麻婆ナスには生トマトを入れ、しょうゆで味をつけるのである。

麻婆ナス 豚肉

 
麻婆ナスと、とろろ昆布の吸物、万願寺と手羽先の煮物、ゴーヤの梅かつおで酒を飲んだ。

麻婆ナス

麻婆ナスには生トマトを入れ、しょうゆで味をつけるのである。

 

料理本はこれまで色々見てきているが、まず最も影響を受けているのは檀一雄『檀流クッキング』で、これはぼくにとってはバイブルと言えるものになっている。

和洋中韓、それにロシアやら、インドやら、檀一雄が日本全国、世界津々浦々を放浪し、実際に食べたものの作り方が詳しく書かれていて、まず料理のやり方を学ぶ上で、この上なく役に立っている。

ただ『檀流クッキング』の良さはそれだけにとどまらず、全編を通し、檀一雄が心から料理を楽しんでいることが伝わってくる。さらに檀一雄のレシピ通りに作ってみると、紙面だけからは窺えなかった檀一雄の繊細な配慮を感じることができたりして、「料理の楽しみ方」を学ぶ上でも、『檀流クッキング』はぼくにとって、とても大きい。

 

それに次いで、ぼくが料理をする上での肥やしになっていると思うのが、ウー・ウェン『大好きな炒めもの』だ。

これもぼくは、かなりのものを、レシピ通りに作ってみた。

これはまず、調理器具が簡単なのがよく、中華料理を作るとなると、何となく中華鍋やら、中国式玉ジャクシやらがないとできないかと思うところ、普通の炒め鍋と菜箸が一番やりやすいという。

火加減も、「中華は強火なのだろう」と思っていたが、中火で火を通すものも多く、要は中華料理屋の中華料理ではなく、中国人が一般家庭で作る料理が載せられているのだろう。

 

それから具材の使い方、組み合わせ方が、日本人にとっては意外な感じがするものが、多数載っているのもいい。トマトやキュウリを炒めることや、トマトとナスを合わせることなどは、ぼくはウー・ウェンから学んだ。

さらにウー・ウェンも、料理が好きで好きで、仕方がないということが、この『大好きな炒めもの』からひしひしと伝わってくる。

料理の楽しさ、料理の奥深さを、何とか伝えようと悪戦苦闘する様子が感じられるのも、この本の好きなところだ。

 

きのうは、冷蔵庫にナスが入っていて、これをメインにしようと思った。ナスを使ったメインになる料理といえば、やはり麻婆ナスなわけで、ぼくもこれまで、何度となく作っている。

まず麻婆ナスには生トマトを入れるのが抜群にうまく、これはウー・ウェンがトマトとナスを炒めているのを参考にはしているのだが、ぼくが勝手にやっていることである。

麻婆ナス

ナスとトマトが、ナスミートを考えてみても分かる通り、とてもよく合う上に、生トマトのさわやかな酸味が、炒め物のクドさをうまいこと和らげてくれる。

 

麻婆ナスは、作り方は色々あると思うけれども、甘辛のみそ味で味をつけるのが普通だろう。中国式なら甜麺醤を入れたりもすると思う。

でもきのうは、しょうゆベースの味付けにした。ナスはみそはよく合うが、しょうゆもさっぱりして、またいいのである。

 

それから毎度のことだけれど、ぼくは他の和食メニューの味が吹き飛んでしまうから、ニンニクは使わない。

そのかわりたっぷりのショウガと、オイスターソース、砂糖でコクを補うことにする。

 

ナスは、これはどちらでもいいけれど、ぼくはタテにトラ刈りに皮を剥き、大きめの乱切りにして水に浸す。

麻婆ナス 作り方

季節にもよるけれど、ナスは皮の青色が出てくるから、水に浸さないと料理が青くなってしまう。

 

水気を拭き取り、中火にかけ、多めのサラダ油とゴマ油少々を引いたフライパンでじっくり炒める。

麻婆ナス 作り方

炒め過ぎず、しんなりし始めたあたりで皿に取り出すようにする。

 

あらためてフライパンにゴマ油を引いて中火にかけ、みじん切りにした、10センチ長さくらいの長ネギと2センチ大ほどのショウガ、それに小さじ1の豆板醤をじっくり炒める。

麻婆ナス 作り方

香りが立ってきたら、豚ひき肉150グラムを入れ、肉から出てくる水気が完全に飛ぶまでよく炒める。

 

一旦火を止め、酒とみりん、しょうゆを大さじ1ずつ、砂糖とオイスターソース小さじ1ずつを入れる。

麻婆ナス 作り方

再び中火にかけ、少し炒めて肉に味をつける。

 

水1カップを入れ、煮立ったらナスを入れる。

麻婆ナス 作り方

3~4分、ナスが柔らかくなり過ぎないよう、気を付けながら煮て、味を見て塩加減をする。

 

8等分のくし切りにし、種を除いたトマトを入れ、ひと混ぜする。

麻婆ナス 作り方

片栗粉と水大さじ1.5をよく混ぜたものを、混ぜながら少しずつ加えてトロミをつける。

 

味を吸ったナスは、言うまでもなくうまいのである。

麻婆ナス 作り方

さやわかな辛味が、まさに夏向きだ。

 

ちなみにこれを、少しだけ残しておいて、きょうは昼に、卵と薄めの塩だけで作ったチャーハンにかけてみた。

麻婆ナスがけチャーハン

これがまた、うまかった。

 

それからゴーヤの梅かつお。

ゴーヤの梅かつお

これはゴーヤの苦味と梅の酸味がよく合い、大変うまかった。

ゴーヤ4分の1本はタテに割り、スプーンでワタをかき出して、2ミリ幅くらいに切り、塩を振った水でサッとゆでる。

梅肉1個分と、同量くらいの削りぶしを包丁でよく叩いた梅ペーストと、みりん大さじ1、淡口しょうゆ小さじ2分の1でよく和える。

 

あとは、とろろ昆布の吸物。

とろろ昆布の吸物

 

それに先日の残りの万願寺と手羽先の煮物。

万願寺と手羽先の煮物

 

酒は、まずビール。

酒は、まずビール

その後は、焼酎水割り。

 

「麻婆ナスが好きだよね。」

チェブ夫

そうなんだよな。

 

 

◎関連記事

麻婆ナスにもトマトを入れるとうまいのである。

ツェッペリンはいいのである。(和風麻婆ナス第2弾)

マーボー茄子も和風で作るのである。(和風マーボー茄子)

ナスのツナ炒めは言われてみれば王道の味なのである。

ナスは鶏肉とトマトといっしょに洋風っぽい和風で煮るのである。
 

タイトルとURLをコピーしました