料理をするためにどうしても必要となる調味料。スーパーなどへ行くと膨大な種類が販売されているために、どれを購入すればよいのか途方に暮れる料理初心者も多いでしょう。
調味料は、購入したは良いけれど全く使わずに終わることも多いです。筆者 高野もこれまでに、山のような使いかけの調味料を廃棄処分としてきました。
そこで今回は、料理初心者にむけ、「最低限必要な調味料」を紹介します。
紹介する調味料は、筆者 高野の個人的な好みに偏ったところがなきにしもあらずではあり、料理熟練者のなかには「あれはないのか」「これはないのか」の異論が出てくることもあるかとは思いますが、「最低限必要なもの」であることに不同意な人は少ないはずだと思います。
便宜のためにアマゾンのリンクも掲載してありますので、ここにある調味料を購入し、楽しい料理ライフをエンジョイしましょう!
掲載しているアマゾンの商品について
アマゾンは、調味料の主要価格帯となる500円以下の商品については、単品での販売をせずに、注文の合計額が2,000円以上になったときに購入できる「あわせ買い」、あるいはアマゾンプライムの会員のみが購入できる「パントリー」の指定としていることが多くあります。
その場合、あわせ買いの対象商品はリンクに含めましたが、パントリーの対象商品はリンクには含めていません。また、アマゾン以外が販売元となる商品も、送料が別途かかるためリンクには含めていません。
そのために、適当と思われる商品として下で提示した例が、メジャーなものではない場合もあります。
ただし、メジャーなものでない場合でも、紹介した商品は、すべて十分に比較・検討されたものであることについてはまちがいがありません。
塩
塩は、調味料のなかで一番重要なものだといえます。塩味の料理は、うまく味を付けられるようになると毎日食べても飽きません。
「精製塩」と「粗塩」とがありますが、海水を濃縮して製造され、ミネラルなどが含まれている粗塩の方がやわらかい味がします。
◎適当と思われる商品の例
にんにく
にんにくは、日本人だと使わない人も多いです。味が嫌いな人もいるかとは思いますので、そういう人はどうしようもないですが、「翌日に臭うから」という理由で使わない人もいるでしょう。
「臭うから」くらいの理由で使わないなら、ぜひとも使うことをお勧めします。夕食に1かけくらいを使っても、その翌日は、よほど接近しない限りそうそう臭ったりはしないです。
にんにくは、健康面および料理面で大きなメリットがあります。にんにくを使う場合には、ショウガやコショウ、唐辛子などのスパイスと、必ずいっしょに使うことがポイントです。
にんにくのメリット
健康面のメリット
にんにくは単体でも、免疫力を高めがんを予防する、血行を促進することにより冷え性や動脈硬化・決戦などを予防する、強い殺菌作用により感染症を防ぐなどの効能があるといわれていますが、何よりも強力なのは、豚肉などに多く含まれるビタミンB1といっしょに摂ることによって生まれる、体を温め、疲労を回復する効果です。
糖質の代謝を助けて熱を作り出す効果があり、欠乏すると「脚気」になる「ビタミンB1」は、にんにくに含まれる「アリシン」と結合し「アリチアミン」になることにより、体により吸収されやすくなります。
それにより、体を温め、疲労回復するビタミンB1の効果は大幅にパワーアップしますので、体が冷えやすく、疲れが溜まりやすくなる40代以降になると、にんにくは、「なくては生きていけない」といえるほどのスグレモノです。
なにしろ、疲れを取るサプリの代表格「アリナミン」は、この「アリチアミン」が元となっているくらいです。筆者・高野も、豚肉とにんにくの効果は日々実感しており、絶対に間違いないと太鼓判を押します。
料理面のメリット
また、にんにくは、料理面でのメリットも大きいです。ショウガやコショウ、唐辛子などのスパイスといっしょに使うことにより、さまざまな食材の味を一つにまとめる強力な効果があります。
にんにくを使わない和食の場合、クセのある食材は下ゆでをするなどしてクセを抜かなくてはなりません。また、食材のクセがケンカしやすいため、多くの食材を一つの料理に入れることも困難です。
にんにくとスパイスを使うことにより、食材のクセが和らぎ、複数の食材を共存させやすくなります。下ゆでしたり、食材ごとに違った料理を作ったりしなくて済むので、料理の手間が大きく省けます。
にんにくの選び方
スーパーなどでは、チューブ入りのすりおろしたにんにくも販売されています。しかし、チューブ入りにんにくは、添加物のためかと思われますが、ものすごくマズイです。必ず生のものを選びましょう。
生のにんにくは、日本産と中国産とがあります。価格は10倍くらい違いますので、安い中国産を選ぶのがおすすめです。
にんにくの使い方
にんにくを使う際には、上で紹介した通り、ショウガやコショウ、唐辛子などのスパイスといっしょに使うことがポイントです。スパイスは、にんにくのクセを和らげる効果があります。
にんにくは、切り方によって味の強さが変わります。切り方による味の出方を弱いものから強いものへ順に並べると、
