こないだ「野菜チャンプルー丼」と勝手に名付けたものを作ってみたら、「これは卵でとじたら沖縄ちゃんぽんですね」とコメントをもらった。「沖縄ちゃんぽん」というものがあるのは知らなかったから、さっそくその元祖店といわれるという「みかど」へ食べに行ってみた。
野菜チャンプルー丼は、簡単にいえば野菜チャンプルーをスープで煮込み、片栗粉でとじてご飯の上にかけたもの。
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中華でも炒め物をスープで煮込んでトロミを付けるのは定番だから、それを応用したのである。
僕が思い付くくらいのものだから、それがすでに沖縄に存在するのは当然だった。でも沖縄ちゃんぽんは片栗ではなく卵でとじるそうだから、どんなものなのか興味が湧く。
「お食事処 みかど」は、那覇の飲み屋街・松山にほど近いところにある。
24時間営業だそうだから、飲んだあとに立ち寄る人も多いらしいが、僕が行ったのはお昼どき。
もちろん迷わず、ちゃんぽん600円を注文。サラリーマンが続々入店してくるが、ほとんどの人がちゃんぽんを頼んでいたから、ちゃんぽんは、たしかにこの店の名物らしい。
カウンター越しの調理場にはコンロが5台ほど並んでいて、2~3人のおばちゃんが1台のコンロで1人前ずつ、ちゃんぽんを作っていく。
作り方は、まずカットしたキャベツ・玉ねぎ・にんじん・コンビーフハッシュ(コンビーフと小さくカットされたじゃがいもを合わせたもの)を炒め、しょうゆと酒(たぶん)で味付けしたあと、これはおそらく沖縄そばに使うのだろう、スープを加え、フタをして2~3分炒めたら、卵でとじてほうれん草を加えるというもの。
これを皿に盛ったご飯にかけ、みそ汁を添えて出されてくる。
5分くらいで出来てきた。
早速食べる……。
なるほど、これは確かにウマイ。
しょうゆで煮込み、卵でとじられているから、ちょっとカツ丼などにも近い味。しかし油で炒め、コンビーフハッシュを使っているから洋風っぽい味でもある。
和と洋を難なく融合させる、いかにも沖縄らしい料理である。
値段も安く、栄養バランスも完璧だから、人気になるのも肯ける。
ちなみに「ちゃんぽん」は内地では、野菜などの具がたっぷり入った汁そばを意味するが、インドネシアには「ナシ(=ご飯)チャンプル」と呼ばれる、ご飯におかずをのせた料理があるとのこと。
そのため「ちゃんぽん」「チャンプルー」の起源は東南アジアにあるのでは、ともいわれているそうである。
お食事処 みかど
- 住所 沖縄県那覇市松山1-3-18
- 電話 098-868-7082
- 営業時間 24時間
- 定休日 1月1・2・3日、旧盆