ニンニクを取り戻せ!【さんまのキムチ煮】

2015/11/26

さんまのキムチ煮

きのうは、さんまのキムチ煮。基本は、醤油でふつうに煮付けるところにキムチを加えるというもので、これはさんまの料理のなかでは一番うまいのではないかと思う。

 

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ニンニクには、どっぷりとハマっている。もう絶対ぬけられない。

 

何しろ、体が温まる。今年はまだ、寒さをまったく感じない。

たしかに去年は今ごろ、異様な寒さだったことはある。もう鍋しか食べる気がせず、寒くて寒くて縮こまっていた。

しかし今年は、去年よりはだいぶ暖かいにせよ、体がポカポカしているのである。これはニンニクのおかげではなかろうかと思っている。

 

年を取ると、とにかく体を温め、疲れを取るのが何より大事。

そのために絶大な効果があるニンニクは、ちょっと手放す気にはなれないのだ。

 

そこでおれは、キャッチフレーズを考えた。

「ニンニクを取り戻せ!」
「TAKE BACK NINNIKU!」

これはもちろん、SEALDsの「民主主義をとりもどせ!」の二番煎じだ。すぐこうして、訳の分からないキャッチフレーズを考えるのは、おれの悪いクセである。

 

しかし、かなり真剣だ。

日本ではニンニクは、民衆の手から、権力によって奪われたのだ。

 

鎌倉時代、禅宗のお寺は「不許葷肉入山門」として、ニンニクやニラ、ねぎなど「五葷」と肉をもちいることを禁じた。もちろんべつに、禅宗のお寺が禁じたからといって、一般大衆は自由に使えはしただろう。

でも禅宗は、たぶん今なら東京大学。権力と結びつき、芸術・文化の中心をになう役割を果たしたわけだ。

料理にしても、禅宗から生まれた精進料理が、懐石料理の源流となり、「日本料理」の土台をつくった。

そこからニンニクが排除されれば、ニンニクを使った料理は、発展しようがなかったはずだ。

 

ニンニクは、朝鮮・中国はもちろんとして、世界中で、料理に使わない地域はないのではないか。それもニンニクの強力な滋養効果を考えれば、食事はもともと「医薬同源」、当然のことと思える。

そのなかで、日本だけが、ニンニクを使えなかった。そのため一方では、世界に類を見ない、独自の料理が生まれるにいたった。

 

でももう一方で、日本人は体を温めるために、ニンニク以外でさまざまな方法を工夫しないといけなかった。

風呂や酒、鍋料理などは、そのために発展したものではあるまいか。

 

明治になり、ニンニクと肉は解禁された。戦後になって、日本でもニンニクは積極的に使われるようにはなった。

しかしいまだ、日本人はニンニクを、本当には、自分のものにしていないと思えるのだ。

 

ニンニクを使う料理は、焼き肉など朝鮮料理、ラーメンなど中国料理、あとはカレーや欧風料理など、いずれも外国のもの。その一方で、「日本料理」は、ニンニクを使わない領域として保ちつづけている。

この日本料理に、ニンニクを使うようになってこそ、日本人は本当の意味で「ニンニクを取り戻した」と言えるのではなかろうか。

 

そこで、「TAKE BACK NINNIKU」なのだ。

権力の手で奪われたニンニクを取り戻してこそ、日本料理は現代に、新たに蘇るのではないだろうか。

 

とまあ、意気だけは盛んなのである。

なのでこのブログでも、しばらくはニンニク料理がつづくと思います、スイマセン。

 

 

というわけで、きのう作ったニンニク料理は、「さんまのキムチ煮」。

さんまのキムチ煮

 

さんまもそろそろ、ほんとに終わりだ。そこで食べ納めをしようと思った。

「今年一番うまかった食べ方にしよう」と思うと、やはりこれなのだ。

 

考え方としては、普通にさんまを煮付けるところに、キムチを加えるというだけのこと。さんまは梅煮や山椒煮をするわけで、この梅や山椒がキムチに置き換わったと思ってもいい。

このさんまとキムチが、空前絶後、超絶必死に合うのである。

 

これは、ほんとにスゴイのだ。

さんまなどの青魚には、独特のクセがある。梅や山椒は、このクセを中和するために入れるわけだが、ちょっと力が足りなくて、やはりまだクセは残る。

ところがキムチは、このさんまのクセを完璧に中和して、さらに新たな味の高みに持ち上げる。

この食べ方を知ってしまうと、もう、梅煮や山椒煮にはもどれないと思うほどだ。

 

作り方は、ふつうに魚を煮付けるのと基本はおなじと思っていい。ただしキムチは、はじめにゴマ油で炒め、コクを出すようにする。

大根を合わせてもおいしいと思うし、きのうは豆腐を合わせたのが、またイケた。

さらに、もやしやらエノキやらニラやらを加えると、大変うまい。

 

 

さんまのキムチ煮 作り方

鍋に、

  • ゴマ油 大さじ2くらい
  • キムチ 300g入りパック3分の1(=100g)くらい
  • キムチの汁 あるだけ
  • 包丁の腹で押しつぶしたニンニク 1かけ

を入れる。

フタを閉めて弱火にかけ、ときどき混ぜながら、5~10分蒸し焼きにして、キムチの味をしっかり引きだす。

 

さんまのキムチ煮 作り方

さんま・1尾は頭と尾びれを切り落とし、腹を割いてわたをかき出し、さらに背骨についている血合いを包丁の先でこそげ落として、水でよく洗う。

3センチ幅くらいの筒切りにし、キムチの上に乗せ、弱火のまま、表と裏を1~2分ずつ焼く。(さんまを鍋肌に直にあてると焦げ付くので注意)

さんまを焼くのは、油の味をつけるためで、火を通すことは考えなくていい。

 

さんまのキムチ煮 作り方

  • 水 2カップ
  • みりん 大さじ1
  • 淡口醤油(色をきれいにするため) 大さじ2~3

を味を見ながら入れて、さんまと同じくらいの高さに切った焼き豆腐・2分の1丁を入れる。

落としブタをし、中火にし、煮立ってきたら弱火にして、15分くらい煮る。

 

さんまのキムチ煮 作り方

15分煮たら落としブタをはずし、もやしとエノキ、ニラをさっと煮て、火を止める。

 

 

さんまと豆腐をくずさないように気を付けて、皿に盛る。

さんまのキムチ煮

 

味がしみた豆腐が、またマジでた・ま・ら・な・い。

さんまのキムチ煮

 

 

あとは、ウインナーとじゃがいもの赤出しみそ汁・ニンニク入り。

ウインナーとじゃがいもの赤出しみそ汁・ニンニク入り

頭とわたを取った煮干しに、押しつぶしたニンニクでだしを取り、赤出しみそで味付けする。

ウィンナーとじゃがいもを煮て、生卵を落としてお椀によそい、青ねぎと、ほんのちょっとのゴマ油、それに一味をかける。

チゲ的な味になり、これも大変うまかった。

 

それに、白めし。

酒は、焼酎水わり。

焼酎水わり

 

 

このさんまのキムチ煮が、また酒が進んでしまうわけで、きのうもやはり、飲み過ぎる。

となればきょうは、酒が残って、頭がボッとしているに決っているのである。

 

「仕事もちゃんと取り戻してね。」

焼酎水わり

そうだよな。

 

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