一人鍋といえば、まずはやはり常夜鍋なのである。

2016/01/31

一人鍋は、家族の鍋とは少し違うところがある。

昨日の晩酌 常夜鍋

一人鍋の基本といえば、やはりまずは「常夜鍋」なのである。

 

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一人鍋が家族の鍋と違うのは、第一に材料だ。

一人だとどうしても量を食べられないから、家族でやる鍋のように材料をあれやこれやと入れてしまうと、使い切れずに余してしまうことになる。

池波正太郎は、「2品か、せいぜい3品」と書いていて、これは材料を余らせないためだけではなく、それが「粋」だということでもある。

ただぼくは、2~3品ではどうしても物足りないので、不粋を承知で4~5品入れている。

鍋はもちろん、如何様にも、自分が好きな通りにやればいいのである。

 

それから家族の鍋の場合だと、家族みんなで食べるから、鍋には材料を一杯に入れることになる。

それはそれで、豪華な感じがしていいものなのだが、鍋は煮えばながうまいから、一人鍋の場合には、1回で食べられる量ずつを煮るのがコツとなる。

「1回に食べられる量」とは、小皿に一度に入る量のことだから、材料を煮るのは、本当に少しずつということになる。
一人鍋は人を気にせず、自分のペースでやれるから、それが可能だということだ。

ただこれもぼくは、あまり何度も煮ていると慌ただしくなるから、2~3回小皿に取る量くらいを煮て、煮えたらすぐに火を止めてしまうことにしている。

 

「常夜鍋」は、一人鍋の代表とも言える存在で、一人鍋で名前が付いているのはこれだけなのではないだろうか。

一人鍋はお店でやることはあまりないから、お店のメニューに出されているのを見たことはないけれど、池波正太郎はもちろん、向田邦子も、常夜鍋は好物だったと言われている。

ほうれん草と豚肉の2品が基本で、これをしょうゆか、ポン酢しょうゆのタレで食べる。

簡単でおいしく、しかも栄養満点だから、一人鍋には打ってつけというわけだ。

 

「常夜鍋」の名前は、Wikipediaによれば
「毎晩食べても飽きないから」
とされていて、これがネット上では、公式見解となっているようだ。

また起源については、Wikipediaでは「よく分かっていない」とされていて、
「一説として旧制高校の寮生がはじめた」
となっている。

ただ実際には常夜鍋は、北大路魯山人が日本に紹介したものだ。
魯山人は「宵夜鍋」と表記していて、「中国から伝わった」と書いているが、「宵」と「常」は字が似ているから、これが「常夜鍋」と誤って広まったのだと思う。

ぼくのブログにコメントをくれた香港在住の人によれば、「宵夜」は中国語で「夜食」の意味で、宵夜鍋は、
「夜食にぴったりの、簡単でお腹に負担がかからない鍋物」
の意味だろうと言っている。

実際香港では、鍋も含め、汁麺やお粥など、夜食を出す専門店があれこれとあるのだそうだ。

 

さてその常夜鍋だが、ほうれん草は、下茹でしておく必要がある。

ほうれん草はアクが出るので、そのまま鍋に入れてしまうと、汁がまったく使い物にならなくなる。

ほうれん草を茹でる時には、面倒でも一把ずつ、水が沸騰した状態を保つようにしながらやると、スッキリとした味になり、格段においしくなる。

水が70度くらいになると、苦味が出てしまうのだそうだ。

まず茎のところだけ10秒、つづいて葉も水に浸して10秒茹でる。

常夜鍋の作り方(1)

水は、塩を入れるとアクが出にくくなってしまうから、真水でいい。

湯から上げたら、すぐに冷水に取って冷やす。

常夜鍋の作り方(2)

よく絞り、食べやすい大きさに切っておく。

 

常夜鍋に入れる材料を、ほうれん草と豚肉の他に追加しようと思う場合、ほうれん草は他の野菜との相性が悪いから、よくよく吟味する必要がある。

常夜鍋の作り方(3)

白菜や長ねぎ、玉ねぎなど、鍋の定番材料は、ほうれん草には合わないというのがぼくの意見だ。

ぼくが常夜鍋に入れておいしいと思えるのは、シメジなどのきのこと油揚げだけで、豆腐もあまり合わないと思う。

麺はもちろん入れたらよく、うどんもいいが、中華麺でもなかなかうまい。

豚肉は、コマ肉やバラ肉など、脂身が多いものの方がうまいと思う。

どういうわけか、スーパーより肉屋で買ったほうが、値段も安くて味もいい。

 

鍋にだし昆布を敷き、水を張って日本酒をたっぷり入れる。

常夜鍋の作り方(4)

池波正太郎は、水と日本酒の割合を7対3としているが、もちろんのことそんなのは計らなくていいに決まっている。

まずほうれん草以外の材料を入れ、豚肉の色が変わったらほうれん草を入れて、火を止める。

常夜鍋

ほうれん草にはもう火が通っているし、他に火が通りにくいものもないから、煮過ぎないのがポイントだ。

 

器に取り、ポン酢しょうゆと一味で食べる。

常夜鍋

大根おろしも、ほうれん草には合わないから、入れないほうがいい。

 

酒は日本酒。

日本酒 常温

ぼくは真冬以外は常温で飲む。

 

ほうれん草を下茹ですれば、残り汁はもちろんのこと雑炊に使える。

常夜鍋 雑炊

これは今日になって食べたものだが、塩とおろしショウガで味をつけ、青ねぎと一味を振り、ポン酢しょうゆをチロリとたらした。

 

「おっさんは鍋にこだわりが多いんだね。」

チェブラーシカのチェブ夫

ちょっとうるさ過ぎたかな。









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