鍋もひと手間かけてつみれにすると、ごちそうになるのである。(鶏つみれ鍋)

鶏つみれ鍋 鶏肉

鍋は「何でもアリ」だから、どんなものでも材料を入れて煮れば、それなりにおいしく食べられる。

鶏つみれ鍋

でもひと手間かけて、つみれにすれば、鍋も大したごちそうになるのである。

 

 

鍋は「手軽な食べ物」であるのは間違いなく、何でも入れれば、それなりにおいしく食べられてしまうわけだけれど、人間は知的な楽しみを感じられるものでないと、食べ続けることはできにくい。

「何でもアリ」の鍋は、気を付けないと何の特徴もないものになり、「ごちそう感」がなくなってしまいやすいから、楽しく食べようと思ったら、どうやってポイントをつけようか、それなりに考える必要はある。

ポイントのつけ方の一つとして、「つみれ」がある。

肉ならひき肉、魚ならすり身にして料理に使うのは、ハンバーグしかり、かまぼこしかり、安い材料をごちそうに仕立て上げる王道ともいえるものなわけだから、鍋もつみれを使うことで、肉や魚をそのまま使うことに比べ、ごちそう感は大幅にアップするのだ。

 

つみれを作るのは、まさに「ひと手間」で、大して面倒なことではなく、つみれのタネを作るのは、ものの10分もあれば出来てしまう。

多少手間がかかるのは、長ネギをみじん切りすることだけで、あとは材料を混ぜ、こねるだけの話だから、本当に簡単なのである。

 

それから鍋のポイントをつけるには、「材料の選び方」がとても大きく効いてくる。

昨日もぼくはスーパーで、つみれ鍋に何を入れるか、30分ほども悩んでしまった。

 

つみれ鍋を作ろうと思ったのは、元々は冷蔵庫に白菜が入っていたからで、白菜に合う鍋の材料として思い浮かんだのがつみれだったというわけだ。

白菜とつみれだけだとやはりちょっと寂しいから、ここにあといくつか、材料を加えようと考えて、まず豆腐をカゴに入れた。
つみれの出汁がしみた豆腐は、いかにもうまそうである。

それから野菜も、白菜だけでは寂しいし、ネギはつみれに刻み込むから、玉ねぎとシメジを入れることにした。
さらに炭水化物も欲しいので、うどんを入れることにした。

と、ここまで入れたカゴを眺めて改めて考えるに、どうも収まりが悪い感じがする。
何だかゴテゴテしているように思われたのである。

 

これは豆腐が原因であると、ぼくには思えた。
豆腐は存在感が大きいから、つみれと合わせるのなら、むしろ他には何も入れない方がいい・・・。

しかし考え始めは、白菜を使うためにつみれ鍋にしようと思ったわけだから、昨日は豆腐を入れるのはやめ、油揚げを入れることにした。

そうしたら、「主役はつみれ」でスッキリし、考えがまとまった。

 

以上はもちろん、「どうでもいい話」である。
つみれ鍋に豆腐と白菜を入れてはいけないと言おうとしているわけでもない。

ただ鍋は、楽しく食べるためには、自分なりのこだわりがあるといいということの、例としてあげたまでである。

鍋はいわば、「真っ白なキャンパス」で、そこに自分で絵を描いて初めて、「料理」と呼べるものになるのではないかと思うところだ。

 

というわけで、つみれのタネを作るには、鶏ひき肉200グラム、長ネギ1/2本のみじん切り、溶き卵1/2個分(残りはしょうゆを入れてその場で飲む)、酒とうすくち醤油を小さじ1、おろしショウガと塩を小さじ1/2、片栗粉大さじ1を器に入れる。

鶏つみれ鍋の作り方(1)

粘り気が出るまで手でよくこねる。

このつみれのタネは、器ごと鍋をするテーブルへ持って行き、そちらでつみれを鍋に落としていくようにするのが作りやすい。

 

他に入れる材料は、昨日は白菜と玉ねぎ、シメジ、油揚げとうどん。

鶏つみれ鍋の作り方(2)

白菜は葉と茎を分け、茎はそぎ切りにするようにすると、一層味がいい。

 

ここまで支度をしたら、あとはテーブルへ移動して、のんびり酒を飲みながら、鍋をする。

鶏つみれ鍋の作り方(3)

鍋が出来上がるのを待つ間につまめるものを用意しておくのがオススメである。

鶏つみれ鍋の作り方(4)

昨日用意したのは、ナスの塩もみショウガ醤油とタクワン。

 

鍋にだし昆布を敷き、水とたっぷりの酒を入れて火にかけ、沸騰したら、つみれのタネをスプーンでまとめ、落としていく。

鶏つみれ鍋の作り方(5)

昨日はぼくは、3回に分けてやった。

 

つみれだけ先に5分ほど煮たら、あとは白菜の茎と玉ねぎ、油揚げ、次に白菜の葉、そしてシメジとうどんと、煮えにくいものから順に入れていく。

鶏つみれ鍋

肉の鍋の場合には、アクは別に、取らなくたって問題ない。

魚の場合は、アクは臭みの元になるが、肉のアクには臭みはなく、ただ見た目が多少悪くなるだけである。

 

ポン酢醤油と一味で食べる。

鶏つみれ鍋

つみれはこの柔らかい歯ごたえが野菜とよく合い、何ともいいのである。

 

酒は、やはり日本酒。

鶏つみれ鍋

鍋はどういうわけなのか、酒が回るのが早い。

 

残り汁は、もちろん雑炊にする。

鶏つみれ鍋 雑炊

塩で味をつけて溶き卵を散らし、青ねぎと一味を振って、ポン酢醤油をチロリとたらした。

 

「鍋は自由なのがいいとこだからね。」

チェブラーシカのチェブ夫

「自分のこだわり」でいいんだよな。

 

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