風邪は、まず熱については、おとといレバニラ炒めを食べたおかげで、翌朝にはすっかり下がった。さすが、レバニラの威力は絶大だ。
ただ、きのうは午前中、頭痛がしたのだ。文字を読んだり書いたりすると、頭がジンジン痛くなる。
「こりゃきょうは、仕事は無理かな、、」
だったら、昼からビールでも飲んでやろうかと思ったものの、さすがにそれは自重して、コーヒーを飲むことにした。
いつも行くコーヒーショップで、コーヒーを一口、二口、、
いきなりビールもなんだから、とりあえずコーヒー飲んでみることにした。 pic.twitter.com/dte73ssA3H
— 高野 俊一 (@shunichitakano) September 29, 2015
すると、あら不思議。頭痛はものの見事に、スッキリと消えてしまった。
それできのうは、仕事も多少はできた次第。
というわけで、ようやく完全復活しましたので、ご心配いただいた皆さん、ありがとうございました。
仕事を終え、晩飯に何を食べようか考える。ここ2週間、デモやら、その後の疲労やら、さらに風邪やらで、スタミナをつけるため、豚肉やレバーしか食べていなかったから、魚が食べたい。
となれば、やはりサンマ。サンマも、旬は意外に短いから、気をつけないと、旬が終わっていたりする。
それで買い求めた2尾のサンマ、きのうは「キムチ煮」にすることにした。
魚をキムチ味で煮付けたのは、韓国で何度か食べたことがある。今回、あらためてサンマのキムチ煮を食べてみて、
「青魚は、和風のしょうゆ味より、キムチ味のほうがはるかにうまい」
おれは確信するに至った。
このところ、サンマのなめろう、カツオのたたき、ぶり大根などに、キムチを加える試みを続けてきた。どれも、驚くほどうまかった。
青魚には、独特のクセがある。和風で料理する場合にも、そのクセを中和するために、味つけは濃いめにし、薬味を多用する。
なめろうなら、みそ味にネギやしょうがをたっぷり入れるし、カツオのたたきは、日本ではあまり使わないニンニクまで入れる。
そういう和風の、クセのある味つけの、一歩先にあるのが、「キムチ味」ではないだろうか。
日本では、鎌倉時代に禁止され、ニンニクは長いあいだ使えなかった。でももし禁止されていなかったら、日本でも、キムチに似た味つけが誕生した可能性は、高いのではないかと思うのだ。
禁止事項に制限されていないから、青魚などのクセのあるものに、キムチ味はまさにドンピシャリ。日本が制限された中で頑張って、到達しようとしたその先に、やすやすと足をのばせる感じがする。
サンマも和風に煮付ける場合には、しょうゆに加え、山椒やショウガなどの薬味を使う。
でもそれよりも、ニンニクをベースとしたキムチ味が、はるかにサンマにマッチしていると、おれには思える。
だからこれから、キムチを和風調味料の一つとして捉えたらいいと思うのだ。
そうすれば、和食の可能性が、とても大きく広がるのではないかと思う。
さてそれで、サンマのキムチ煮を作ろうと思う場合、「韓国ではどうやって作るのか」は、あまり気にし過ぎないほうがいいと思う。
韓国での作り方を知ることは、参考になるのはもちろんだ。でも韓国での作り方を学んでからでないと、キムチ味の料理が作れないとなってしまうと、敷居があまりに高すぎる。
やろうとするのは、あくまで「キムチを和風調味料の一つとして捉える」ことだ。
基本は、和食の作り方に、キムチとゴマ油、それにこってりさせたければコチュジャンを加えると思うだけでいい。和食とキムチの相性は、キムチ鍋でわかる通り、とてもいいのだ。
サンマ・キムチ煮の場合も同様。
きのうはさらに、キムチと相性が抜群の、豆腐にもやし、しめじ、ニラも一緒に煮たら、これがまたうまかった。
サンマ・2尾は頭と尾びれを切り落とし、腹を割いてワタをかき出し、さらに背骨にそってついている血合いを包丁の先でこそげ取って、水洗いし、4等分くらいの筒切りにする。
これを、サンマと同じくらいの高さに切った、豆腐・1丁といっしょに鍋に入れる。
ここに、
- キムチ 100グラムくらい(300グラム入りパック3分の1程度)
- 水 2カップ
- 酒 大さじ2
- コチュジャン 大さじ2
- みりん 大さじ1
- 淡口醤油 大さじ1(淡口を使うのは赤い色を濁さないため)
を入れ、中火にかける。
アクは、最初に出てきたのはサッと取ったらいいけれど、どちみち濃い味をつけるのだから、あまり気にしなくていい。
落としブタをして、中火のまま、10~15分煮る。
しめじ・2分の1袋、もやし・1袋、ざく切りのニラ・1束を加え、火を強めてフタをして、もやしがしんなりするまで、2~3分煮て、ゴマ油・大さじ1をまわしかけて、火を止める。
皿にガッツリ盛って食べる。
キムチとサンマの味がしみた豆腐ともやしが、またマジでたまらない。
酒は、冷や酒。
シメは、ご飯。
「年を取ると、疲労回復にも時間がかかるね。」
ほんとにな。