせ、火を止める。
シンプルかつコクがあり足りないところがない味
キムチと豚肉のコクが合わさって、シンプルながら足りないところのない味だ。
味のしみた豆腐が、またたまらない。
あとは白めしと、
冷やしトマト。
酒は、冷や酒。
きのうは豚肉とニラを食べ、疲れを取るはずだったのに、つい飲み過ぎてしまったのだ。
おかげで今朝は二日酔い、ますますダルくなってしまったわけで、全く意味がないのである。
「バカだよね。」
ほんとにな。
キムチはウマイに越したことはない
今回のレシピでは、キムチはスーパーで購入することを想定した。
しかし、キムチは、ウマイに越したことがないのは言うまでもない話。
本格的なキムチを日本で購入する場合、大きくわけて2種類ある。
- 韓国直輸入のキムチ
- 鶴橋などの在日朝鮮人が作るキムチ
韓国直輸入のキムチは、ストレートに辛いことが特徴。
それに対して在日朝鮮人のキムチは、辛いだけではなく、果物などによる甘みも含まれている。
在日朝鮮人は、長い人は4代、5代と日本に住んでいる。
したがって、その人たちが作るキムチも、韓国直輸入のものと比べて日本の味により近くなっているのだ。
どちらが好きかは好みの問題。
筆者 高野は、在日朝鮮人のキムチの方が好きである。
在日朝鮮人の作ったキムチを選ぶなら、おすすめなのは鶴橋の『豊田商店』。
理由は、まず価格が比較的安い。
100グラムで100円程度だから、送料は別途かかるものの、スーパーのキムチと同レベル。
鶴橋などのほかのお店と比べても、比較的安い部類に入る。
でありながら、味は文句なし。
豊田商店のキムチを食べると、スーパーのキムチとのあまりの味の違いにビックリするのではないかと思う。
筆者 高野は、鶴橋にある豊田商店の実店舗へも何度も行った。
鶴橋のほかのお店と比べると大規模な店舗には人が賑わい、店員の人たちも皆感じがいい。
ただし、激辛のキムチが好きな人には、豊田商店は勧めない。
豊田商店のキムチはまろやかで、辛みはそれほどではなく、むしろうま味と甘みが豊富だからだ。
豊田商店のキムチを見てみたい人はこちら。
チャンジャもウマイので、いっしょに買うといいと思う。