「幸せ」とは何かを考え、やはりぼくにとっては、「だしの利いたカブの吸物かもしれない」とおもったのである。

2014/04/25

昨日はもらったコメントから、「幸せとはなにか」について考えた。

カブの吸物

その結果、ぼくにとっては、「だしの利いたカブの吸物かもしれない」とおもったのである。


 
昨日のコメントで、

「敏感な舌の持ち主と鈍感な舌の持ち主では、どちらが幸せか?」

というのをもらったのである。

コメント氏が化学調味料が入っているともうおいしくないのに対し、友人はジャンクフードであろうが何であろうが、「うまいうまい」と言って食べる。

コメント氏は、「友人は食の楽しみを味わえていないのではないか」とおもう反面、何でもおいしいのは「羨ましい」ともおもう。

自分と友人は、「どちらが幸せだと思いますか?」という質問である。

 

たしかにもし、「おいしいものを食べるのは幸せ」と捉えれば、コメント氏より友人のほうが幸せであることになる。

でも同時に、化学調味料で出来たようなものを食べ、仮においしかったにせよ、それを「幸せ」というのはちょっとちがうのではないかと思うのもわかる。

 

しかしこれはまず、「おいしいものを食べるのは幸せ」と捉えるところに、誤解があるのではないかとおもう。

「幸せ」は、一般的に存在するものではなく、「実感」として感じるものなのではないだろうか。

 

ぼく自身について言えば、おいしいものを食べたからといって、いつも幸せを感じるわけではない。

幸せを感じるのは、「よっぽどおいしいもの」を食べたときだけだ。

新福菜館三条店の餃子とラーメンは、食べるたびに毎回、幸せ感がこみ上げてくる。

でもそれ以外だと、幸せを感じることはそう多くはなく、ぼくは自分の作った食事も、毎回まちがいなくおいしいが、「幸せ」まで感じるのは、月に1回くらいである。

 

だからコメント氏の友人も、食べるたびに実際に幸せを感じているなら、幸せだということになる。

ただぼくが自分の経験に照らしてみれば、そうそう毎回、幸せを感じられるわけがないともおもうわけである。

 

それから化学調味料について言えば、ぼくは決して、嫌いではない。

昔のラーメンは、「化学調味料の味」だと言ってもいいくらいだとおもうけれど、ぼくは化学調味料無添加の現代のラーメンより、昔のラーメンのほうが好きである。

ただ化学調味料は、味覚のツボをピンポイントで突いてくるものなわけで、女性にたとえるなら、「水商売の女性」だとおもう。

水商売の女性と付き合うことに慣れてしまうと、本当の恋愛ができなくなるのと同じようなことが、化学調味料にも言えるのではないかとはおもう。

 

さて昨日は、「幸せ」について考えながら、カブの吸物を作ったのである。

カブの吸物

だしをていねいに取って作ったら、「ぼくにとって幸せとは、やはりこれかもしれない」と、改めておもったのだ。

 

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というわけで、カブがいよいよシーズンに突入したのである。

カブ

八百屋にどっさり並んでいたから、早速一袋買ってきた。

 

カブは、まずは炊くのがうまい。

煮汁をじんわりと吸い、やわらかくなったカブは、たまらないうまさである。

洋風にコッテリと炊くのもうまいが、まずは油揚げと合わせ、吸物にすることにした。

吸物は、やはり一番だしをとる必要がある。

 

一番だしは、5センチ角ほどのだし昆布を、3カップの水に入れ、弱い火で温める。

カブの吸物作り方(1)

鍋に泡はつくが、沸騰はしない程度の温度をたもち、5分ほど煮出してとり出す。
 

次に削りぶしを2つかみほど鍋に入れ、いったん強火で沸騰させて、すぐ火を止める。

カブの吸物作り方(2)

1~2分して削りぶしが鍋の底に沈んだら、ザルにペーパータオルを敷いて濾しとる。

 

一番だしのだし殻は、まだ味が出るから捨てないようにする。

もう一回煮出して二番だしにしてもいいが、昨日はカブの皮と合わせて炒めて食べた。

 

出来ただしは、たぶん2.5カップくらいになっているとおもう。

カブの吸物作り方(3)

これに酒を大さじ2、うすくち醤油を大さじ1強、それに塩少々で味付けすれば、カブの煮汁は出来上がりである。

 

カブはまず、茎と葉を落として、厚く皮をむく。

カブの吸物作り方(4)

これはほんとに、「マジ」というくらいに厚くむくのがポイントで、たぶん厚さは3ミリくらいだとおもう。
 

それから上に残した茎のあいだに砂が点々と入っているから、これを楊枝か竹串でほじくり出す。

カブの吸物作り方(5)

面倒だけれど、これをやるかやらないかで、料理の格が変わるのである。
 

葉も使うから、これはざく切りにして、サッと下ゆでし、水にとって絞っておく。

カブの吸物作り方(6)

やはり吸物にするのだから、アクは抜いたほうがいい。

 

あとは煮汁で、タテ八等分に切ったカブ、下ゆでしたカブの茎と葉、お湯をかけて油抜きし、短冊に切った油揚げを煮る。

カブの吸物作り方(7)

カブはあっという間、たぶん5分くらいで火が通り、その先溶けてしまうから、串をさして確認しながら煮過ぎないよう気をつける。

 

さらに火を止めてから、20~30分置いて煮汁を冷ます。

冷めるあいだに、味がしみ込むことになる。

 

ということで、ようやくカブの吸物の完成である。

カブの吸物

温めなおしてお椀によそい、おろしたショウガをちょこんと乗せる。

 

これは本当に、悶絶のうまさなのである。

和食はやはりていねいに作ると、その分うまくなる。

昨日はこれで、強烈な幸せ感におそわれた。

「やはりぼくの幸せはこれかな」と、改めておもったのである。

 

あとは塩サバの酒焼き。

塩サバの酒焼き

塩サバを酒にひたし、30分くらい置いてから焼く。

簡単な話だけれど、格段にうまくなる。

 

ツナの冷奴。

ツナの冷奴

豆腐にショウガ、ツナ、青ねぎをのせ、ポン酢醤油をかける。

 

カブの皮とだし殻の炒め。

カブの皮とだし殻の炒め

細く切ったカブの皮とだし殻の昆布、それにだし殻の削りぶしをゴマ油と輪切り唐辛子で炒め、酒と醤油で味つけする。

酒のアテにはうってつけだし、ふりかけ的な味だから、ご飯にもイケるとおもう。

 

梅干しの白がゆ。

梅干しの白がゆ

梅干しは自家製である。

 

酒は日本酒。

酒は日本酒

昨日は食事の支度に延々と2時間かかり、そのあいだ飲み続けたから、食事といっしょにぼくも完全に出来上がり、後半はあまり記憶がない。

 

「おっさんは好き勝手にして幸せだとおもうよ。」

チェブラーシカのチェブ夫

そうだよな。

 

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