- コロンと丸ごと
- 軽く押しつぶす
- ぺたんこに押しつぶして千切りあるいはみじん切りにする
- すりおろす
となります。にんにく初心者の場合には、コロンと丸ごとで入れるのが、にんにくの穏やかな風味がほんのりと出ますのでおすすめです。その場合、にんにくの本体は食べないで、出し殻とみなして捨ててしまうのでもかまいません。
◎適当と思われる商品の例
生のにんにくは、アマゾンでは販売されていませんのでスーパーなどで購入しましょう。
ショウガ・コショウ・赤唐辛子・豆板醤・一味唐辛子
にんにくを使う際には、ショウガやコショウ、赤唐辛子(一味、豆板醤)などのスパイスをいっしょに入れることが鉄則です。
にんにくは、単独で使うと独特の風味が口に広がり、不快と感じる人もいるかと思われます。スパイスは、広がり過ぎなにんにくの風味を引きしめ、中和する働きがあります。また、にんにくとスパイスをあわせて使用することにより、料理の味を1つにまとめる強力な作用が生まれます。
ショウガ、コショウおよび唐辛子は、それぞれ辛みの種類が違います。2種類、あるいは3種類全部を合わせて使うのがいいです。
輪切り唐辛子と豆板醤、一味唐辛子の使い分け方
輪切り唐辛子と豆板醤、および一味唐辛子の使い分けは、炒める工程が入っている場合には輪切り唐辛子あるいは豆板醤を、炒めずに作るスープなどの場合は一味唐辛子を使う、のようにします。
輪切り唐辛子と豆板醤の使い分けは、塩味などのうすい味つけのときはサッパリとした味の輪切り唐辛子を、しょうゆやみそ味などのコッテリとした味つけのときは、ソラマメといっしょに発酵させてあり強いうま味がある豆板醤を使う、のようにします。
◎適当と思われる商品の例
※ 生のショウガは、アマゾンでは販売されていませんのでスーパーなどで購入しましょう。
サラダ油・ゴマ油・オリーブオイル
油は、
- 炒め油として
- 炒め物を作る際の最後に入れて風味とテリを出す飾り油として
- サラダのドレッシングとして
の使用法があります。サラダ油、ゴマ油、およびオリーブオイルの3種類を用意しておくと、さまざまな用途に使うことができます。
炒め油は、にんにくおよびスパイス(ショウガ、コショウ、唐辛子)と共に炒めることにより、料理の味のベースとなります。
◎適当と思われる商品の例
酒
酒は、料理にうまみと風味を付けるための調味料です。塩味を含め、あらゆる味つけの料理に使用することができます。
料理用の酒として「料理酒」が低い価格で売られていますが、これは塩分を添加することにより酒税が課税されないようにしてあるものです。料理には、ほとんどの場合にどうせ塩を入れるとはいえ、入れないこともありますし、塩の入った酒を使っていると味つけの感覚が狂います。
塩分の添加されていない「料理用清酒」または安い日本酒を使うのがおすすめです。
また、中華系の味をつける際には「紹興酒」を使うのも大変いいです。
◎適当と思われる商品の例
しょうゆ・みりん・酢
しょうゆとみりんおよび酢は、日本の料理の基本調味料ですので用途は広いです。
和食で甘みをつける場合には砂糖が使われることが多いですが、和食で強い甘みをつけるのは、にんにくや油を使わないために不足するうま味を補うことが目的です。純和風の煮付けや煮物に挑戦してみたいなら砂糖を使う必要がありますが、そうでなければ、みりんの方が甘みが穏やかでおいしいです。
調味料は、価格が低いものから高いものまで色々とありますが、すごく良いものを買う必要はなく、中クラスのものを使用すれば十分です。
ただし、みりんについては、「みりん風調味料」や「ほんてり」などと呼ばれる価格が安いものがあります。これは、酒に水飴などを加えることにより「みりん風」にしたもので、みりんではありません。「本みりん」を購入しましょう。
◎適当と思われる商品の例
オイスターソース・ナンプラー
オイスターソースは「牡蠣油」、ナンプラーは魚の醤油である「魚醤」で、どちらも料理に少量を加えることにより、魚介の風味を付けることを目的として使います。
日本人は、ラーメンも魚介系スープとの「ダブルスープ」が人気であることからもわかる通り、肉を使った料理でも魚介の味が入っていないとおいしいと思えないのが一般的です。
魚介の風味を付けるためには、かつお節を使うのでも大きな問題はないです。ただし、かつお節は、個体として料理に残るので見た目や食べごたえに多少の難があること、および包装を開封するとすぐに味が落ちる難点があります。個体として残らない液体調味料であり、保存にそれほど気を使わなくていい、オイスターソースとナンプラーの方が使いやすいです。
オイスターソースとナンプラーの使い分けは、しょうゆやみそ味など濃い味付けのときは、色が黒くて味もこってりとしているオイスターソースを、塩味などのあっさりとした味つけのときは、色がうすくて味もさっぱりとしているナンプラーを使うとします。
◎適当と思われる商品の例
鶏ガラスープの素
鶏ガラスープの素は、汁物や煮物を手軽に作る際に便利です。ただし、こちらの記事
だしを自分でとると男は料理に開眼する!?
