「人気沸騰!」と書いたのだが、現時点で沸騰しているのは僕個人の人気である。なにしろマーボー肉じゃがは、グーグルで検索しても、クックパッドで9件しかヒットしない。非常にレアなメニューなのだ。
しかしこれが、バ・ツ・グ・ンにうまい。
597回はぜったい死ねる。
ジャガイモがピリ辛味によく合うのは、韓国にジャガイモと豚肉のピリ辛スープ「カムジャタン」があることからも知れた話だ。またカレーもピリ辛味ととらえれば、辛いところにほっくりとしたジャガイモが最高の癒しになるのは、誰でも同意できるはず。
ならばジャガイモがピリ辛マーボーによく合うのは、子供でもわかること。しかも作り方も、極端な話丸美屋のマーボーの素を買い、豆腐のかわりにジャガイモと玉ねぎを煮込めばいいだけだから、簡単なことこの上ない。
マーボーは日本人の人気メニューなのだから、どう考えても間違いなくこのマーボー肉じゃが、これから人気が沸騰すると予想せざるを得ないのだ。
このレシピではさすがにマーボーの素は使わないけれど、マーボーの作り方は完全にいつもの通り。ジャガイモを大きめに切った場合、煮汁から顔を出してしまうことがあるけれど、フタをして煮込めば問題なく火が通る。
マーボーを作るコツは、臭みを抜くためひき肉によく火を通すこと。
あと火は強くする必要がないから、弱めの火でじっくりやるのがオススメだ。
作り方
フライパンに、
- サラダ油 大さじ1
- ニンニク 1かけ(みじん切り)
- 豆板醤 大さじ1
- 豚ひき肉 100グラムくらい
を入れて弱めの中火くらいにかけ、ひき肉をスプーンやヘラで押し潰してほぐしながら5分くらい、ひき肉から出る水気が「ジュージュー」という音がおさまってくるまで十分炒める。
次に、
- ジャガイモ 2個(2~3センチ大に切る)
- 油あげ 2分の1枚(1センチ幅くらいに切る)
を入れて1~2分炒めて油をからめ、
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- 薄口しょうゆ 大さじ1
- オイスターソース 小さじ1
を加えてさらに1~2分炒めて味をなじませる。
- 水 1カップ
を加えてフタをして、火を少し強めて煮立ってきたら弱火にし、ジャガイモを時々ひっくり返したりなどしながら15分くらいコトコト煮る。
ジャガイモが「ほぼやわらかくなった」というころ、
- 玉ねぎ 2分の1個(2センチ幅くらいのくし切り)
を加え、さらに3分ほど、玉ねぎの辛味が抜ける程度、歯ごたえが残るくらいに煮る。
- 片栗粉 大さじ1+2分の1
- 水 同量
の水溶き片栗粉を、混ぜながら少しずつ加えてトロミをつける。
- ゴマ油 小さじ1
- 酢 小さじ1
を加えてひと混ぜし、ご飯を添えた皿に盛る。
何か青いもの(ネギでもカイワレでも。今回は水菜のざく切り)と、たっぷりの粗挽きコショウをかける。
ほっくりと煮えたジャガイモに、ピリ辛のマーボーあんがどろりと絡みついたのは、マジでたまらないっすよ。
そしてもちろん、このマーボー肉じゃがを作りながら、焼酎水割りを少々飲んだ。おかげでまた2時間昼寝、仕事に差し障りが出るわけだが、そんなことはどうでもいいのである。
「よくないよ」
そうだよな。