「ブリ大根」がおいしい季節なのである。

2014/04/25

 
昨日は強烈にうまそうなブリのあらが売っていたので、それを大根といっしょに煮付けた。

ブリ大根

「ブリ大根」は、これからが一番おいしい季節なのである。


 
魚にも野菜にも「旬」があり、それが季節とともに移り変わっていくことは、何とも楽しいものである。

スーパーなどで買い物をしていると、魚でも野菜でも、年中おなじようなものが出ていて、旬の移り変わりに気づきにくい。

だからどうしても、特売などで「安く」売っているものに、ついつい手が伸びることになる。

まあそれでも、旬のものは安いことが多いから、安いものを選んでいると、自ずと旬のものを買うことになるとは思うが、ただ「安い」というだけで魚や野菜を選ぶのは、せっかくの楽しみをみすみす逃すようなものだとぼくは思う。

 

スーパーとはちがって魚屋や八百屋などの商店は、売り物をおく場所が狭いから、自然、旬のものを目立つ場所に並べることになる。

これが季節とともに変わっていくのを眺めることは、桜やもみじを見るのと同じく、その季節をしみじみと味わうための、またとない機会なのである。

また旬のものを選ぶことは、ただ「安い」だけに留まらず、献立を考える手間を省いてくれることにもなる。

旬のものを順に選んでいくだけで、一年中ちがったものを、自然と食べられることになるのだ。

 

さてこれからは、「ブリ」と「大根」の季節である。

寒くなるにしたがって、ブリにはたんまりと脂が乗り、大根はやわらかく、そして甘くなる。

この二つを合わせた「ブリ大根」は、冬場のゴールデンメニューなのだ。

「おなじ季節に旬になる、海のものと山のものとは相性がいい」と言われるが、ブリ大根も、ブリのくどさを大根のクセがやわらげ、何ともたまらない味になる。

 

ブリ大根を作るなら、まちがいなく「あら」がいい。

ブリあら

これはまず、切り身よりはるかに安く、昨日もたっぷりと入ったパックが300円で売られていた。

さらに「脂の乗り」も、あらは切り身より断然いい。

長く煮てもパサつく感じがまったくないから、ブリ大根を作るのに、あえて切り身を選ぶ理由は一つたりともないのである。

 

ブリ大根を作るには、まずはブリを「湯通し」する。

ブリ大根 作り方

べつにこれは、「あらだから」ということではなく、切り身を使う場合でもやはり湯通しは必要だ。

熱湯にひたしてシャブシャブとし、表面が白くなったら水に取る。

さらに水でよく洗い、臭みの元となるヌメリや血をていねいに落としておく。

 

これを大根と煮るわけだが、ブリ大根の煮方には、さまざまな流儀がある。

ブリ大根 作り方

一番ていねいにやるのなら、まずブリをコッテリと煮て、次にその煮汁をうすめて下ゆでした大根を煮るとなるが、これだとどうしても、けっこうな時間がかかることになる。

そこで昨日は、「最も簡単なやり方」でブリ大根を煮ることにした。

ブリと生の大根を初めからいっしょに煮てしまうのだが、これでもいくつかのことに気をつければ、とてもおいしく出来るのである。

 

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というわけで、「最も簡単なやり方」でブリ大根を煮るのだが、大根はまず下ゆでせず、皮もむかずに「大きめの乱切り」にする。

ブリ大根 作り方

乱切りは、輪切りにくらべて火が通りやすく、味もしみやすいのである。

また皮をつけておくことで、大根が煮くずれするのを防ぐことにもなる。

今回は大根をしっかり煮るので、皮も十分やわらかくなり、皮を剥くよりかえっておいしく食べられるのだ。

 

鍋にブリと大根を、できるだけ平らになるように入れ、ショウガのうす切り5~6枚を入れたら、ブリと大根が少し顔を出すくらいまで水をそそぐ。

ブリ大根 作り方

水をいれる時は、計量カップを使い、何カップいれたか覚えておく。

強火にかけ、煮立ったら中火にし、まずアクを取る。

ブリ大根 作り方

ブリ大根を作るには、アクをしっかり取るのが一つのコツなのである。

 

アクが一通り取れたところで、しょうゆ以外の味をつける。

しょうゆは分子が小さいから、砂糖などの分子の大きいのと一緒に入れると、しょうゆばかりがしみ込んで、塩辛くなってしまうのだ。

分量は、水1カップにたいして酒とみりん、砂糖をそれぞれ大さじ1。

昨日は水5カップだったから、それぞれ大さじ5を入れた。

 

落としブタをし、中火のまま10分煮たら、しょうゆを入れる。

ブリ大根 作り方

しょうゆも最終的には他の調味料と同じく、水1カップにつき大さじ1を入れるのだが、ここではそれより大さじ1だけ少なくした量を入れる。

水5カップの場合なら、しょうゆは大さじ4となる。

残りのしょうゆ大さじ1は、火を止める直前に入れ、「風味づけ」にするのである。

 

落としブタをし、煮ていくわけなのだが、ここで最大のポイントは、「火加減」だ。

ブリ大根 作り方

ここからの煮時間は「30分」で、それ以上煮てしまうと大根はやわらかくなりすぎ、ブリも脂が抜けてしまう。

その30分で、煮汁は「3分の1」くらいまで煮詰めると、今回の分量では味がちょうどよいことになる。

だから火加減は、「強めの中火」くらいを保ち、20分が経過したくらいの時点で、もし煮詰まり切らないようなら、火を強くするなどの調整が必要だ。

 

煮汁がだんだん減ってきたら、最後は落としブタを外してスプーンで煮汁をかけながら、さらに煮ていく。

ブリ大根 作り方

30分たち、煮汁がほどよく煮詰まったところで、しょうゆ大さじ1を入れ、サッと煮たら火を止める。

 

煮上げたら、あとはブリと大根を煮汁にひたしたまま冷ます。

煮汁にひたしておけばおくほど、味がしみていくのである。

 

冷えた煮汁を温めなおして皿に盛り、青ねぎやカイワレなどの青みをふる。

ブリ大根

旬のブリは、脂が乗って「トロトロ」だ。

 

大根も、やわらかく味がしみ、「何ともうまい」わけである。

ブリ大根

 
 

昨日はあとは、壬生菜の吸物。

壬生菜の吸物

2カップのだしに酒とうすくち醤油大さじ2ずつで味をつけ、まず油あげを少し煮たら、壬生菜を一瞬、サッと煮る。

 

冷奴。

冷奴

一味と味つけポン酢をかける。

 

先日の残りのゴボウの煮物。

ゴボウの煮物

鶏の煮汁は煮凝りになるから、冷たいまま食べるのもうまいのだ。

 

酒はぬる燗。

酒はぬる燗

「ブリ大根に燗酒」は、冬場の最大のたのしみの一つなのである。

 

「冬はおいしいものが多くていいね。」

チェブラーシカのチェブ夫

ほんとにそうだよな。

 

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