京都・三条会商店街の夜市へ行った。
三条会商店街は、「一人でも楽しい」のである。
食事のための買物は、スーパーですることもある。仕事が忙しいときなどは、昼間に時間が取れないこともあり、夜遅くまで開いているスーパーは、便利は便利。
ただスーパーで買物をすると、レジで会計をしたあと、品物をバッグに詰めるとき、いつも必ず、ちょっと悲しい気分になる。
これはたぶん、スーパーでは、買物をするとき、誰ともひと言も話をしないからだと思う。
レジのとき、「レジ袋は要りますか?」に「いいえ」、「ポイントカードお持ちですか?」に「いいえ」と答えるだけだから、お店の人と、人間どうしの交流が生まれる余地はない。
もちろん、「べつに買い物をするのに人間どうしの交流など必要ない」と思う人もいるだろう。
しかしこれは、実際に食事を作り、また食べるときに「幸せ」を感じられるかどうかを、意外に大きく左右するのではないだろうか。
商店街で買物すると、たとえば魚だったら、まずは魚屋の若大将が「目利き」して選んだものになる。
新鮮で、脂が乗ったサバなどがあった場合は、若大将は、わざわざ奥の調理場から店先へ出てきて、「これはおいしいですよ」と勧めてくれたりもする。
下処理を頼めば、若大将がていねいにやってくれる。料理の仕方は、女将さんが教えてくれる。
挨拶もするし、世間話に花も咲くしで、一匹の魚に、たくさんの人の「顔」が付いてくるのである。
家に帰れば、魚と一緒に、その顔を持ち帰ることになる。
料理をしたり、それを食べたりするときに、その人たちは、いつも自分と一緒にいる。
そういうとき、「幸せ」は、より大きくなるのではないかと思う。
便利さだけを求めてしまうと、見えなくなるものがある。
その見えなくなるものが、じつは一番大事なものであることも、少なくないと思うのである。
そういうわけで、買物は、ぼくはできるだけ近くの「三条会商店街」でするようにしているわけだが、きのうはその三条会商店街の「夜市」があり、出かけてきた。
三条会商店街は、今年「100周年」に当たっていて、その記念イベントとして、いつもは夏だけにやる夜市を、この時期にも開催したわけだ。
夜市では、各商店が店の前に出店をだす。
ビールを飲みながら、それを冷やかし、ちょっとしたツマミを買い食いしたりできるという趣向である。
彼女や親しい女友達でもいれば、二人で行くのが一番楽しいにはちがいない。
それでおととい、ツイッターとフェイスブックで、
「誰か一緒に行く人いないかな~(女性限定)」
と、それとなく呼びかけてみた。
しかしそれには、返事はなし、、、
仕方ないから、一人で出かけることにした。
向かった先は、まずは魚屋。
いつもお世話になっている、「ダイシン食料品店」。
うまそうなものが色々あり、ちょうどお腹も減っていたから、片っ端から買い込んだ。
ホタテ焼きとハモの唐揚げ、サバの唐揚げに、びんちょうまぐろのカルパッチョ。
お盆も借りて、店の脇に出された床几台に座り、通る人を眺めながらビールを飲む。
これがまた、気分がいいわけである。
それから次に、魚屋のすぐ先にある「山崎・喜與門豆腐店」
ここでもいつも、豆腐や油あげを買っている。
食べたのは、「大根・大葉の湯葉巻き」。
細切りの大根はシャッキリしていて、またうまい。
八百屋へも行った。
やはりお世話になっている、「玉弁食品店」。
マリオとルイジの衣装を着た双子の娘さん、揚げたパスタを売っていて、中学生に大人気。
ぼくはかぼちゃのスープをもらった。
ホックリと癒やされる。
「肉の三条イマムラ」。
豚コマ肉を買う店だ。
食べたのは、ジャンボフランク。
さすが肉屋が売るだけあり、味が濃い。
腹も落ち着き、ふと八百屋の向かいを見ると、エステサロンがある。
「Prism」という名前だが、八百屋にはちょくちょく来るのに、自分には関係がないエステサロンは、あるのに気付いていなかった。
立て看板に、「ハンドマッサージ無料」の文字、、、
お店の人は、全員若くてカワユイ女性、、、
「こんな酔っぱらいのおっさんでも、マッサージしてもらえますか?」
聞いてみると「OK」とのことだったので、早速マッサージしてもらったわけである。
極楽、極楽、、、
普段は女性客限定のサロンだそうだ。
料金は、1万円くらいが相場のところ、5千円くらいだとのこと、オススメだ。
さらにブラブラ歩いていると、洋品店が、セールをしている。
ブルゾンを、500円で買った。
1時間そこそこの滞在時間だったのだが、とても満喫した気分になった。
三条会商店街は、「一人でも楽しい」のである。
夜市のあとは、たこ焼き「壺味」。
若い仲間が、「ご一緒しましょう」と誘ってくれていた。
早めに引き上げるつもりだったが、話が盛り上がってしまったため、店を出たのは11時、、、
さらに、後から来た池井くん、およびその友達も誘って、イタリアンバル「トレオット」。
ここでも話が盛り上がり、出たのは2時、、、
最後は一人で「餃子の王将」。
ラーメンセットを食べ終わり、寝たのは3時。
結局フルコースになってしまった次第である。
彼女が出来る様子は、いまだ、ない。
しかし大宮に住んでいれば、ないならないで、不自由もないのである。
「いい年してガツガツするのもみっともないしね。」
そうだよな。
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