男が料理を始める場合、試してみたらいいと思うのは「だしを自分でとること」です。だしは、料理の中心であるために、だしを自分でとることにより料理を体系的に理解するのが容易になり、料理がおもしろくなるからです……
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でも見た通り、だしを自分で取らないと、料理の基本構造が理解しにくくなることがあります。特に初心者のうちは、鶏ガラスープの素などの手軽なだしを使うと共に、自分でだしを取る機会を設けることがおすすめではあります。
鶏ガラスープの素には、一般的な製品には化学調味料が入っています。しかし、化学調味料は、独特のクセがあるために飽きが来て、毎日食べることが困難です。化学調味料無添加の鶏ガラスープの素ならば、毎日食べ続けても飽きることがありません。
◎適当と思われる商品の例
片栗粉
片栗粉は、炒め物をする際に肉や魚介にまぶしたり、水と合わせて溶いて加えトロミを付けたりするために使います。炒め物をするためには必須だといえます。
◎適当と思われる商品の例
ケチャップ・マヨネーズ・レモン汁
ケチャップは、卵料理などにかけて使うほか、炒めものなどの調味料としてしょうゆの代わりに使用すると、目先が変わって大変いいです。また、マヨネーズも、生野菜にかけるほか、ツナと合わせてゆでたブロッコリーなどを和えてもおいしいので重宝します。
レモン汁は、ドレッシングの材料にしたり、刺し身や揚げ物などにかけたりします。しょっちゅう使うなら生のレモンを切って絞るのがいいですが、そうでないなら、ビンに入ったのを買うのが便利です。
◎適当と思われる商品の例
必要に応じて購入する調味料
「初心者にとって最低限必要な調味料」と筆者 高野が考えるものは以上の通りとなりますが、その他に、一般的にいえば必要とされることもあるだろうと考えられる調味料を紹介します。ただし、筆者 高野は、これらの調味料を常備はしていない、あるいは常備してあってもめったに使いません。
みそ
みそは、みそ汁を作るため、およびきゅうりなどに付けて食べるために使いますが、火を通すと急激に風味が落ち、炒めたり煮込んだりする際に使えないため、用途が非常に狭いです。みそ汁を作らない場合には必要がありません。
◎適当と思われる商品の例
砂糖
純和風の煮物や煮付けなどを作る場合に使用します。砂糖は、塩とまちがえやすいため、色のついた三温糖を選ぶのがおすすめです。三温糖は、味もいいです。
◎適当と思われる商品の例
わさび・からし
わさびは刺し身を、からしはシュウマイやとんかつ、おでんなどを食べるときに使いますので、それらを家で食べるなら購入します。
◎適当と思われる商品の例
粉チーズ
ミートソースにかけるほか、韓国のチゲ、辛ラーメンなどにかけてもおいしいので、それらを家で食べるなら購入します。
◎適当と思われる商品の例
ポン酢
鍋物をやるなら購入します。また、単独で、あるいはマヨネーズなどとあわせて和え物に使用するのもウマイです。
◎適当と思われる商品の例
ラー油・タバスコ
ガツンとした辛みを食べながら付けたい場合に購入します。
◎適当と思われる商品の例
ウスターソース
ウスターソースが好きな人は購入します。
◎適当と思われる商品の例
まとめ
料理初心者にとって最低限必要と思われる調味料を紹介しました。ここで紹介した調味料を使い、いろいろな料理がとりあえず作れると思います。また、ここで紹介した調味料は、ほんとに最低限のものですので、使わずに無駄になることは少ないと思います。
なお、「最低限必要な調理器具」については、こちらで紹介していますので、参考にしてみてください。
料理の初心者にとって最低限必要な道具はナニ?
料理を始めようと思ったら、道具を揃えないといけません。初心者が料理を始めるにあたって最低限必要と思われる料理の道具を紹介します。
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