煮付けは日本が誇る、類まれなる魚の料理法なのである。(鯛あら煮付け)

昨日の晩酌 鯛あらの煮付け

昨日は半分残してあった鯛のあらを煮付けにした。

昨日の晩酌 鯛あらの煮付け

煮付けもまた、日本が誇る、類まれなる魚の料理法なのである。

 

 

半分残った鯛のあらは、一昨日までは、鯛めしにでもしようかと思っていた。

鯛めしも、鯛の大変うまい料理法の一つである。

しかし昨日は土曜日、昼に餃子と大盛りラーメンを食べたのである。

新福菜館三条店 大盛りラーメン

これを食べると、もう夜までお腹が空かず、晩酌も炭水化物は不要であるということで、鯛は煮付けることにした。

鯛あらの煮付けは「兜煮」とも呼ばれ、鯛あらの料理法としては、定番中の定番である。

 

煮付けは少量の煮汁を強火で飛ばしながら、魚を煮るというものだが、これは日本が誇る、類まれなる魚の料理法であると思える。

西洋には、魚をトマトソースなどでコトコト煮る料理法はあるけれど、煮付けのように強火で短時間で火を通す料理は、ぼくは聞いたことがない。
中国なら、魚も強火で調理するとは思うけれど、たぶん中国では、煮汁にトロミを付けるのではないかと思うから、これもやはり、煮付けとは違うものになる。

煮付けはおそらく、日本人によって発明された、日本独自の料理法なのである。

 

魚はまず、短時間で煮上げる必要がある。
ブリやイワシなどの例外を除いては、魚は煮過ぎるとパサパサになってしまうから、煮時間は普通は、せいぜいいいところ10分だ。

ところが同時に、魚は濃い味が合う。
だから煮汁は、煮詰まったものであるほどうまい。

そこで、「強火で煮る」というやり方が、効果を発揮することになる。
普通の煮物は、コトコトと煮るから煮汁が煮詰まるまでに時間が掛かってしまうところが、これを強火でやることにより、短時間で煮汁を煮詰めることが可能になる。

ただそうして煮汁を飛ばしながら、何かを煮ようと思っても、そのままでは煮ているものが煮汁から顔を出し、きちんと火が通らないことになる。
肉や野菜などの場合は、混ぜて上下を返すこともできるけれど、魚の場合、そうしてしまうとボロボロに崩れてしまう。

そこで、「落としブタ」が登場することとなる。
落としブタをすることで、煮汁が煮ているものの上まで回り、煮汁が煮詰まってしまっても、きちんと火を通すことが出来ることになる。

さらに実は、これは「しょうゆと砂糖」を使うからこそできるのだ。
試してみれば分かるのだが、落としブタをすることにより煮汁が上まで回るのは、しょうゆと砂糖を混ぜることによって出る「粘り気」があるからで、例えばみそと砂糖だと、煮汁は煮詰まってもサラッとしたままで上まで回らない。

 

このように煮付けは、しょうゆを基本調味料とし、魚を食べる国だからこそ、生まれたものだと言えると思う。

時間も手間も掛からないし、本当によく出来た料理法だと、ぼくは煮付けを、いつも感心しながらやっているのである。

 

 

という訳で、鯛あらの煮付けなのだけれど、鯛あらは鍋の場合と同じように、サッと湯通しして水でよく洗い、ヌメリや血の塊、それにウロコを落とす。

鯛あら煮付けの作り方(1)

これは面倒といえば面倒なのだけれど、こうすることでおいしくなると思えば、大して苦になることでもない。

 

鯛あらの煮付けは、ゴボウと炊き合わせるのが定番だ。

ゴボウはたわしで洗って砂を落とし、大きめのささがきにして水に晒しておく。

 

鍋に5センチほどのだし昆布を敷き、鯛あらとゴボウをならべ、水1カップ、酒1/2カップ、砂糖とみりん、しょうゆをそれぞれ大さじ3入れ、強火にかける。

鯛あら煮付けの作り方(2)

沸騰してきたらサッとアクを取り、落としブタをして、強めの中火で10分煮る。

 

水加減と火加減のバランスが、煮付けをする時のポイントで、10分で、好みの量だけ煮汁が残るよう、調節をうまくする。

鯛あら煮付けの作り方(3)

サラっとした煮汁を多めに残すか、少量のドロリとした煮汁を残すかは好み次第だ。

万が一途中で煮汁が足りなくなった場合は、水を足しても問題ない。

また逆に、10分経っても煮汁が煮詰まり切らなければ、魚と野菜を取り出して、さらに煮汁だけ煮詰めるようにしても良い。

 

魚を崩さないよう、フライ返しを使って器に盛り付け、煮汁をかけて、青ねぎを振る。

鯛あら煮付け

砂糖とみりんによって出るテリが、やはり何と言っても食欲を誘う。

 

煮付けもやはり、目玉から食う。

鯛あら煮付けの食べ方(1)

彼女や彼氏が魚好きなら、目玉を譲ってあげると喜ばれる。

 

それから鯛あらは口の周りも意外においしい。

鯛あら煮付けの食べ方(2)

目玉を譲ってあげた場合は、こちらを食べれば問題ない。

 

ちなみにだし昆布も、あまり安いのを使わなければ食べられる。

鯛あら煮付けの食べ方(3)

煮物に使っただし昆布は、味がしみていてうまい。

 

それから昨日、あと作ったのは、鯛ちり鍋の残り汁の吸物。

鯛ちり鍋残り汁の吸物

残り汁にうすくち醤油と塩で味をつけ、鍋で残った野菜や油揚げなどを煮た。

にゅうめんにしても良いかと思ったけれど、お腹が空いていなかったからこれにした。

 

ナスの塩もみ。

ナスの塩もみ

ナスを一つまみの塩で揉み、5分くらい置いたあと水で洗ってよく絞る。

おかかにショウガ、ポン酢しょうゆで食べるとうまい。

 

自家製の梅干しとらっきょう。

自家製の梅干しとらっきょう

梅干しは我ながら宝石のようで、大事に大事に食べている。

 

酒は日本酒。

日本酒 月桂冠

この頃また日本酒を飲むようになったら、焼酎を飲んでいる時よりよく眠れるようになった。

 

「年を取ると、寝るのも一苦労するもんね。」

チェブラーシカのチェブ夫

本当にそうなんだよ。

 

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コメント

  1. ももぱぱ より:

    こんにちは。
    兜煮うまそう。。。
    さかなのさかなは?
    エラの下のある骨のようなものです。

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