八百屋に地元産のなすが出まわり始めた。この夏も、何十本かのなすを食べることになるわけである。
なすといえば、筆頭料理はやはり麻婆なす。この麻婆なすにトマトを入れると、涙がでるほどウマイのだ。
麻婆なすにトマトを入れると大変ウマイ!
麻婆なすは、要は「なすの甘辛味噌炒め」。なすと味噌の相性がいいことは、なすの代表料理に味噌田楽があることからも分かる通り、知れた話だ。
このなすとトマトが、また実に相性がいいのである。
よく知られた料理としては、「ナスミート」。なすとトマトは、近縁の品種なのだそうだ。
なので、麻婆なすにもトマトを入れると大変ウマイ。
こってりとした味が、一気に爽やかになるのである。
麻婆なすは普通でも最後に酢を入れるのだが、トマトの酸味がそのかわりと思ってもいい。
さらにきのうは、香味野菜として普通なら長ねぎを使うところを、玉ねぎを使ったのだ。これがまた、実に、実にうまかった。
玉ねぎにトマトだから、ちょっとトマトソースにも似た、洋風っぽい穏やかな味になるのである。
玉ねぎを使ったのは、ただ単に長ねぎがなかったからだが、こういう、偶然が新たな発見をもたらすことは、料理にはよくあることだ。
麻婆なすは大して難しい料理ではないから、失敗はあまりないと思うが、トマト入りにした場合、トマトを煮すぎないのがポイントの一つとなる。トマトは煮すぎるとすぐに溶けてしまうから、半生くらいで火から上げ、形が残るようにする。
それから味噌は、八丁赤だし味噌がうまい。なすもトマトも、赤だし味噌との相性がバツグンなのだ。
麻婆茄子トマト入りの作り方
まずはフライパンにゴマ油・大さじ1、サラダ油・大さじ1を引いて中火にかけ、3センチ大くらいの乱切りにしたなすをじっくり炒める。
あとから煮るからあまり火を通し過ぎないようにし、「しんなりし始めたかな」というあたりで炒め上げ、皿にとり出す。
改めてフライパンにゴマ油大さじ2を引いて中火にかけ、豚ひき肉150グラムをじっくり炒める。
たぶん4~5分かかると思うが、水分が蒸発する「パチパチ」という音がしなくなるまで炒め、肉の水気をしっかり飛ばすのがポイントだ。
水気が飛んだら、
- 玉ねぎみじん切り 4分の1個分
- ショウガみじん切り 2センチ大
- 豆板醤 大さじ2
- (好きな人はニンニクみじん切り 1片)
を加え、さらに炒める。
2~3分炒めたら、
- 赤だし味噌 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
を混ぜ合せておいたのを加えて1分ほど炒め、味がなじんだら、水・1カップを入れる。
煮立ったら味をみて塩加減をし、とり出しておいたなすを加えて弱火で5分くらい煮る。
最後に6~8等分のくし切りにしたトマトを加え、20~30秒煮たら中火にもどし、
- 片栗粉 大さじ1
- 水 大さじ1
の水溶き片栗粉を、混ぜながら少しずつ加えてトロミをつけ、火を止める。
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思わず涙が出るウマさ!
皿に盛り、青ねぎをふる。
これはほんとに、あまりにウマくて、食べながら思わず涙がでた。
あとは、とろろ昆布の温く奴。
おととい作った万願寺とうがらしの炊いたん。
それに塩もみキュウリのおかかポン酢。
酒は、冷や酒。
酒はいつも、まず飯をつくる前に2杯ほど飲み、つくりながら3~4杯飲み、食べながら2杯飲む。明らかに飲み過ぎで、翌日には体がダルい。
「量をもう少し減らせないか」と思わないこともないのだが、やり方が分からない。
分からなければ、やりようもないわけで、これは仕方がないのである。
「少しは努力してみたら?」
そうだよな。