「自由」とは自分の飯を自分で作れることである。(タラの吸物)

2014/04/25

 
寒がもどしてあまりに寒かったから、きのうは別れを告げたはずのタラに再登板してもらい、吸物にした。

タラの吸物

これを肴に酒を飲みながら、「自由とは自分の飯を自分で作れることだ」とあらためて思ったのである。


 
5月の陽気がつづいたかと思ったら、一転ふたたび雪が舞う気候になってしまったわけで、五十をすぎると寒いのは辛い。

代謝が下がり、血行がわるくなるからだろう、手足が冷えるようになる。

風呂と、それに酒は欠かせないわけなのだが、加えて体をあたためるものが食べたくなった。

となれば必要なのは、「冬の食べもの」であることになる。

 

魚屋へ品を見にいくと、ホタルイカやら新子やら、春のものが並んでいるが、イマイチ手がのびず、目はタラの方へいく。

タラはこの冬、棒ダラをはじめとしてそれなりに満喫し、別れを告げたつもりだったが、やはり体をあたためる汁物に入れるのなら、タラの右に出るものはないだろう。

鍋物はもちろんのことだが、あと魚屋がすすめるのは、吸物とみそ汁である。

「大根とあわせて青ねぎを振って」とのことで、きのうは吸物にすることにした。

 

タラは淡白な魚で、だしはあまり出ないから、汁物にするならだしを使った方がいい。

タラの吸物 作り方

3杯分、3カップ半の水に5センチ角くらいのだし昆布とミニパック6袋分くらいの削りぶしをいれ、強火にかけて煮立ったら弱火にし、アクをとりながら5分煮る。

このだしにうすくち醤油大さじ3、みりん小さじ3ほどで味を付け、大根と豆腐、それに大きめに切った生ダラの切り身を10分ほど、大根がやわらかくなるまで弱火で煮る。

タラの吸物 作り方

火を止めて、少し置いておけば味がしみる。

 

青ねぎをふって食べる。

タラの吸物

タラのうまみは、汁物には打ってつけなのである。

 

あとは菜の花と生節のポン酢。

菜の花と生節のポン酢

これは春のものである。

生節は煮て食べるほか、そのままショウガ醤油などで食べてもいいし、ほぐしてツナのように使うのもいい。

さっと一瞬、塩をふった水で茹で、水で冷やしてよくしぼった菜の花に、ほぐした生節を加えて味ポン酢をかける。

 

冷蔵庫にはいっているしじみのショウガ煮。

しじみのショウガ煮

 
 

大根の皮などのジャコ炒め。

大根の皮などのジャコ炒め

 
 

すぐき。

すぐき

 
 

酒はぬる燗。

酒はぬる燗

これを飲みながら、

「『自由』とは自分の飯を自分で作れることだ」

とあらためて思ったのである。

 

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さて「自由」なのだが、会社を辞め、「ひとりで生活していこう」と決めるにあたり、ぼくも不安がなかったわけではない。

自分なりに万全の点検はしていたから、「大丈夫なはずだ」とは思っていたが、仕事の目途があったわけではなかったし、生活のレベルを下げ、みじめな思いをする可能性だってある。

でもそれは杞憂であった。

生活レベルを下げることでみじめな思いをしたことは、ぼくの場合は皆無である。

 

それはぼくが、自分で料理ができるからである。

生活レベルを下げるとは、食費に関していえば、「外食を減らす」ことだろう。

しかし外食をしなくても、ぼくは下手な外食よりよっぽどうまい食事を自分で作れる。

「満足できるものを毎日食べる」という最低限の幸せを、ひとりで確保できるのである。

 

これが「自由」ということだとぼくには思える。

幸せになるために、何かに執着する必要がないのである。

 

もちろん誰かといることで得られる幸せを、ぼくは否定するわけではない。

ぼくの友達に、よく出来た奥さんがいるのがいて、自分の好みを知りつくし、心から満足できる食事を毎日作ってくれるという。

「もう彼女を追い出すことは考えられず、困っているよ」

軽口をたたきながら彼は笑う。

全くうらやましい話だが、いわば彼は、奥さんといる幸せのため、「不自由」を進んで買っているわけである。

 

しかしぼくにとっては、「自由」のほうが大事である。

それは料理ができてはじめて可能になると、ぼくは思う。

 

ちなみに昨日も、喫茶店PiPiで昼酒をした。

喫茶店PiPiで昼酒

ぼくにとっての「幸せ」は、こんな小さなことである。

 

「おっさんは脳天気だよね。」

チェブラーシカのチェブ夫

ほんとだな。

 

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