京都の豆腐はやはりうまいのである。(鯛アラの湯豆腐)

2014/04/25

昨日は魚屋で、天然鯛のあらが200円で売っていたから、それを使って湯豆腐にした。

鯛の湯豆腐

京都の豆腐は、やはりうまいのである。


 
京都は海が遠いから、鮮魚を食べる伝統は、海辺の地域にくらべればやはり弱い。

冷蔵庫がなかったころ、京都まで生きたまま運べたのはハモだけだったのだそうで、あとは塩をしたり、干したりして入ってきた。

それらを京都は、ていねいに手をかけることによってご馳走に仕立てあげるのであり、ハモにしても、骨が多くて、漁獲地ではカマボコにしかしないようなところを、職人の技術で骨切りすることで、一大名物となっている。

昆布にかつお節のだしにしても、しめ鯖、にしん、棒ダラ、などなどにしても、京都名物の海産物はすべて、人々の工夫の産物である。

 

それに対して京都に一日の長があるのは、まず野菜、そして豆腐である。

野菜については、また稿を改めたいとおもうけれども、豆腐は、京都のものは、やはりうまい。

京都発の豆腐といえば、「男前豆腐」が知られているとおもうけれど、あの濃厚な味は、京都の中でもどちらかといえば異端であり、京都の豆腐の特徴をひとことで言うならば、「すっきりとして雑味がない」ことになるとおもう。

京都の味は、万事においてそうなので、「出過ぎたなものは一つもなく、足りないものも一つもない」という、バランスのよさが本領だ。

ぼくが毎週行っている新福菜館三条店の餃子にしても、まさにそういう味がする。

そして豆腐も、言うまでもなくその代表とも言えるものなのである。

 

ぼくはいつも豆腐は、近くにある三条会商店街の「山崎豆腐店」で買う。

「ソフト木綿」と呼ばれる少しやわらかめの木綿豆腐で、ぼくが買うのは300グラムくらいで150円の普及タイプだ。

ソフト木綿は戦後になり、湯豆腐のために開発されたものなのだそうだ。

絹に近い、なめらかな喉ごしでありながら、少し固いから扱いやすい。

 

湯豆腐も、京都名物の一つであり、南禅寺あたりと嵐山には湯豆腐の店がたくさんある。

「豆腐ごときにあんな値段を払うのはどうか」と見る向きもあるとおもうが、ぼくはそういう店の湯豆腐も、好きである。

だいたいどこも、鍋に入れられた豆腐の外は熱く、中は冷たい状態で、「どうぞお食べください」となるのが風情がある。

ぼくがよく行くのは、南禅寺なら「順正」、嵐山なら「西山艸堂」で、どちらも値段が比較的手頃で、精進系の料理もうまい。

 

湯豆腐も、京都にはいろいろな種類があるが、「鯛の湯豆腐」も一つである。

湯豆腐には、具はあまりゴテゴテと入れず、鯛の湯豆腐ならほんとうに鯛と豆腐だけ、あとは三つ葉を青味に使う。

湯豆腐は、汁に味をつけないで、タレで食べることも多いが、やはり鯛の場合はうす味をつけるのがいい。

鯛のだしが、豆腐にじんわりとしみるのが、「たまらない」という話である。

 

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というわけで、鯛の湯豆腐を作るのだが、もちろんぼくは、酒を飲みながらやる。

晩酌の支度は酒を飲みながらやる

酒のつまみは三条会商店街「馬場うなぎ店」でもらった、うなぎの骨の焼いたの。

馬場うなぎ店では、いつもぼくはトロロ昆布しか買わないのに、こんなサービスをしてもらって恐縮なのだが、塩がきいたスナック感覚でとてもうまい。

 

湯豆腐だけだと品数が足りないから、他におかずを2つばかり作る。

ワカメの酢の物

ワカメの酢の物。

ワカメは水でもどしてよく絞る。

キュウリはうすい小口切りにし、一つまみの塩で揉んで5分おき、水で洗って水気を拭きとる。

ちりめんじゃこと合わせ、小さじ1の酢とうすくち醤油、小さじ2のみりんで和える。

 

親子炒め。

親子炒め

これは一昨日の鶏肉の、端切れが冷蔵庫に入っていたから作ることにした。
 

フライパンにゴマ油をひいて中火で熱し、細切りにした鶏モモ肉を炒める。

親子炒めの作り方(1)

酒とみりん、うすくち醤油それぞれ小さじ1を入れ、少し炒めて、さらにうす切りにした玉ねぎとばらしたシメジをサッと炒める。
 

溶き卵2個を流しこみ、あまり細かくかき混ぜずに大きめにまとめる。

親子炒めの作り方(2)

皿に盛り、青ねぎと七味をふる。

 

サイドメニューを作り終えたら、いよいよ鯛の湯豆腐である。

鯛は尾頭付きを使うと豪華だが、ぼくはもちろん、あらでやる。
 

鯛は下処理だけが肝心で、80度くらいの熱湯でサッと湯通し、そのあと水でよく洗い、ぬめりや血の塊、それにウロコをていねいに取り去る。

鯛の湯豆腐の作り方(1)

さらに塩をふってサッと焼いてもいいけれど、湯豆腐ならそこまでしなくても問題ない。

 

ここからあとは、居間に移動してやる。

鯛の湯豆腐の作り方(2)

サイドメニューを用意すれば、それをつまみながら湯豆腐が作れる。

 

鍋にはだし昆布を敷き、鯛と豆腐、それにかぶるくらいの水を入れる。

鯛の湯豆腐の作り方(3)

中火にかけ、煮立ってきたら弱火にして、アクを取りながら5分ほど煮る。

味を入れる前に鯛を煮るのは、だしを取るためである。

浸透圧の関係で、味を入れてしまうとだしが出にくくなるからだが、煮過ぎると今度は鯛に、味がなくなってしまうから、程々にするのが肝心だ。

 

5分たったら、水が3カップなら、大さじ3の酒、大さじ1~2のうすくち醤油、それに塩少々で味をつける。

鯛の湯豆腐の作り方(4)

うすくち醤油と塩の加減は、好みである。

 

さらに10分ほど、ふつふつと煮れば完成だ。

鯛の湯豆腐

火加減は、くれぐれも弱くしないと、豆腐にスが入ることになる。

 

ざく切りにした三つ葉は、食べるたびに、サッと汁にひたして器に入れる。

鯛の湯豆腐

これは日本で、最もうまいものの一つだとおもうのである。

 

「残った汁は、にゅうめんにしたらうまそうだね。」

チェブラーシカのチェブ夫

昨日はお腹一杯になったからしなかったけど、ほんとにその通りだと思うよ。

 

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