涼しくなって以来、鍋を食べ続けているおれ。
鍋は「手軽にできて、うまい」ことはもちろんとして、意外に奥が深い。形式としては「鍋一つを使う」というシンプルなものでありながら、材料の組み合わせや下ごしらえの方法、味つけなどを変えることで、いくらでも違うものを作り出すことができる。
なのでどう作るかを考えるのが面白く、ハマりだすとやめられないのだ。
きのうは、サンマを鍋にすることにした。
鍋には1本では足りないから、奮発して2本。
これを煮るわけなのだが、筒切りにでもしてそのまま煮てしまっても、もちろんうまい。サンマは多少のくせがあるが、少し濃いめの味にすれば、そのままでも問題ないし、塩焼きして入れれば吸物でもイケる。
しかしサンマは、「つみれ」にすると、また全くちがったウマさになる。
つみれは要は「団子」のことで、肉を団子にするとうまいのと同様、ふんわりと柔らかい食べ応えになるわけだ。
味つけは、「キムチ味」。キムチとサンマは、キムチがサンマの癖をうまく中和してくれて、最高の相性だ。
味のベースは、みそとコチュジャン。
コチュジャンは、最近キムチ味を多用するようになったから、常備することにした。
キムチは、ゴマ油でしっかりと炒めて使う。そうすることで、キムチの味がより引き出されることになる。
まずはサンマを3枚におろす。
やり方は、この動画を見るのが分かりやすい。
包丁は、安い家庭用のやつで十分だ。ただし簡易研ぎ器でよく研いでおくようにする。
3枚におろしたサンマを、「ザク、ザク」とみじん切りにする。あまり細かくし過ぎずに、5ミリ大くらいの身が残るようにするのがいい。
器に、
- みじん切りにしたサンマ 2本
- 青ねぎみじん切り サンマの見た目半量くらい
- ショウガみじん切り 1~2センチ大
- ゴボウみじん切り 太さによって5~10センチくらい
- 溶き卵 2分の1個分
- 塩 小さじ2分の1
- 酒 小さじ2分の1
- 醤油 小さじ2分の1
- 片栗粉 大さじ1
を入れ、粘り気が出るまでよくこねる。
つみれは、ネギとショウガのほかに、香味野菜を何か一つ入れるとうまいのだ。きのうはゴボウにしたが、ニンジンやしいたけなどでもいい。
鍋に、
- ゴマ油 大さじ1
- キムチ サンマと見た目同量くらい
を入れて弱火にかけ、5分くらいじっくり炒める。
水・3カップを入れて中火にして煮立て、つみれのタネをスプーンで食べやすい大きさにまとめて入れて、弱火で10分くらい煮る。
調味料、
- みそ 大さじ1
- コチュジャン 小さじ1
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
- しょうゆ 小さじ1
- 塩 小さじ2分の1
を入れ、煮えにくい野菜を入れる。
きのうはくし切りの玉ねぎ、短冊のニンジン、短冊の大根、それに豆腐。
弱火で10分くらい、ニンジンと大根がやわらかくなるまで煮たら、すぐ煮える野菜を入れて、サッと煮る。
きのうはしめじと青ねぎ。
鍋ごと食卓へ出す。
お椀によそって食べる。
酒は、常温。
シメは、ご飯。
このサンマつみれのキムチ鍋、ほっぺたが100回は落ちるほど、うまかった。
おかげできのうも、また飲み過ぎたわけである。
「自堕落すぎるよ。」
そうだよな。